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野球 コラム 2022年4月5日

【横浜好き】三浦大輔監督、初の貯金も記録。『週刊ベイスターズいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

昨季の悪夢を思わせる開幕3連敗スタートから、4連勝で三浦大輔監督、初の貯金も記録した先週のベイスターズ。8年ぶりとなる嬉しい記録もあるなど、やはり今季はひと味違うようです。今季初の雨天中止もありましたが、中日、ヤクルトとの5試合の“いいとこ”を探していきましょう。

◆3月29日 vs.中日(バンテリンドーム)○4-0

今季初勝利の立役者となったのが、来日2年目のロメロ。昨季の中日戦で4試合に先発して3勝0敗、対戦防御率0.66のお得意様相手に、8回を投げて被安打3、無失点と完璧な投球。9回は今季初登板の三嶋一輝が三者凡退で完封勝利となった。

攻撃陣では、牧秀悟が先制の2ラン本塁打を放ち、3四球と高い出塁率。切り込み隊長の桑原将志が2本の二塁打など3安打2得点で、今季初の猛打賞を記録した。2番に入った楠本泰史が追加点となるタイムリーなど2安打、宮崎敏郎がダメ押し点となる犠牲フライで打点1をマークした。

◆3月30日 vs.中日(バンテリンドーム)○7-6

今季から先発ローテに復帰した石田健大が7回2失点と好投。打撃でも自らタイムリー安打を放つ活躍で、3年ぶりとなる先発での勝ち星を挙げた。4回に2ラン本塁打を打たれたが、その他のイニングで出塁を許したのは安打の2人のみと、危なげない内容だった。リリーフ陣が打たれて1点差とされたが、9回は山崎康晃が無失点に抑え、今季初セーブを記録した。

6安打で7得点と効率のいい攻撃を見せた打線で光ったのが、今季初スタメンで2安打2打点と活躍した関根大気。2回にチャンスを広げる安打、続く3回には満塁の場面で2点打と、序盤の活躍でチームに流れを引き寄せた。佐野恵太も2安打1打点の活躍。無安打だった戸柱恭孝と桑原が先制、ダメ押しと2本の犠牲フライでチームの勝利に貢献した。

◆3月31日 vs.中日(バンテリンドーム)○1-0

息詰まる投手戦の末、8年ぶりとなる対中日戦の敵地3連勝を決めた試合で、主役となったのが濱口遥大。8回を投げて被安打6、7奪三振で無失点、与四球はわずか1と、昨季までとは見違えるような投球を見せた。1点勝ち越した9回は、山崎が三者凡退で連日のセーブを記録した。

攻撃陣は、9回1死満塁から代打・大和がサードゴロも、気迫のヘッドスライディングで併殺を阻止して決勝点が入った。楠本、佐野、牧がいずれも2安打。8回の守備では先頭打者・京田陽太の右中間への一打を、ライトの楠本から牧、宮崎と見事な中継プレーで三塁封殺して最終回の勝ち越し劇につなげた。

◆4月1日 vs.ヤクルト(神宮球場)○6-1

三浦監督に初の貯金をもたらしたのが、マルチ安打を記録した主軸2人。初回に佐野が2ラン、宮崎がソロ本塁打を放ってチームを勢い付けた。宮崎は9回にもダメ押しのタイムリー二塁打。戸柱も2安打で打率3割をキープした。

投手陣では、先発した上茶谷大河が7回を投げて被安打2、ソロ本塁打の1失点のみとほぼ完璧な内容で今季初勝利。8回は三嶋、9回はエスコバーが無安打でヤクルトの反撃を許さなかった。

◆4月2日 vs.ヤクルト(神宮球場)●2-3

2年ぶりとなる延長戦でサヨナラ負けを喫した第2戦は、4番の牧が2安打1打点。関根はマルチ安打で好走塁も見せたが、3度のチャンスでいずれも凡退と悔しい結果となった。投手陣は先発した大貫晋一が6回2失点とゲームメイクの役割は果たした。リリーフ陣も伊勢大夢、三嶋、エスコバーがそれぞれ1イニングを無失点に抑えた。

5連勝を逃し、勝率は5割に戻ってしまいましたが、開幕3連敗からV字回復した5試合では先発投手がいずれもクオリティースタートと、野球はやっぱりピッチャー、ということでしょうか。

攻撃面では、まだ失敗もありますが、ランダウンプレーを仕掛けるなど、走塁面での意識の変化が感じられる場面もありました。オースティンソトの両外国人はまだ戻っていませんが、この調子なら思ったよりも早く「横浜反撃」が見られそうです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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