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野球 コラム 2022年9月22日

大谷翔平とアーロン・ジャッジのMVP争い。改めて確認する大谷の数字の物凄さ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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フィル・ネビン監督代行は大谷翔平のMVPを確信

今季アメリカン・リーグMVPを巡る一騎打ちの中で、連日のようにアーロン・ジャッジとの比較でファンやメディアを沸かせている大谷翔平。『MLB.com』のエンジェルス担当記者が、そんなエンジェルスの二刀流スターを最新のニュースメールで取り上げているので、今回はそちらを紹介しよう。

同サイトのエンジェルス番記者であるレット・ボリンジャー記者は、現地21日付で「オオタニはどういうわけか…良くなった?」と題したニュースメールを投稿。

その冒頭で、「二刀流スターのショウヘイ・オオタニは、7回無失点投球に加え、適時二塁打を放つなど、またも驚異的なパフォーマンスを見せマリナーズに2-1で勝利した土曜の試合の後、『ア・リーグMVPを満票で獲得した昨年より良いシーズンを送っていると信じているか』と問われた」とした。その上で、「今年のア・リーグMVPを巡り、ヤンキースのスラッガー、アーロン・ジャッジとのレースの最中にいるオオタニは、注意深く答えるも、最終的に彼は今年の方が良くなっていると確信していることを示唆した」と伝えた。

続けてボリンジャー記者は、「ミズハラ通訳を介し、オオタニは『全体的なバランスは、今年の方が良くなった』と述べた」とし、「オオタニは昨年のような目の飛び出すほどのパワーによる数字や盗塁数をマークしているわけはないが、彼は昨年よりも安定した打者であり、断然優れた投手になっている」と、この2シーズンを比較。そして、「ゆえに、オオタニは、どういうわけか、歴史的な2021年シーズンよりも進化したと主張することができるのである」と論じた。

打者・大谷についてボリンジャー記者は、2022年の「スラッシュライン打率.268/出塁率.357/長打率.534、34本塁打、27二塁打、6三塁打、89打点、OPS+148(143試合終了時点)」という打撃成績と、2021年の.257/.372/.592、46本塁打、26二塁打、8三塁打、100打点、OPS+ 157(155試合)」を比較した上で、「彼の攻撃は、昨年より明らかに少し落ちているが、今季メジャーの得点数の低い環境に合わせると、そこまででもない」と分析。

そして投手・大谷については、「オオタニの進化したピッチングは、彼が違いを作り出している部分」とした上で、昨季の「23先発試合130回1/3を投げ、防御率3.18、156奪三振、44四球、15被本塁打」という数字と、今季これまで「25試合148回を投げ、防御率2.43、196奪三振、36四球、14被本塁打」という成績を比較。

「オオタニは今季、あと3試合に先発する予定であり、防御率タイトルの権利を得るのに(規定投球回まで)あと14イニングを必要としている」とし、「今年は200奪三振まであと僅か4奪三振」であり、「OPS+に匹敵するERA+は昨季が141だったのに対し、今季は165」としている」と伝えた。さらに、「向上した制球による恩恵を受け、メジャー最高の奪三振率をマークしている」という事実を並べ、「オオタニはア・リーグのサイ・ヤング賞投票でトップ5入りする見込みだ」と述べた。

そして、「投手として、オオタニはア・リーグにおいて奪三振数で3位、防御率で5位、勝利数で4位タイ」としており、「打者としては、OPSで4位、本塁打で4位、打点で6位タイ」としていることを指摘。

「それら全てを合計した上で、フィル・ネビン監督代行は、ジャッジが素晴らしいシーズンを送っているにもかかわらず、オオタニがア・リーグMVPに相応しいと確信している」とし、ネビン監督代行による「我々は、(投打の)両側で支配的であるという、未曽有のことを目撃している。前にも言ったことだが、彼は今現在、我々のゲームで最も価値の高い選手であり、彼のように(投打の)両方でやっていることをできる選手が出てくるまで、それが変わるとは私には思えない」とのコメントを記事の末尾に添えた。

ア・リーグ最多本塁打記録の更新を視野に入れ、三冠王さえ現実味を帯びてきたジャッジの打棒か、あるいは、ベーブ・ルースでさえ達成できなった30本塁打&2桁勝利をすでに達成し、規定打席と規定投球回の同時達成と30本塁打&200奪三振の達成を視野に入れた大谷の二刀流か。MVPに投票するアメリカの記者たちが、そのどちらに価値を見出すのか、答えはシーズン終了後に明らかとなる。

ちなみに、三冠王はこれまで10人が達成し、ア・リーグ本塁打新記録となる62本以上は、これまで(ナショナル・リーグで)3人の選手が達成しているが、30本塁打&2桁勝利は大谷が史上初であり、規定打席と規定投球回の同時達成、そして30本塁打&200奪三振は未だ誰も達成していない記録である。

J SPORTS編集部

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