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野球 コラム 2022年11月17日

【横浜好き】最下位から2位に躍進したベイスターズ、数字で選ぶ月間MVP。3~6月編

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

『横浜反撃』のスローガンのもと、前年の最下位から2位に躍進した2022年シーズン。今回から2回に渡り、各月の投打のMVPを月間成績に基づいた数字のみで選出してみたいと思います(文中の数字は全て月間成績)。

◆3・4月:10勝15敗
・チーム成績:打率.242、防御率4.12
・先発投手MVP:上茶谷大河
・救援投手MVP:伊勢大夢
・野手MVP:牧秀悟

投手陣は、右のエース候補として復活を期す上茶谷大河が4試合で2勝(2敗)、防御率2.45をマーク。来日2年目のロメロも2勝(2敗)を挙げたが防御率は6点台で、左腕では2試合に登板して1勝、防御率2.08の石田健大が安定した投球を見せた。

リリーフ陣の最多登板は伊勢大夢で、12試合で1勝5H(ホールド)、防御率0.00と完璧な内容。エスコバーが11試合で1S(セーブ)、5Hで防御率1.86、トミー・ジョン手術から復帰した田中健二朗が10試合で1勝3H、防御率0.90を記録した。

野手は宮崎敏郎が開幕から好調をキープし、打率.351、3本塁打、9打点をマークしたが、左太もも裏の炎症により16試合で離脱。牧秀悟はコロナ陽性での欠場があったが、19試合で打率.328、5本塁打、13打点と2部門でチームトップの数字を残した。

牧の不在中に4番を任されたソトは、一軍昇格が4月12日と出遅れたが、15試合で打率.333、4本塁打、9打点と活躍した。また、離脱者続出の中、唯一全試合でスタメン出場を果たしたのが佐野恵太で、打率.288、2本塁打、10打点。その他では大和が22試合で打率.292、楠本泰史が18試合で打率.281、チームトップの4盗塁をマークした。

◆5月:11勝11敗
・チーム成績:打率.253、防御率3.92
・先発投手MVP:大貫晋一
・救援投手MVP:山崎康晃
・野手MVP:牧秀悟

勝率5割で終えた5月は、先発投手陣で左右のエース格が躍動。GW明けにようやく一軍初登板となった今永昇太が4試合で2勝0敗、防御率1.67と安定感抜群の内容を見せた。さらにその上をいったのが、3・4月は未勝利だった大貫晋一で、4試合で3勝1敗、防御率1.07をマークした。

リリーフ陣は、伊勢が13試合で7H、防御率0.69、田中健が8試合で1勝4H、防御率1.80と好調をキープする中、コロナ離脱から復帰した山崎康晃が10試合で7S、防御率0.90と守護神に返り咲いた。

野手は故障から復帰した宮崎が11試合連続安打を記録するなど13試合で打率.320をマークしたが、本塁打、打点は0。佐野は打率.396、3本塁打、9打点も椎間関節炎での離脱で出場は12試合のみだった。柴田竜拓が18試合で打率.293、蝦名達夫が10試合で打率.308と準主力級選手の活躍もあったが、圧倒的な成績でチームを引っ張ったのは、やはり主砲の牧だった。22試合中ノーヒットだったのは4試合のみで、打率.329、8本塁打、25打点とまさに大黒柱の活躍だった。

◆6月:11勝12敗
・チーム成績:打率.256、防御率3.23
・先発投手MVP:大貫晋一
・救援投手MVP:エスコバー
・野手MVP:佐野恵太

苦手の交流戦を5割で乗り切るも、今ひとつ波に乗れない状態が続いた6月。先発投手陣で2勝(1敗、防御率1.54、4試合)を挙げたのが大貫のみ。今永が3試合で1勝2敗、防御率4.95、石田が4試合で1勝1敗、防御率4.82、登板7試合目でようやく初白星の東も2試合で1勝0敗、防御率3.18と振るわなかった。勝敗はなかったが、京山将弥が4試合で防御率2.05とローテ投手の役割を果たした。

そんな先発陣の不振をカバーしたのがリリーフ陣で、チーム最多13試合登板の田中健が1勝4H、防御率0.93、エスコバーが12試合で3勝4H、防御率2.38。11試合登板が3人で、伊勢は今季初黒星も5H、防御率2.53、平田慎吾が1勝1敗1H、防御率1.74、新外国人のクリスキーが1勝3H、防御率2.25をマークした。

攻撃陣は牧、宮崎が打率2割台と失速したが、開幕から不振が続いた桑原将志が23試合で打率.333(1本塁打、9打点)と復調。関根大気が18試合で打率.302(2打点)、森敬斗が17試合で打率.286(1本塁打、4打点)と若手、中堅が台頭。そして打線を引っ張ったのが佐野で、23試合で打率.320、4本塁打、16打点とチームの得点源になった。

6月終了時点の成績は32勝38敗で借金6。チームはまだBクラスに低迷していましたが、夏場から始まる『横浜反撃』。詳細は次回に続きます。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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