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野球 コラム 2023年7月11日

プロ注目のピッチャーが多数、都市対抗野球に出場するドラフト候補の選手たち。東日本の投手編

野球好きコラム by 大島 和人
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昨年優勝のENEOS

2022年のプロ野球ドラフト会議は、社会人球界から15名(投手12名、野手3名)が指名を受けた。その前年の2021年もやはり15名(投手9名、野手6名)が指名を受けている。企業チームは育成ドラフトの対象にならないため、全員が「支配下選手」としての契約だ。

2022年の河野佳(大阪ガス→広島)や2021年の山田龍聖(JR東日本→巨人)のように高卒3年目の選手が成長を見込んで指名されるケースもあるが、一般的に社会人選手は「即戦力」としての評価を受ける。どの球団も先発やブルペンの頭数は不足していて、社会人の好投手は需要が大きい。

今回は第94回都市対抗野球大会に出場する東日本のチームから、注目の投手を紹介していく。

竹本祐瑛(JR東日本東北)は186センチ・93キロの右腕で、駒澤大学から入社して3年目。新人だった2021年の都市対抗開幕戦では、その前年の王者・Hondaを7回3失点に抑えて勝利投手となり、昨年の都市対抗もNTT西日本に8回無失点の好投を見せた。

今年も2次予選は2試合17イニングに登板してわずか1失点。第1代表決定戦はTDKから被安打4の完封勝利を挙げている。JABA静岡大会、東北大会も登板した試合は勝利投手になっている。速球は150キロ近くを計測することもあり、常時で140キロ台。無駄のない、出どころが見にくい実戦的なフォームで、カットやフォークといった変化球の質も高い。17日(月)の1回戦は日本生命との対戦だが「大企業キラー」の証明はなるだろうか。

日本通運の古田島成龍、川船龍星はどちらも入社2年目で「プロ注目」の本格派右腕だ。古田島は175センチ・82キロの右腕で、中央学院大時代から全国区の有望株だった。但し、2021年のドラフトは志望届を出しつつ指名漏れ。2022年の都市対抗も悔しい結果に終わったが、同年秋の日本選手権はリリーフで好投を見せた。日本選手権では速球も152キロを計測している。カット、チェンジアップなど「追い込んだ後の変化球」の質を上げ、今大会で結果を出せば上位指名もあり得るだろう。

第94回 都市対抗野球大会

【俺たちの都市対抗】オリックス・阿部翔太選手インタビュー

川船は180センチ・80キロの右腕で、拓殖大学時代は4年間ずっと2部でプレーしていた。4年秋のリーグ戦で5勝0敗とブレイクを果たしたものの、志望届は出さずに日本通運に入社している。入社1年目から登板機会を得ていたが、今大会の南関東予選では第1代表決定戦の先発を任されるなど、名門のエース格となっている。速球は最速152キロ。ただ速いだけでなく上下の角度があり、低めをしっかり突けるタイプで、スライダーやカーブなどの変化球も質が高い。

日本通運には球速ならこの2人以上の右腕・清水力斗もいる。柴田大地(東京ヤクルト)、高野脩汰(千葉ロッテ)と2年連続でプロに投手を送り込んでいるチームだが、今年も人材豊富だ。

明治安田生命は激戦区・東京の第1代表だが、入社3年目の2投手がブレイクし、2次予選では重要な働きを見せた。

竹田和真は182センチ・80キロの右腕で、第1代表決定戦で5回無失点の好投を見せた。早稲田大学時代は故障に苦しみ、4年間で一度も公式戦のマウンドに立っていない。しかし、今季は140キロ台中盤の「動く速球」を武器に、大一番で大きな仕事をした。

中崎響介は主にリリーフ、クローザーとして起用されている右腕で、175センチ・83キロのパワーピッチャーだ。東京2次予選では154キロを計測しており、今大会で平均球速が最も「速い」投手だろう。竹田、中崎の華々しい都市対抗デビューに期待したい。

左腕で面白いのが東芝の藤村哲之だ。180センチ・82キロの入社3年目で、制球力や変化球の質、フォームの打ち難さといった要素を兼ね備えた実戦派だ。入社後は球速も140キロ台中盤まで上げている。今年3月のJABAスポニチ大会では2完投勝利で優勝に貢献し、大会のMVPにも輝いた。プロ入りは同期入社の吉村貢志郎(東京ヤクルト)に先を越されたものの、今年のエースだ。

文:大島和人

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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