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野球 コラム 2022年9月6日

【横浜好き】お得意様に3連勝、天敵に3連敗の1週間。『週刊ベイスターズいいとこどり』8月30日~9月4日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

お得意様の中日にハマスタで3連勝の後、天敵の広島に敵地で3連敗。先週はまさに今季のベイスターズを象徴するような1週間でした。残り試合を考えると、かなり厳しいと言わざるを得ない状況ですが、正念場を迎えたシーズン終盤の『いいとこ』を探していきましょう。

◆8月30日(火)○6-0 中日(横浜スタジアム)

大田泰示が自身初の5打数5安打、2本のタイムリー二塁打で2打点の活躍。大田を含めたマルチ安打は5人で、宮崎敏郎が先制の2点タイムリー、自己タイの11試合連続安打を記録した牧秀悟は1年目を超える23号ソロ本塁打、桑原将志とソトはそれぞれ安打と二塁打を記録した。代打で登場したオースティンは今季1号となるソロ本塁打を放った。

投手陣は先発の今永昇太が8回118球を投げて被安打4、5奪三振、無失点の好投で球団では1999年の川村丈夫以来となる月間5勝を達成。入江大生が最終回を2奪三振のパーフェクトリリーフで締めくくった。

◆8月31日(水)○3-2 中日(横浜スタジアム)

ロースコアの接戦で決勝点となったのは牧の内野ゴロの間の打点だった。序盤から先行を許す展開も、ソトと戸柱恭孝のソロ本塁打で追いついた。前日ノーヒットだった佐野恵太が2安打で打率を再び3割2分台に乗せた。先発の濱口遥大は6回まで毎回走者を許す苦しい投球も、7回2失点で7勝目。8回はエスコバーと伊勢大夢でピンチをしのぎ、最後は山崎康晃が三者凡退で1点差を守り切った。

◆9月1日(木)○7-0 中日(横浜スタジアム)

試合前からの雨で途中55分の中断もあったが、投打が噛み合った完勝で同一カード3連勝。桑原が先制2ラン本塁打とダメ押しのタイムリー二塁打、さらに四球に犠打と攻撃の核になった。スタメンマスクの伊藤光と佐野がそれぞれ2安打1打点、牧とソトもタイムリーで打点を挙げた。大和が3安打猛打賞、途中出場の関根大気も二塁打と安打でマルチ安打を記録した。

投手陣は先発のロメロが6回無失点で7月18日以来となる勝ち星。7回からは入江、田中健二朗、坂本裕哉の3投手が無失点で完封リレーを完成させた。

◆9月2日(金)●0-2 広島(マツダスタジアム)

打線は7安打を記録するも、連打がなく完封負け。牧がマルチ安打を記録し、スタメン野手では桑原と柴田竜拓以外の全てが安打を記録したが、無得点で対大瀬良大地8連敗となった。先発の大貫晋一は、宮崎や牧など内野陣の好守備にも助けられて6回1失点と先発の役割を果たした。平田真吾も1回無失点と好投したが、3番手の入江が8回に手痛い追加点を許した。

◆9月3日(土)●0-4 広島(マツダスタジアム)

打線が散発の5安打、三塁も踏めない完封負け。先発の石田健大は自ら安打を放ったが、5回途中3失点で降板と試合を作れなかった。佐野がレフト守備で頭上を越えそうな大飛球を好捕して失点を防いだが、打撃では4打数無安打。リリーフ陣では、3月25日以来の一軍登板となったルーキー・三浦銀二が1イニングを三者凡退に抑えた。

◆9月4日(日)●0-7 広島(マツダスタジアム)

桑原、関根の1、2番コンビと途中出場の伊藤光がマルチ安打を記録したが、クリーンアップ3人で安打は宮崎の1本のみと中軸が機能せず、3試合連続の完封負けを喫した。投手陣は先発の京山将弥が4回2失点で降板。平田と入江が無失点でつないだが、ビハインドで投入した伊勢が守備の乱れもあり失点。満塁のピンチを残して代わった田中健二朗が、坂倉将吾にグランドスラム被弾で試合の行方が決まった。

まさかの3戦連続完封負けで首位とのゲーム差は7。ヤクルトがカード負け越しを喫しただけに、痛い3連敗となってしまいました。リーグ優勝が厳しくなった現状、そろそろ前監督がマネジメントしていた『プランB』に移行する時期が来たのかもしれません。

過密日程の残り試合で、いかに消耗を防ぎながら2位の座を死守できるか。個人的には、下剋上での『横浜反撃』も大いにアリだと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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