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野球 コラム 2022年5月13日

筒香嘉智、現地メディアが見る不振の理由

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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序盤不振の筒香嘉智

昨季後半にピッツバーグで捲土重来を果たした日本の大砲が、またしても産みの苦しみを味わっている。

パイレーツの筒香嘉智は現地5月12日(日本時間13日)、本拠地でのレッズ戦に「5番・一塁」で先発出場するも、2打数無安打と快音を響かすことはできず、チームも0-4で敗れ、シリーズ4連戦の初戦を落とす格好となった。

これで筒香の今季の打撃成績は80打数15安打、打率.188、1本塁打9打点となったわけだが、現地メディアはシーズン序盤に躓きを見せている和製スラッガーをどう見ているのか。

地元紙『ピッツバーグ・ポスト・ガゼット』は今月初旬、電子版に「ヨシ・ツツゴウは何が上手く行っておらず、それをどう直そうとしているのか」と題した記事を掲載し、昨季後半に打線の主軸の1人として活躍したベテランの現況について伝えた。

記事では冒頭で、「現在、ヨシ・ツツゴウはロースターの地位を失う危機に接しているわけではないが、もちろんこのシーズン序盤は、昨年11月にツツゴウと1年契約を結んだパイレーツが目論んでいたものではない」と前置き。

そして、筒香が昨季後半にパイレーツのユニフォームを着てプレーした43試合にマークした打率.268、8本塁打、.883 OPSという数字と、今季の数字を比較。そして、先月下旬にデレク・シェルトン監督が、2試合連続で筒香を先発から外したことに言及した。

その上で、「シェルトン監督は、自分の選手たちが打撃ケージの中で取り組んでいることの詳細について明かしはしないが、ツツゴウはスイングをよりコンパクトに保つ努力をしており、2021年を締め括ったパワーを見せ始めようとしていると述べた」と続けた。

記事を投稿したマイク・パーサック記者は、今季の不振の主な要因として、「先発投手に対し、彼はボールを引っ張っていない」ことを挙げ、「ツツゴウのプルフィールド(左打者の右翼方向)への打球は、キャリア平均32.6%に対し、今季は19.6%のみ」であると数字で説明した。

パーサック記者は、「もちろん、逆方向へ強い打球を打つことを気にする人間はいない」としつつ、「しかし、左打者であるツツゴウのパワーは右翼方向への打球で発揮されるのであり、実際、彼の昨季のホームランで中央から左翼方向へ飛んだのは一発のみだった」と主張した。

この右翼方向へボールが飛ばない原因として、記事では「理論的には、これは今季のツツゴウがコンタクトした際に若干振り遅れていることを意味している」とし、「この為、パイレーツは彼のスイングをオンプレーンに戻そうと努めており、ツツゴウ自身、無駄な動きをなくそうとしていると述べている」と続けた。

また、記事によると、「純粋にコンタクトすることにかけて、今季のツツゴウは過去よりも優れており」、「スイングによるストライクの割合が減少し、四球率は高くなるなど、打席での規律には問題ない」ことから、前述の取り組みが上手く行けば、「ツツゴウが求めている大きな修正になる」としている。

現在、パイレーツはナショナル・リーグ中地区3位ながら13勝18敗と、勝率は大きく5割を下回っている。筒香のバットが響かせる快音が、チームの浮上に直結するのは言うまでもないことだ。

J SPORTS編集部

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