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野球 コラム 2023年6月6日

【横浜好き】交流戦1週目は4勝2敗。週間MVPは夏場の爆発が期待されるオースティン、投手は厳しい場面を抑えた上茶谷大河。『週刊ベイスターズいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

パ・リーグ下位の2チームに勝ち越しで4勝2敗と、かつては苦手としていた交流戦で再加速の気配も見えてきました。週末のハマスタでは、日本一になった1998年当時の復刻ユニフォームで、試合前には様々なイベントも行われました。梅雨入り前の豪雨の影響もありましたが、盛り上がった先週の戦いを振り返っていきましょう。

◆先週の試合結果
5月30日(火)楽天 2-3 DeNA ○今永
5月31日(水)楽天 3-1 DeNA ●ウェンデルケン
6月01日(木)楽天 3-11 DeNA ○東
6月02日(金)DeNA(中止)西武
6月03日(土)DeNA 6-2 西武 ○バウアー
6月04日(日)DeNA 5-4 西武 ○入江/S山崎
6月05日(月)DeNA 4-6 西武 ●平良

*****

先週は投打の主力が区切りの記録をマークした。敵地での楽天との3連戦では、6月1日の第3戦で宮崎敏郎が、DeNA球団の生え抜き選手では初となる通算1000試合出場を達成。首位打者争いを独走するヒットメーカーは、5月30日の交流戦初戦で同点打となるタイムリーを含む3安打猛打賞を記録すると、31日には5月14日以来となる10号同点本塁打、1000試合到達の試合でもタイムリーを放った。

5月30日は先発の今永昇太が9回2失点と今季初の完投勝利で3勝目。打者では牧秀悟が勝ち越しタイムリーに貴重な追加点となるソロ本塁打と、エースと4番の活躍で勝利した。カード勝ち越しのかかった6月1日は、交流戦の登板は4年ぶりとなる東克樹が、7回1失点の好投でチームトップの5勝目。

17安打11得点と爆発した打線では、4安打2打点の牧を筆頭に、関根大気が本塁打を含む3安打2打点、桑原将志がタイムリーを含む2安打と2本の犠飛で3打点と、終わってみれば先発全員安打の猛攻だった。さらにこの3連戦では、全試合で指名打者としてスタメン出場したオースティンが、30日は二塁打2本を含む3安打猛打賞、1日も2安打1打点と、頼もしい主砲が帰ってきた。

2日からの西武戦は『GET THE FLAG!SERIES 2023』と銘打ち、試合前には球団史上最高の助っ人と呼ばれるロバート・ローズ氏や『大魔神』佐々木主浩氏、その女房役だった谷繁元信氏など、1998年の日本一メンバーが試合前に様々なイベントを行った。

この3連戦では、4日の第2戦に今季13セーブ目をマークした山崎康晃が、ハマスタ通算100セーブを記録。通算セーブ数も220に到達した。2日が雨天中止の後、3日の初戦ではバウアーが来日最長となる8回2失点で初登板以来の勝ち星となる2勝目をマーク。

野手では京田陽太が先制タイムリーなど、移籍後初の猛打賞となる4安打。同点とされた5回には佐野恵太、関根のタイムリーで勝ち越し、7回には宮崎と牧の連続犠飛でダメ押し点と、理想的な形で得点を重ねた。4日は先発のガゼルマンが6回途中4失点で降板したが、後を継いだ上茶谷大河、入江大生が無失点でつなぎ、8回一挙5点のビッグイニングを引き寄せた。

逆転劇は代打の楠本泰史、戸柱恭孝と伏兵と呼ぶべき選手の活躍で、日替わりのヒーローはチームが好調な証と言えそうだ。連勝が止まった5日も2点タイムリー二塁打を含む3安打猛打賞の宮崎は、交流戦に入って6試合連続打点と勢いが止まらない。

*****

週間成績は再び無双状態に入りつつある宮崎が、週間打率.417、同OPS1.048を記録。それを上回るのが出場5試合、スタメン4試合のオースティンで、同.438、同OPS1.158をマークしています。同.375の牧はチームトップの週間6打点、同.333の京田、同.364の戸柱と、下位打線の打者の活躍も目立ちました。

投手では今永、東、バウアーの先発3人に勝ち星が付いています。リリーフ陣は、3試合登板の入江、2試合登板のウェンデルケン、石川達也がいずれも失点する中、上茶谷が2試合3回2/3を投げて無失点と好投しています。

週間MVPは野手は常連の宮崎を抑えて、夏場に向けて大爆発が期待されるオースティン。投手は近年の故障、不振から見事に復活を果たした東や、来日2勝目を挙げたバウアーの熱投も光りましたが、ここは敢えて、4日は1死2・3塁、5日も無死満塁と、いずれもイニング途中の厳しい場面で登板し、無失点に抑えた上茶谷を選出したいと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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