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野球 コラム 2022年9月12日

【横浜好き】投手戦に記録的な惨敗、白熱の延長戦と、いろいろあった1週間。『週刊ベイスターズいいとこどり』9月6日~9月11日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

首位ヤクルトとの直接対決に惜敗し、ついにマジック11が点灯。とは言え、考えてみれば今季のヤクルトに最初のマジックナンバーが点灯したのは史上最速となった7月2日で、この時期の『再々点灯』まで持ち込んだベイスターズの健闘は、評価に値するものでしょう。

投手戦に記録的な惨敗、白熱の延長戦と、いろいろあった先週の『いいとこ』を探していきましょう。

◆9月6日(火)○2-1 巨人(東京ドーム)

牧秀悟がチーム30イニングぶりの得点となるタイムリー。桑原将志はマルチ安打を記録した。1-1の同点で迎えた延長11回、この日4打席ノーヒットだった佐野恵太が巨人の守護神・大勢から値千金の決勝本塁打を放った。佐野は、守備でもピンチの場面で地面スレスレの打球を好捕するビッグプレーを見せた。投手陣は先発の今永昇太が7回1失点の好投。8回以降を無得点に抑えたエスコバー、伊勢大夢にホールド、入江大生は勝ち投手となり、山崎康晃はセーブを記録した。

◆9月7日(水)●3-18 巨人(東京ドーム)

試合前に8月5戦5勝だった今永の月間MVP受賞が決定。しかし、試合では先発の濱口遥大が、ボークをきっかけとした失点から3回途中11失点の大乱調。三浦銀二、坂本裕哉のリリーフ陣も打たれ、巨人打線に23安打18得点という大惨事となった。攻撃陣は、宮崎敏郎のソロ本塁打とマルチ安打の楠本泰史がタイムリーで意地を見せた。

◆9月8日(木)●5-6 巨人(東京ドーム)

佐野のタイムリーと伊藤光の満塁走者一掃のタイムリー二塁打で4点を先制したが、投手陣がリードを守れなかった。マルチ安打もこの2人で、佐野は二塁打と四球2つで4打席全てに出塁した。守備では桑原が左中間の当たりを絵に描いたようなダイビングキャッチを見せたが、先発のロメロと平田真吾が5回までに2本の3ラン本塁打を打たれて6失点。6回以降は田中健二朗を挟んで入江、エスコバーと勝ちパターンの投手2人を注ぎ込んで無失点に抑えたが、勝ちには結びつかなかった。

◆9月9日(金)○9-2 阪神(横浜スタジアム)

6月8日以来の先発となった上茶谷大河が初回に2失点も、以後は立ち直り5回2失点で4月16日以来の勝ち星をマーク。6回は田中、7回は伊勢がいずれも三者凡退のパーフェクトリリーフで、8回からは京山将弥が2イニング無失点で試合を締めくくった。攻撃陣は、牧が先制ソロと2点タイムリー二塁打で3打点、5回にタイムリーを含む1イニング2安打を記録した楠本は、7回にもダメ押しタイムリーで猛打賞。佐野がラッキーなタイムリーで1打点、桑原もマルチ安打を記録した。

◆9月10日(土)○7-0 阪神(横浜スタジアム)

先発の石田健大が気迫の投球で6回無失点。7回は入江、8回はエスコバーがいずれも三者凡退の後、9回に中川虎大が走者を2人許したが、最後はバックネット際の捕邪飛を戸柱恭孝がお手玉キャッチで完封リレーを完成させた。桑原がダメ押しタイムリーを含む3安打猛打賞、先制タイムリーの牧と森敬斗もマルチ安打を記録。楠本はタイムリー二塁打に2四球と好調をキープした

◆9月11日(日)●0-1 ヤクルト(横浜スタジアム)

先発の大貫晋一が『村神様』を3打席無安打に抑えるなど、7回1失点と好投したが、投手の小川泰弘に打たれた唯一のタイムリーに泣いた。1点ビハインドで伊勢、山崎を投入したが、打線の援護がゼロ。牧が3安打猛打賞も前後の佐野、宮崎が揃って4タコ。敗戦の中で光ったのが、前日に続いて強肩を披露した森の遊撃守備だった。

ヤクルトの背中は霞んできましたが、3位阪神とのゲーム差は5で、クライマックスシリーズ ファーストステージ地元開催の2位はかなり有力な状況となっています。

まだまだ連戦は続きますが、気になるのはリリーフ陣の消耗です。9月に入って、しばしば見られるようになったビハインドの展開での勝ちパターン投手の起用は、ポストシーズンを見据えて、今後は控えめにしてもいいのではないかと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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