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先発ローテを争う菊池雄星
ブルージェイズで2年目のシーズンを迎える菊池雄星。昨季、3年総額3600万ドルで契約、移籍したがシーズン途中で先発ローテーションの座を明け渡す悔しい経験をしているだけに、トロントにおける2年目のバウンスバックへ向け、期する気持ちも生半のものではないだろう。では、スプリングトレーニングを迎える時点で、メジャー5年目となる左腕は、どういうポジションに立っているのだろうか?
『MLB.com』でブルージェイズを担当するキーガン・マセソン記者が、現地18日付で投稿した記事でその問いに答えているので、今回はそちらを紹介することとしよう。マセソン記者は「ブルージェイズの先発投手5番手は誰になるのか?」と題したくだんの記事の冒頭で、「キャンプでの競争を探しているのであれば、少なくとも1つはある」と前置き。
その上で、「既にロースターが確定しつつあるブルージェイズのキャンプにおいて、先発投手5番手の仕事は、まだ誰の手にも渡っていない唯一の役割である」とし、「ケガがこの状況を変えることもあり得るし、スプリングトレーニングにサプライズは付き物だが、ミッチ・ホワイト対ユウセイ・キクチは、現時点でもかなり重要な競合である」と、先発ローテーション最後の枠を巡る現状を伝えた。
続けて、マセソン記者は前述の両名について、「2022年のスタッツでは楽観視できない」とし、「ホワイトはドジャースからトレードで入団後、43イニングを投げて防御率7.74とした」のに対し、「キクチは100回2/3を投げ、防御率5.19とし、ストライクゾーンとほとんど近しい関係を築けなかった」と振り返った。
そして、「左腕のキクチの球速と、MLBで90試合に先発登板した経験を考えると、現時点では若干キクチが有利だが、彼は3年3600万ドルの契約初年に残した結果以上のものをブルージェイズに見せなければならない」と論じた。
さらに記事では、ロス・アトキンスGMによる、「ユウセイに関しては、実績が全てだ。彼の打者を三振に打ち取る実績、そして最高レベルで効果的になれる彼の実績が我々の信ずるところ」とのコメントを紹介した上で、「キクチの通算防御率5.02という実績は、本当に十分なのか?」と疑問を呈した。
一方でホワイトが1月に右肩を負傷し、順調に回復途中ではあるものの、まだ完全な状態に戻ったわけではないことを指摘した上で、「これによりホワイトが取る遅れは僅かなものとなるであろうが、スプリングトレーニングは投手の練習量負荷に関しては、デリケートなものである」と、経験に加え、体調面の観点からも、現時点では僅かに菊池がリードしていることを示唆した。
それでも、記事ではホワイトに加え、現段階ではマイナー契約でキャンプに参加しているドリュー・ハッチソンと、1月にトレードで入団したザック・トンプソンも候補であり、ゆくゆくはナンバー1プロスペクトのリッキー・タイデマンも注目に値する存在になるだろうとしており、菊池にとってこの春は、先発ローテーション定着への生き残りを賭けた厳しい戦いが続くことになりそうだ。
J SPORTS 編集部
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