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野球 コラム 2022年2月25日

【横浜好き】選手名鑑でいろいろ調べてみたこと『週刊ベイスターズいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

春季キャンプも終盤を迎え、23日からはオープン戦が始まりました。2月の第3週から第4週、この時期は、各媒体から選手名鑑が発売される時期です。

今年も出版社系のものからスポーツ紙系など、大小様々な選手名鑑が本屋の棚を飾っています。今回はこの選手名鑑を使って、ベイスターズ選手のいくつかのデータを紹介していきたいと思います。

まずは選手の出身地から。近年は個人情報の取り扱いが厳しくなり、選手のプライベートな部分は掲載されなくなっていますが、生年月日や血液型とともに、この情報は各誌必ず掲載されています。

ベイスターズには育成選手も含めた77名の選手で、47都道府県のうち、30都道府県に出身の選手がいます。現在、在籍していないのは、青森を除く東北全県と茨城、群馬、山梨、富山、福井、奈良、鳥取、徳島を除く四国全県、長崎、宮崎の17県となっています。

東北地方は出身のプロ野球選手自体が少ない地域なので仕方がないところですが、野球が盛んな四国出身の選手が、今季10年ぶりのチーム復帰を果たした藤田(徳島)のみというのは意外なところで、三浦大輔監督の奈良も現役選手は1人もいません。

もっとも多いのが、やはり地元の神奈川で7人(大貫、松本、倉本、田中俊、細川、石川、加藤)。支配下選手は全体2位の5人ですが、育成の2投手でトップとなりました。支配下選手数でのトップが福岡。6人中5人が投手(三嶋、坂本、今永、三浦銀、浅田)で、あとは捕手の高城が同県の出身です。

3位タイは大阪(阪口、小園、山本、桑原、楠本)と沖縄(宮國、嶺井、神里、平良、宮城)で5人。沖縄は巨人から移籍の2人を含めて、近年増加している県です。あとは千葉、静岡、愛知、広島が3人で並んでいますが、詳細が知りたい方は、選手名鑑を手にして探してみてください。

もう1つの個人情報で、意外に需要があるのが血液型。性格判断や相性占いなどに使用されるようです。もっとも多いのはA型の23人ですが、O型も20人と肉薄しています。以降はB型16人、AB型が8人となりますが、近年増えているのが血液型不明の選手で、ベイスターズにも1人(勝又)在籍していました。

外国人選手は、一般的に血液型という概念がないのか、よくわかりませんが、球団から送られてくるメンバー表に記載されていることはほぼありませんが、最近は各球団で高卒ルーキーなど、血液型不明の選手がちらほら見られます。

ポジション別で言えば、投手はA型12人(今永、三嶋、小園など)とO型11人(東、山崎など)が拮抗しており、B型が7人(濱口、上茶谷など)で、AB型は全体8人中5人が投手(大貫、三上など)となっています。捕手はA型の3人(戸柱など)が最多で、O型はゼロ。内野手はO型が7人(牧、柴田など)でもっとも多く、AB型はゼロ。外野手はA型が5人(佐野、神里など)と大勢を占めています。

最後に、筆者が長年製作に関わっている宝島社『プロ野球データ名鑑』には、出身校の経歴の前に甲子園出場の有無がマークで記されています。これをもとに集計すると、ベイスターズは甲子園出場組が30人、不出場が38人と、必ずしも甲子園出場がプロ入りにつながっているわけではないことがわかります。

とは言え、甲子園優勝経験があるのは、入江、田中健、嶺井、田中俊、小深田に、今年入団の徳山が加わって6人もおり、最多出場は東妻で智弁和歌山での在学中の5回全てで甲子園出場を果たしています。逆に高校時代に主要試合で試合出場がなかった知野や、今年育成で入団した大橋のように中学卒業後、海外留学という選手もおり、経歴も様々ということがわかります。

選手名鑑は野球観戦の時だけでなく、こうして細かく読んでみると、いろいろと興味深いことがわかるものです。出版不況の昨今でも、いまだに数多くの媒体が発行しているプロ野球選手名鑑。一家に1冊は持っていたいもの…、であって欲しいところです。

※データは宝島社『プロ野球データ名鑑』を使用、集計は筆者

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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