人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

野球 コラム 2023年1月19日

【横浜好き】卯(うさぎ)年のベイスターズ、過去72年間の成績を振り返る

野球好きコラム by 大久保泰伸
  • Line

横浜DeNAベイスターズ

2023年、明けたと思えばもう2週間以上過ぎてしまいました。新年1発目のコラムは、昨年と同じく、今年の干支、卯(うさぎ)年のベイスターズの振り返ってみたいと思います。

卯年のベイスターズ(ホエールズ)、実はそれほどいい成績を残していません。最高が3位で、5位が3回、6位が2回とAクラスは一度しかありません。

まず、2リーグ分裂の翌年である1951年は6位。とは言え、実はこの順位、最下位ではありません。当時はセ・パ7球団ずつの14球団で、セ・リーグの最下位は広島でした。この年はタイトルホルダー、ベストナインともゼロで、監督も中島治康(現役時代、史上初の三冠王)から7月に有馬義一に交代。

不振のチームの中、5月に元日本ハム監督の大沢啓二の兄である、大沢伸夫が史上6人目(当時、以下全て同じ)の1000安打を達成、8月に藤井勇がセ・リーグ史上初となる1試合4二塁打を記録しています。

チームを初の日本一に導いた三原脩監督の4年目のシーズンとなった1963年は5位。前年は阪神と最後まで優勝を争い、必勝を期してユニフォームのメインカラーをオレンジから赤に変更して挑みましたが、結果は借金20と惨敗。

投手陣は当時の大エースだった秋山登が13勝14敗と負け越し、この年、唯一のベストナインに選ばれた近藤和彦や桑田武、森徹を擁して『メガトン打線』と呼ばれた打撃陣はリーグ3位の110本塁打を記録しましたが、一度もAクラスに浮上することなく、シーズンを終えました。

その秋山が監督に就任した1975年も5位。この年もタイトルホルダー、ベストナインともにゼロでした。元巨人の藤田元司を投手コーチに招聘するなど、新体制で4月には首位にも立ちましたが、5月後半に5位に転落すると、そのままの順位でシーズンを終えました。

当時のオーダーで懐かしい名前がジョン・シピンで、8月に通算100号本塁打を記録。松原誠や江尻亮など、打線はリーグトップの137本塁打をマークしましたが、投手陣は平松政次の12勝が最高で、球団初のリーグ優勝を果たした広島とは21.5ゲーム差。ちなみにこの年の最下位は、長嶋茂雄新監督が就任した巨人でした。

横浜大洋時代の1987年は、広島で黄金時代を築いた名将・古葉竹織監督を迎えましたが、結果はやはり5位。当時の目玉だったスーパーカートリオの1人である屋鋪要が盗塁王、『スーパーマリオ』カルロス・ポンセが打点王に輝き、ポンセはベストナインにも選出。

投手陣では、韓国プロ野球から復帰した新浦壽夫が11勝でカムバック賞を受賞しています。古葉体制1年目は古巣の広島相手に11連敗の後、9連勝して13勝13敗と意地を見せましたが、シーズンで結果を残すことはできませんでした。

球団初の連覇が期待された1999年は3位。Aクラスには入りましたが、マシンガン打線に大魔神・佐々木主浩も健在で優勝候補の大本命だっただけに、残念なシーズンと言えるでしょう。この年は球団史上最高の外国人選手と言われるロバート・ローズが153打点、192安打と大爆発して打点王と最多安打、石井琢朗が2年連続となる盗塁王のタイトルを獲得し、それぞれベストナインに選ばれています。

投手陣は川村丈夫が17勝、斎藤隆が14勝、現監督の三浦大輔も9勝をマークしましたが、守護神の佐々木がシーズン途中で故障離脱して19セーブに終わり、優勝した中日に10ゲーム離される結果となってしまいました。

そして直近の卯年である2011年は最下位の6位。横浜ベイスターズ最後のシーズンとなったこの年は、尾花高夫監督2年目で、タイトルホルダー、ベストナインともゼロ。投手陣では34セーブを記録した山口俊と20本塁打の村田修一がオールスターに出場しましたが、4月末に最下位に転落すると、そのまま浮上することなくシーズン終了。

前年オフにFAでソフトバンクに移籍した内川聖一がパ・リーグMVPと大活躍し、この年のオフには村田がFAで巨人に移籍と、まさに『暗黒』と呼ぶべき時代でした。

このように、今ひとつ成績の芳しくない卯年ですが、今季は戦力的にも優勝候補の一角に挙げられています。ジンクスを覆す期待を込めて、春季キャンプからチームを見守っていきたいと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ