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野球 コラム 2022年5月17日

【横浜好き】新潟で7年ぶりの勝利&ハマスタ最多観客動員。『週刊ベイスターズいいとこどり』5月10~15日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

今季唯一の地方開催試合となる新潟での巨人戦から、週末は地元に戻って阪神との対戦。雨天中止に歴代最多の観客動員数、頼れる主軸の復帰に開幕投手の登録抹消など、いろいろありましたが、先週4試合の“いいとこ”を探していきましょう。

◆5月10日 ○3-1 巨人(新潟)

コロナ後では初となる地方での主催ゲーム。新潟で7年ぶりの勝利となった試合は、先発したロメロが7回1失点の好投で自身3勝目をマーク。6回まで被安打2、失点は内野ゴロの間の1点のみで、2死から連打を浴びた7回も、外野からの見事な中継プレーに助けられてゼロに抑えた。8回は伊勢大夢が三者連続空振り三振の快投でホールドを記録し、最後は山崎康晃が、好調のウォーカー、岡本和真を連続三振で今季4セーブ目を挙げた。

攻撃陣は、初回に相手守備にも助けられた牧秀悟の犠牲フライとソトの2点タイムリーによる“スミ3”で勝利を決めた。4月20日以来のスタメンとなった関根大気柴田竜拓がマルチ安打を記録した。

◆5月12日 ●1-4 巨人(横浜)

試合開始前から雨が降り続いた悪条件の中で行われた試合は、初回の楠本泰史のタイムリー二塁打による1得点のみと、打線が振るわなかった。牧が3安打猛打賞とひとり気を吐いたが、2打席は先頭打者で、3本全てが無走者での安打だった。4回は無死2、3塁、6回には無死2塁とチャンスを作ったが、2イニングで5つの三振と走者を動かすことさえできず、巨人先発の菅野智之を攻略できなかった。

投手陣は、先発した大貫晋一が自らを助けるバント処理での好守など、粘りの投球で7回2失点と好投したが、2本のソロ本塁打が致命傷となった。

◆5月13日 雨天中止 阪神(横浜)

◆5月14日 ●2-9 阪神(横浜)

横浜スタジアム史上最多となる3万2481人の観客数を記録したが、投打とも振るわず完敗に終わった。試合前の時点で防御率リーグトップだった先発の上茶谷大河が、7失点を喫して今季最短の4回2/3で降板。3番手の宮國椋丞も2失点と阪神打線の勢いを止められなかった。砂田毅樹が2イニング、平田慎吾が1イニングを無失点に抑えたが、敗戦処理の投球に過ぎなかった。

攻撃陣では、牧が初回のタイムリーを含む2安打、守備でもセンター前に抜けそうな二遊間の当たりを横っ飛びでファインプレーと、この日も孤軍奮闘。5回の得点は宮本秀明の三塁打の後、戸柱恭孝のタイムリーで、いずれも代打の選手によるものだった。

◆5月15日 ●1-8 阪神(横浜)

左太ももの炎症から4月19日の一軍出場となった宮崎敏郎が復帰第1打席で安打を放つなど、打線は9安打を記録したが、得点はソトのタイムリー二塁打による1点のみ。2番に入った楠本から3番のソト、4番の牧と3人がマルチ安打を記録したが、6番以降の打者が代打の選手の2安打のみで、走者を還す事はできなかった。

投手陣は先発の東克樹が3回4失点と試合をつくれず、開幕投手から6戦5敗、未勝利で二軍降格が決まった。リリーフ陣では砂田、平田、伊勢、山崎が無失点に抑えた中、8回を三者凡退に抑えた伊勢は、開幕からの無失点記録を18試合とした。

ほんの1ヶ月前、『横浜スタジアムの阪神戦で15年ぶりの3タテ』と喜んでいましたが、先週末の2連敗はいずれも一方的な展開で、「ハマスタは阪神のホーム」と言われた昨年までの悪夢がよみがえったようでした。借金は今季最多の7となり、直接対決の連敗で気付けば最下位阪神とのゲーム差は2.5ゲーム、4位中日とは4ゲーム差まで開きました。

先々週の今永昇太に続いて先週は宮崎と投打の主軸が復帰し、もはやベストメンバー云々など言える状況ではなくなってきました。交流戦前、セ・リーグ相手の最後となる中日、ヤクルトとの5試合は、“横浜反撃”を目指す今季、初めて迎えた“正念場”と言えるかもしれません。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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