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広島好きコラム
毎年行われているプロ野球ドラフト会議。その席で一番の注目を集めているのはもちろん1位指名を受ける選手だが、近年のプロ野球界ではピラミッドの最下層から一流選手と呼ばれるとこまで上り詰めた育成出身の選手が増えてきた。
福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大投手と甲斐拓也捕手。この2人は育成出身選手初のオリンピック代表選手だ。他にもWBC日本代表にも選ばれた元読売ジャイアンツ山口鉄也投手など、輝かしい成績を残した選手がいる。
まずはじめに、育成選手にはルールがある。背番号は3桁、一軍の公式戦には出場できない、育成契約期間は最長3年、など。もしも期間内に支配下登録されなければ、自由契約となってしまうのだ。実は自由契約後に同球団から育成再契約という例もあるが、正直3年目までが勝負だろう。
過去に4年目以降は毎年自由契約から再契約というのを繰り返して8年在籍した選手がいたが、残念ながら支配下登録は叶わなかった。他にも育成再契約を打診されたが、他球団から支配下選手としてのオファーをもらい移籍を決める選手もいる。
ここで、話題を広島カープの育成選手に移そう。カープにも勝負の年を迎えた2人の選手がいた。持丸泰輝選手と木下元秀選手。高校を卒業して育成選手としてカープに入団した同い年の2人だ。今シーズンで3年目を迎えることとなる。
昨シーズン、ファームで持丸選手は捕手としてはチーム最多出場。木下選手はチーム最多となる292打席に立った。出場機会が多いということはそれだけ首脳陣からの期待も大きいというのがわかる。さらに、シーズン終了後の秋季練習でも2人揃って一軍メンバーに選ばれた。
「将来は捕手で首位打者を目指したい」。入団時、この目標を掲げたのは持丸泰輝選手だ。彼の性格を一言で表すと「超真面目」だ。
そんな彼には、プロに入ってから学んだ大事なアドバイスがあった。昨シーズン、大先輩である會澤翼選手が怪我で二軍にいた時期のことだ。ファームの試合に出場した持丸選手は得点圏にランナーがいたときでも、ピッチャーの球を受けたら普通にまっすぐ返したり、座って返したりしていた。
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