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野球 コラム 2022年5月31日

【横浜好き】交流戦、パ・リーグ上位チームに3勝3敗。『週刊ベイスターズいいとこどり』5月24~29日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

リーグ最下位に終わった昨季、実はチームがもっとも輝きを放ったのが交流戦でした。優勝したオリックスなど4チームに勝ち越して3位。「横浜反撃」を狙う今季も、この期間を追い風にできるのか?まずはパ・リーグ上位相手の6試合、横浜DeNAベイスターズの“いいとこ”を見つけていきましょう。

◆5月24日(火)○4-3 ソフトバンク(横浜スタジアム)

プロ初の1番起用となった佐野恵太が4月1日以来の本塁打を含む3安打猛打賞。3番の宮崎敏郎と6番の桑原将志が、ともに2安打とオーダー組み替えが機能した。嶺井博希、代打起用された大和と、下位打線が打点を稼いだ。投手陣は先発の今永昇太が6回2失点。伊勢大夢が22試合目で初失点も、エスコバー山崎康晃が8、9回を無失点で勝利を呼び込んだ。この日は1安打のみの牧秀悟だが、7回のピンチの場面での好守は「打点1」に値するビッグプレーだった。

◆5月25日(水)●2-8 ソフトバンク(横浜スタジアム)

大敗の中でのみどころは、1999年に沖縄尚学高をセンバツ優勝に導いたバッテリーの初対決。嶺井が1学年先輩の東浜巨から安打を放った。柴田竜拓はタイムリー二塁打に加え、遊撃守備でも1回転スローイングの美技で魅せた。牧が一時は同点となる11号ソロ本塁打。途中出場の倉本寿彦は2安打と、大量リードされた展開で意地を見せた。投手陣は敗戦処理ながら宮國椋丞三上朋也が、6回から2イニングずつを無失点に抑えた。

◆5月26日(木)○5-1 ソフトバンク(横浜スタジアム)

3月31日以来の先発となった濱口遥大が7四球も、5回1失点で2勝目。交流戦はプロ入り以来、無傷の7連勝で史上4人目の記録となった。6回から平田慎吾田中健二朗、エスコバー、伊勢が無失点、最後は山崎が締めた。濱口を援護したのが牧で、2試合連続本塁打に加え、守備でも1点リードの5回、1死2・3塁の場面で、前進守備なしの位置で捌いたゴロを本塁に好送球して失点を防いだ。関根大気が2本の二塁打に犠飛と活躍し、1番の佐野がまたも本塁打を放った。

◆5月27日(金)○1-0 西武(ベルーナドーム)

両チーム無得点の7回に決勝打を放ったのが関根。わずか4安打の打線に虎の子の1点をもたらした。この日の勝因は投手陣で、先発の大貫晋一が被安打3、4四死球と走者を背負いながらも3併殺と粘りの投球で8回途中まで無失点。後を継いだエスコバー、山崎が無安打で完封リレーを完結させた。エスコバーは、虫が苦手な大貫のためにベンチにいたカミキリムシを退治するなど、まさに“救援”の働きだった。

◆5月28日(土)●5-10 西武(ベルーナドーム)

1イニング3失策で一挙8点のビッグイニングを許すなど、序盤で10失点の大敗。3番手の三上が5回から3イニング無失点と試合を立て直し、打線もソトがタイムリー内野安打を含む2安打、戸柱恭孝が5月5日以来となる本塁打、山本祐大、佐野が打点をマークするなど追い上げたが、序盤の失点が大き過ぎた。

◆5月29日(日)●2-3 西武(ベルーナドーム)

2点ビハインドを牧、佐野の本塁打で同点としたが、平田が栗山に代打サヨナラ弾を打たれた。2番に入った関根が前日の拙守にめげず2安打と奮起したが、5番以降の打者が無安打に終わった。投手陣は先発した京山将弥が4回2失点で降板後、クリスキーが2イニング、伊勢、エスコバーが1イニングずつを抑えたが、悔しいサヨナラ負けとなった。

パ・リーグで首位を争うソフトバンクと2勝1敗、3位の西武に1勝2敗はまずまずの結果ですが、敗因となる守備の乱れが目立つようになってきたのが心配なところです。そしてもうひとつ、重大な問題が。今季は土日のデーゲームで1勝15敗、日曜日は全敗という週末の弱さです。

単純に週の後半のカードは全て負け越しとなるわけで、これでは貯金はおろか、勝率5割も厳しい状況となるのは必然と言えるでしょう。お客さんも増えるウィークエンドの試合で好成績を残すことが、これから「横浜反撃」の必須条件になるはずです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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