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野球 コラム 2023年3月18日

【横浜好き】開幕まで2週間、ここまでのベイスターズ新戦力を振り返る

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

開幕まであと2週間となりました。今回は3月7日から15日までのオープン戦7試合を、新戦力の動向を中心に振り返ってみたいと思います。

ドラフト1位入団の松尾汐恩が二軍合流となった7日の楽天戦では、昨年オフから導入された現役ドラフトで中日から移籍した笠原祥太郎が先発し、5回無失点の好投で開幕ローテ入りをアピールしました。

この日の笠原は、4回まで毎回安打を許すも、単打のみで連打はなく、完封勝ちしたゲームで勝利投手となりました。中日時代には開幕投手も務めた左腕は、14日の教育リーグ西武戦でも先発して5回無失点と好投し、これでキャンプ中の対外試合から登板5試合で合計21回を投げてわずか1失点と、抜群の安定感を見せています。

8日の同カードでは、新外国人のアンバギーが、5回の二死満塁の場面で2点タイムリー二塁打を放ち、来日初打点を記録しています。右肘手術の影響で、いまだに実戦復帰の時期が未定のオースティンの代役に期待されているアンバギーですが、15日終了時点で打率2割台前半と、まだ本領発揮には程遠い状態のようです。

9日には、ドラフト5位入団の橋本達弥が6回から登板し、1回2/3を無失点で降板しましたが、6回は安打と四球、7回には連続四球を与えてイニング途中の降板と、苦しい内容でした。7日の試合では、1イニングを投げて2奪三振と力強い投球を見せていましたが、この日も1四球を与えており、中継ぎとして開幕一軍枠に入るためには、制球力が課題のようです。

対戦カードが変わった11日の中日戦では、ドラフト3位入団の林琢真が2安打を記録。さらに14日の教育リーグ西武戦で初回にタイムリー安打、15日の阪神戦でも1安打と、出場試合で連続安打を「継続しています。さらに11日が9番・セカンド、14日は1番・センター、15日は6番・ショートでスタメン出場と、持ち味のユーティリティー性を発揮しており、開幕一軍だけでなく、激戦区となっている内野の定位置どりの可能性もありそうな勢いです。

激戦区の内野と言えば、12日の中日戦では、京田陽太が2番・ファーストでスタメン出場し、試合途中からはサードを守りました。新天地での復活が期待される京田ですが、現時点では、昨年までの柴田竜拓のような立ち位置での起用となっており、レギュラー奪取のカギとなるのは、やはり現在も1割台と低迷する打撃次第と言えるでしょう。

週が明けて15日の阪神戦では、宮城滝太が1/3回で5失点、石川達也が1回2/3を2失点と、ともに支配下登録2年目の投手が、残念な結果に終わっています。宮城は一軍に合流した11日の中日戦で1回無失点と無難な投球を見せていましたが、この日は6回からの登板で、先頭打者のノイジーを見逃し三振に打ち取った後、大山悠輔にストレートの四球を与え、そこから被安打3、与四球4の乱調で降板となりました。

後を継いだ石川は、ここまでオープン戦登板4試合中3試合で無失点と結果を残していましたが、2失点した12日の中日戦に続く失点となりました。宮城が残した1死一、二塁のピンチは無失点に切り抜けましたが、回またぎとなった7回に、ドラフト1位ルーキーの森下翔太に2ラン本塁打を打たれ、悔いの残る結果に終わっています。

新戦力の開幕一軍をかけてのサバイバルは注目ですが、気になるのが、チームが11日からの横浜スタジアムでの4試合で1つも勝てなかったことです。ここまでハマスタで行われたオープン戦の成績は1勝5敗。声出し応援も解禁となり、週末のゲームでは2万人以上の観客を集めている舞台でのこの不振は、オープン戦とはいえ、ちょっと不安になってしまいます。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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