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12月4日(土)は2回戦3試合
第92回都市対抗野球大会は12月4日(土)が大会7日目。2回戦の3試合が行われた。
●伯和ビクトリーズ(東広島市)6-7 Honda熊本(大津町)○
伯和ビク |1 4 0 0 0 0 1 0 0|6
Honda熊本|1 4 0 2 0 0 0 0 X|7
Honda熊本は横川楓薫、伯和ビクトリーズは佃勇典が先発マウンドを任された。いずれも1回戦と同じ先発投手だ。序盤は得点の奪い合いとなり、1回から両チームが1点ずつを奪う。そして2回は両チームともビッグイニングになった。
伯和ビクトリーズは2回、1番・泉祐介が一死1・2塁からレフト前にタイムリー安打を華って勝ち越す。さらに3番・田中友博がライトに放った当たりは、山本卓弥が捕球しきれず2点タイムリー二塁打となる。4番・森脇智哉もセンター前タイムリー安打で続いてリードを4点に広げた。
Honda熊本も2回、7番・川嶋克弥が一死1・3塁からレフト前にタイムリー安打を放ち、さらに佃勇典の暴投で2点差に詰める。そして、痛恨の守備を犯した1番・山本卓弥が二死から同点2ラン本塁打を放って試合は5-5と振り出しに。
Honda熊本は4回にも無死2:3塁から8番・竹葉章人、9番・北村優の連続犠牲フライで加点。7-5とリードを奪う。守備も2回途中から登板した右サイドハンド・福田大輔が好投して6回まで伯和ビクトリーズの追加点を許さない。
6回には二死1・2塁のチャンスから3番・稲垣翔太がセンター前に安打を放ち、Honda熊本は貴重な追加点かと思われたが、伯和ビクトリーズの泉祐介が本塁へのストライク返球で二塁走者を刺している。Honda熊本は後続の投手が7回に1失点を喫したものの、リードを守って7-6と接戦を制し、昨年の第91回大会に続くベスト8入りを決めている。
都市対抗野球2021
【ハイライト】Honda熊本vs. 伯和ビクトリーズ
●日立製作所(日立市)1(延長10回)2 東邦ガス(名古屋市)○
日立製作|1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 |1
東邦ガス|0 0 0 0 0 0 0 1 0 1X|2
東邦ガスは辻本宙夢、日立製作所は阿部博光が先発。日立製作所は1回、入社20年目の38歳・田中政則が二死1・3塁からレフト前にタイムリーを放って先制。そしてその裏から阿部博光が快投を見せる。
阿部は東洋大から入社して3年目の左腕で、大学の同期にはプロ入りした投手が4人(甲斐野央、上茶谷大河、梅津晃大、藤井聖)いる。今大会はSUBARUからの補強で、日立製作所に加わっていた。
阿部はキレのある速球に加えて、右打者の外角を突くチェンジアップが特に有効だった。初回に東邦ガスの1番・大木惇司から三振を奪うと、7番・高垣鋭次まで7連続奪三振を達成。第49回大会(1978年)で東京ガスの松沼博久投手が記録して以来、史上2人目となる快投を見せる。
阿部は7回一死1・2塁の場面で降板したものの失点はゼロ。被安打2、四死球1、奪三振11という抜群の内容だった。しかし、打線も東邦ガスの先発・辻本宙夢を打ちあぐね、点差を広げられない。東邦ガスは8回裏、3番・比嘉龍寿が二死1・2塁からレフトにタイムリー安打を放ち、同点に追いつく。
10回以降はタイブレーク方式が導入され、攻撃は一死満塁からの開始。東邦ガスは10回から2番手に広島東洋カープ5位指名の右腕・松本竜也を起用し、先攻の日立製作所を連続三振に封じて得点を許さない。
東邦ガスは10回裏、4番・若林俊充がファウルで10球目まで粘り、押し出しの四球をもぎ取った。東邦ガスが延長タイブレークを制し、2-1のサヨナラ勝ちを飾っている。
都市対抗野球2021
【ハイライト】東邦ガスvs. 日立製作所
○ENEOS(横浜市)3-1 日本通運(さいたま市)●
ENEOS |0 0 1 0 0 0 1 1 0|3
日本通|0 0 0 1 0 0 0 0 0|1
日本通運は相馬和磨、ENEOSは吉村貢司郎が先発。ENEOSは3回、二死無走者から9番・柏木秀文、1番・金子聖史の連続安打で1・2塁のチャンス。ここで2番・川口凌がレフト前にタイムリー安打を放って1点を先制する。日本通運も4回、3番・稲垣誠也が一死からライトにソロ本塁打を放って同点に追いつく。試合はそこから膠着した状態に。
ENEOSは東芝から補強された吉村貢司郎が素晴らしい投球を見せた。最速153キロの速球はもちろん、四死球が7イニングで1つと制球も安定。日本通運の勝ち越しを許さない。ENEOSの打線は7回、二死1・3塁から日本通運の2番手投手・釘宮光希を捉える。チームのキャプテンで2番の川口凌が、この日2本目のタイムリー安打を放ち、貴重な勝ち越し点を挙げた。
ENEOSは8回にも7番・瀧澤虎太朗が二死1塁から、左中間を破る二塁打を放つ。一塁走者の小豆澤誠が俊足を飛ばしてヘッドスライディングで生還し、リードを広げた。ENEOSは8回からリリーフした柏原史陽が2イニングを抑え、3-1と接戦を制している。
文:大島和人
都市対抗野球2021
【ハイライト】ENEOS vs. 日本通運
大島 和人
1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty)
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