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野球 コラム 2022年6月28日

【広島好き】5勝1分で勝率5割復帰。週間MVPはエースと4番。『週刊カープいいとこどり』6月21日~26日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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交流戦の惨敗と苦手ヤクルト相手の3連敗で、5まで膨れ上がった借金を、今季カモにしている阪神、DeNAとの6連戦で一気に完済と、相性というものはつくづく面白いものと思っていたら、週明けに嬉しいビッグサプライズが飛び込んできました。

西武での9年間で1405安打をマークし、2015年にはNPBの歴代最高となるシーズン216安打を記録した稀代のヒットメーカー、秋山翔吾のカープ入団が決定したのです。

古巣の西武、ソフトバンクとの獲得競争を制しての電撃移籍は、あの黒田博樹投手の電撃復帰以来の衝撃とも言えるニュースでした。久しぶりにワクワク、ドキドキが止まらない気持ちですが、秋山に関してのお話はひとまず置いておいて、まずはこの連載の主旨である先週のカープを振り返っておきましょう。

6試合で29得点を叩き出した打線では、週間打率が4割を超えた選手が3人。坂倉将悟の.444を筆頭に、上本崇司(.423)、マクブルーム(.417)と主軸が名を連ねました。

13試合連続安打中の坂倉は6試合中、5試合でマルチ安打。22日には1点勝ち越しされた延長10回に起死回生の同点本塁打を放ち、宇草孔基のサヨナラ弾につなげています。上本は5試合連続マルチ安打を継続中で、内外野を守る守備でも派手なダイビングキャッチなど、攻守で存在感を発揮。マクブルームは今季、対阪神の対戦打率が.410、対DeNAが同.432と、まさに“ラッキーウィーク”で、26日には来日2度目の1試合4安打をマークしました。

その他にも、中村健人が5試合で週間打率.333、野間峻祥が4試合で同.375、菊池涼介も6試合で同.300を記録。中村健は引き分けに終わった23日に延長戦で勝ち越しを阻む“ザ・キャッチ”級の大ファインプレー、菊池涼は瞬時の好判断でオーバーランした三塁走者を送球アウトにした好プレー、26日には野間が抜ければ逆転打となる頭上のライナー性の当たりを好捕するなど、それぞれ守備でも“Play of the Day”級の働きがありました。

打数は少ないですが、21日に一軍昇格した羽月隆太郎が週間打率.500。23日には、またも代打で一時は勝ち越し点となる本塁打を放った堂林翔太などが、印象的な働きをしました。

投手陣は7回2失点でまたも連敗ストッパーの役割を果たした床田寛樹、圧巻の投球で今季2度目の完封勝利を飾った大瀬良大地、7回4失点で自身の連敗を4で止めた森下暢仁と先発は3人に勝ち星。リリーフの松本竜也はプロ初勝利、ターリーは来日初勝利をマーク。3試合登板で防御率0.00、2ホールドの矢崎拓也は26日にプロ初セーブとメモリアルな記録も多い週でした。

候補が多過ぎる感もある週間MVPですが、今週は敬意を評して“エースと4番”、大瀬良とマクブルームということにしておきます。

さて、2020年のMLB移籍から2年半ぶりと日本復帰となる秋山ですが、古巣である西武と資金力豊富なソフトバンクとの獲得競争は劣勢が予想されました。

そんな秋山が縁もゆかりもないカープを選んだことについては、様々な推測がされていますが、少なからず影響したのが菊池涼介だと言われています。侍ジャパンでチームメイトとなった2人は「アッキー」「キク」と呼び合う仲でお互いを認め合う “同志”の存在が、縁故や金銭を上回ったのかもしれません。

筆者は西武時代に1度だけ秋山にインタビューをしたことがありますが、報道されている通りの人格者というか、本当に“いい人”だったという印象があります。純粋に戦力としての魅力も十分ですが、野球に対する姿勢や、必ずしも成功とは言えないアメリカ時代も含めて、豊富な経験は、若い選手の多いチームに多大な影響を及ぼすはずです。

事実、「秋山獲得に参戦」の報道が出て以降、宇草や中村健などの若手外野手の活躍が目立つのは、定位置を狙う彼らの危機感の現れなのかもしれません。秋山がカープで2000安打を達成し、指導者としてチームに残れば、リーグ3連覇時の原動力となった石井琢朗(現DeNA野手総合コーチ)のような存在になるかもしれません。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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