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ダルビッシュ有(パドレス)
快投の定義のようなパフォーマンスも、記録上は黒星となった。パドレスのダルビッシュ有は現地4月16日(日本時間17日)、本拠地ペトコパークでのブルワーズ戦に今季初白星を期して先発登板すると、7回4安打1失点、12奪三振2四球と圧巻の投球を見せるも、味方打線の援護に乏しく今季2敗目を喫した。
地元紙『サンディエゴ・ユニオントリビューン』は試合後、電子版に「パドレスは珠玉の投げ合いで貧乏くじを引く」と題した記事を掲載した。
この試合でパドレスのエースと、ブルワーズのウェイド・マイリー(7回4安打無失点、8奪三振無四球)が素晴らしい投手戦を展開したことから、冒頭で「投手による素晴らしい対決も、結果的に自分のチームにとっては攻撃面での厳しいシーズン序盤に意気消沈する意味しか持たないのだとしたら、歓迎するのは難しい」とした上で、「とは言え、日曜の午後にペトコパークで繰り広げられたのは、2人の36歳の投手による壮大なパフォーマンスの披露だった」と伝えた。
さらに記事では、ダルビッシュが2回にバントによる内野安打で出した走者をピッチクロック違反(マウンドを外す回数の過多)によるボークで二塁へ進め、その後、三盗を決められた上で犠飛により唯一の失点を喫したことから、「この日曜のダルビッシュによる唯一の過失は、マウンドを多く外し過ぎたことだった」とした。
「ダルビッシュは7回100球を投げ、2021年以降では最多となる12奪三振をマークし、4安打を許すも、そのうち打球初速が70.8マイル以上(114キロ)だったのは、1本のみだった」と、右腕による支配的なパフォーマンスを振り返った。
一方、『MLB.com』は同日付で掲載した試合のレポート記事の冒頭で、「この業界で1969年からやっているパドレスは、これまで色々な形で多くの試合に敗れてきたが、この日曜のような形で敗北を味わったことはなかった」と、今回の惜敗を表現した。
記事では、「ダルビッシュはセンセーショナルだった」としつつ、ピッチクロック違反によるボーク絡みの失点シーンについて振り返り、ダルビッシュと球審の間に認識の違いがあったことを伝えた。
また、記事ではダルビッシュがシーズンハイの12奪三振をマークしたことについて触れた上で、「これはダルビッシュにとって、キャリア50回目の2桁奪三振となったが、彼がデビューした2012年以降では、メジャーで7番目に多い記録である」と伝えながらも、その末尾で、右腕による支配的なパフォーマンスがあっただけに、「この敗北はパドレスの球団史における4,577敗の中で、最も奇妙なものだった」とまとめた。
J SPORTS 編集部
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