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野球 コラム 2021年9月28日

【横浜好き】まさかの地元6連敗でも…「週刊ベイスターズいいとこどり」9月21日~26日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

形成一変、万物流転。9月首位で4位浮上、と浮かれていた月曜日から、ホームの横浜スタジアムでまさかの6連敗で、またも最下位転落。まさに青天霹靂と言うしかない1週間でしたが、それでも悪いことばかりではなかったはず。気を取り直して、今回も「いいとこ」を探していきましょう。

3連勝と上り調子で挑んだ今季4勝11敗2分と苦手ヤクルトとの3連戦。思えば初戦に先発した坂本裕哉が、初回に村上宗隆に満塁弾を浴びたのが悪夢の始まりだったのかもしれない。

序盤のビハインドを取り返せなかった打線で唯一の打点をマークしたのがオースティン。満塁のチャンスでレフト線へ二者生還する二塁打を放った。プロ野球新記録の3試合連続先頭打者本塁打は逃した桑原将志もしぶとく2安打。佐野恵太も2安打したが、7回の一打同点の場面では三振に倒れた。

投手陣は、2回4失点で降板した坂本の後を継いだ4投手が好投。櫻井周斗と伊勢大夢が2イニングを無失点、シャッケルフォードは自らのミスもあり1失点したが、三嶋一輝が山田哲人と村上から三振を奪うなど、1イニングを三者凡退に抑えた。

ロースコアの接戦となった第2戦は、先発した大貫晋一が7回1失点の好投。失点も不運な形のものだったが、打線の援護に恵まれなかった。

2番手の三嶋は1イニングを0で抑えたが、9回にエスコバーが作ったピンチを、代わった山崎康晃が併殺打で切り抜けたと思われたが、リプレー検証の結果、判定が覆り、次打者の中村悠平に手痛い一打を浴びた。5安打1得点の打線では、伊藤光が先制打となるタイムリー二塁打を放ったが、7回の勝ち越しのチャンスには併殺打に倒れた。

石田健大が2019年9月以来、738日ぶりの先発となった第3戦は、新人王も視界に入ってきた牧秀悟が2本のタイムリーを含む、3安打2打点と孤軍奮闘の活躍。反撃の口火となる二塁打を放ったオースティンが外野守備でも好守を見せた。

石田は毎回のように走者を許すも粘りの投球を見せたが、一発に泣いた。ピープルズが2イニング、田中健二朗と櫻井が1イニングずつを無失点に抑えたが、4番手の砂田毅樹が勝敗を決定付ける一発を浴びた。

最下位争いとなった広島との3連戦。初戦は移籍後初勝利以来、2度目の先発となった宮國椋丞が、5回5失点とゲームを作れなかった。

連打が出たのは8回の1イニングのみと、この日も低調だった打線では、柴田竜拓が2安打と四球で4打席中3打席に出塁し、守備でも美技を披露した。宮崎敏郎が先制弾となる13号ソロ本塁打、佐野もタイムリーで1打点をマークした。4投手が失点を重ねた投手陣では、田中が1イニングを抑えて復帰後3試合連続無失点とした。

接戦となった第2戦は、桑原が3安打猛打賞の活躍で熾烈な首位打者争いの台風の目に。牧が勝ち越しタイムリーで今季114安打となり、1958年近藤和彦を抜いて球団新人単独2位に浮上。オースティンもタイムリー二塁打でまた打点を稼いだ。

投手陣で目立ったのが、終盤を抑えたエスコバー、三嶋、山崎とかつての必勝リレーのリリーフ陣。広島に追加点を与えなかったが、打線があと1点及ばなかった。

前日から一転して乱打戦となった3戦目は、オースティンが逆転満塁弾を含む、3安打4打点の活躍でリーグ首位打者に躍り出た。新人王に輝いた長野久義(当時巨人)と並ぶ、1年目の19号本塁打を含む2安打2打点の牧は、1959年桑田武の球団新人安打記録に残り2本と迫った。

佐野がタイムリー安打、大和はマルチヒットなど、チーム6試合ぶりの2ケタ安打となる12安打8得点を記録したが、投手陣が広島打線を止められなかった。前日同様、この日もかつての必勝リレートリオが登板したが、無失点に抑えたのはエスコバーのみ。三嶋、山崎とともにリードを守れず、まさかの地元6連敗で10連戦(初戦は雨天中止)を終了した。

わずか2週間前、上位3チーム相手の連戦に勝ち越し、形成逆転と思われた頃と比べると隔世之感もあるが、疾風怒濤のペナントレースも、残り1ヶ月となった。真夏の快進撃が線香花火が消えるまでの紫電一閃だったとしても、最後にもうひと踏ん張り、乾坤一擲の覚悟で残り試合を戦い抜き、重見天日を期待したい。

◆先週のベイスターズ

21日(火)● 2-5 ヤクルト
22日(水)● 1-2 ヤクルト
23日(木)● 2-4 ヤクルト
24日(金)● 2-0 広島
25日(土)● 2-3 広島
26日(日)● 8-10広島

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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