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野球 コラム 2021年6月21日

AKI猪瀬さんが語る大谷翔平。好調の要因、成績予想、そしてオールスター出場

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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「二刀流」だけでなく、外野の守備にもつく「三刀流」で活躍している大谷翔平選手。プレーするたびに現地のメディアでは、「史上初」「◯◯年ぶり」「ベーブ・ルース以来」という文字が踊る。その大谷選手の活躍について、MLBアナリストのAKI猪瀬さんにお話を伺った。(取材:2021年5月下旬)

大谷選手の好調の原因を探る

大谷翔平

今季の大谷選手の成績ですが、率直に言って凄い。想像をはるかに超えるパフォーマンスに驚きとショックを受けました。これまでのように先発の前後に試合を休む形から、毎日のようにバッター、そしてピッチャーとして出場するというジョー・マドン監督の起用法で、活躍がずっとエンドレスで続いているので、インパクトが強烈です。

「打者・大谷」好調の要因は、計画的に毎年身体を少しずつ大きくしていることがベースにあります。そして、大きくなるにつれて、バッティングフォームを少しずつマイナーチェンジしていますが、その成果がはっきりと数字で出ています。

フライボールレボリューションがトレンドとはいえ、あれだけアッパースイングで、強くボールを叩けるのは、並大抵のフィジカルではできない。肉体改造とそれに合わせたフォームの調整が上手くマッチングしているのでしょう。

投げる方、打つ方と使う筋肉が違うので、身体を大きくすると「打者・大谷」にとっては非常に有利になりますが、大きくし過ぎてしまうと、「投手・大谷」にとってはマイナスです。ですので、今はちょうどいいバランスが取れている状態だと思います。

そして、下半身が非常にたくましくなりました。メジャーデビュー当時から比べると、はるかにしっかりと大きくなっているので、この下半身の強さが、「打者・大谷」にとっても、「投手・大谷」にとっても非常にプラスになっていると感じます。

また、投げる方に関してはトミージョン手術からの回復があげられます。ダルビッシュ有投手が、トミージョンを経験すると16~18カ月では治らない、2年経たないとベストなパフォーマンスは戻らないと語っているように、術後2年以上(手術日:2018年9月30日)を経過して、いい状態に戻ってこれたと思います。

大谷選手は今季、どのくらいの数字を残すのか?

「打者・大谷」は故障がなければ、ペースが少し落ちても30発以上打つことは確実でしょう。そして45本くらいまでいくと思います。その理由としては、エンジェルスの置かれているチームの状況です。

エンジェルスは今年も上位進出が難しい状況です。このままシーズン中盤から後半になると、地区優勝を争うチームは、ライバル相手にエースなど、いいローテーションをあててくる。そのため、エンジェルス戦は、格下のピッチャーをあてるというローテーションになってきます。

その他にもチーム成績から、ホームランを狙っていける環境が中盤から後半ずっと続くと思うので、そう考えると45本ぐらい打っても不思議ではありません。

一方、打率に関しては恐らく、フォアボールで塁に出ようというコンセプトがなく、ホームランもしくは長打でチームの勝利に貢献しようというコンセプトで打っていると思います。それが大谷選手に求められている仕事で、チャンスメーカーではないので、2割5分を超えていれば、さほど問題はないでしょう。

さらにシーズン終盤になれば、相手が大谷選手と勝負を避けるというシーンもありますので、そこでフォアボールが増えていく。そうなれば打率が大きく下がることはない。そう考えると、2割5分を維持していれば、結果的には3割近くに上昇する可能性も秘めています。

ただ、投げる方で2桁は厳しいでしょう。大谷選手は先発で6イニング投げることを、シーズン通して続けていくイメージ。そう考えると、今のエンジェルスのブルペンでは、大谷選手がいいピッチングしても勝てるという感じではないので、10勝は厳しいと思います。

オールスターで大谷選手の活躍は?

大谷翔平

今年のアメリカン・リーグの監督が、タンパベイ・レイズのケビン・キャッシュ監督。策士で、いろいろなアイデアを持っている監督です。元レイズつながりで、キャッシュ監督がエンジェルスのマドン監督に、どういう風に大谷選手をオールスターで二刀流で使えばいいのか相談すると思います。

そして、初出場だけでなく、日本人初のホームランダービーへの出場も期待されます。オファーされるのは間違いないでしょう。ただ、オファーされても大谷選手と球団がどういう判断をするか。実際、ホームランダービーに出たら面白いと思いますし、出て欲しい。MLB機構側としても二刀流として出したいはずです。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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