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野球 コラム 2022年11月2日

目覚めた打線でフィリーズが王手か、アストロズがヒューストンへ戻る勝利をあげるか。ワールドシリーズ第4戦のみどころ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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1日延期で行われたワールドシリーズ第3戦

雨天延期により1日遅れで、11月1日(日本時間2日)に開催された2022年ワールドシリーズ第3戦は、本拠地シチズンズバンクパークにアストロズを迎えたフィリーズが7-0で圧勝し、シリーズの成績を2勝1敗とした。

ゲームの流れを作ったのは、やはりこの男だった。ナショナルリーグ チャンピオンシップシリーズでMVPに輝いた千両役者、ブライス・ハーパーは二死1塁で迎えた初回の打席で初球の変化球を完璧に捉え、ノーダウターの特大先制2ラン本塁打を右翼スタンドへ運んだ。これで波に乗ったフィリーズ打線は、アストロズ先発のランス・マカラーズJr.からアレク・ボーム、ブランドン・マーシュ、カイル・シュワーバー、そしてリース・ホスキンスが計5本の本塁打を放つホームラン祭りを展開。

投げては先発のレンジャー・スアレスが5回無失点の快投を見せると、その後は継投でアストロズ打線に長打を1本も許さない零封ピッチングを完遂し、フィラデルフィアの観客を沸かせた。なお、マカラーズJr.による1試合5被本塁打は、ワールドシリーズにおける史上最多記録であるばかりか、MLBのポストシーズンにおける史上最多となる不名誉な記録となった。

ベスト・オブ・セブン(7試合制)のシリーズを1勝1敗として第3戦に勝利したチームは、これまで98例中68回(69%)そのシリーズを制覇しているが、フィリーズにとっては数字的に優位に立ったことに加え、この第3戦ではハーパーとシュワーバーの大砲2門が揃って、大歓声が後押しする本拠地で火を吹き始めたことが大きな意味を持つことになった。

今季ポストシーズンでは目下6戦無敗と無敵を誇る本拠地での第4戦で勝てば一気にワールドチャンピオンへ王手となるフィリーズは、シリーズ第1戦で先発登板したアーロン・ノラが先発マウンドに上がることになる。

第3戦の雨天延期による日程変更により、第4戦での先発登板が可能となったノラだが、第1戦では4回1/3を投げて5失点と、アストロズ打線に手を焼いているだけに、ホームクラウドの前でバウンスバックを果たせるかどうかは、このシリーズの重要なストーリーラインの1つとなるだろう。

一方、第4戦で勝てばシリーズを2勝2敗のタイに戻しつつ、シリーズを第6戦以降の行われるヒューストンへと戻すことを確定できるアストロズは、元々第4戦での先発が予定されていたクリスティアン・ハビアーがスライドで先発登板することになる。第3戦では先発したマカラーズJr.が5被弾するも、ブルペンは好調を堅持しているだけに、ハビアーが勢いに乗るフィリーズ打線をどれだけ抑えることができるかが、勝敗に直結する可能性が高い。

ちなみに、『MLB.com』によると、ハビアーの過去3シーズンの被本塁打率(9イニングあたりの被本塁打数)は1.35と、必ずしも低いわけではなく、これまで13試合に登板したポストシーズンではその数字を1.69にしているとのことで、情熱的なフィラデルフィアの観客の熱狂を間違いなく点火することになる本塁打の阻止へ向け、マスクをかぶるマーティン・マルドナードがどのようなリードをするかに注目したい。

J SPORTS編集部

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