菊池雄星、今季4勝目。指揮官がオールスター出場の可能性に言及

先発マウンドに上がれば、ほぼ確実にクオリティスタートでブルペンに後を託す、頼れる左腕の安定感は高まるばかりのようだ。

【 #マリナーズ 】QSの鬼 #菊池雄星 超安定！！
7回1失点6奪三振で4勝目、クオリティスタートは今季10度目です#日本人選手情報 pic.twitter.com/ow39IpSvn4

— MLB Japan (@MLBJapan) June 19, 2021

マリナーズの菊池雄星は現地6月18日（日本時間19日）、本拠地Tモバイルパークにアメリカン・リーグ東地区で首位に立つ、難敵レイズを迎えた一戦で先発登板すると、7回4安打1失点6奪三振と快投し、今季4勝目を挙げた。

安定感を見せる菊池

現地スポーツ局『ESPN』のシアトルローカルは、同日付で電子版に「ユウセイ・キクチの珠玉と、初回のビッグイニングでマリナーズがレイズに5-1で勝利」と題した記事を掲載。

13試合に先発し、クオリティスタート10回を達成している左腕について、「キクチがオールスター候補の立場を手に入れたかどうか」を問われたマリナーズのスコット・サービス監督は、「それは素晴らしい質問だと思うし、我々はそれについて話し合うべきだと思う。彼はこのスポーツで、トップ5に入る左腕の1人だと思う」と述べた。

また、記事によるとレイズを率いるケビン・キャッシュ監督は試合後、菊池について、「横から見ていて、彼は試合が進むにつれ、良くなっているようだった。彼の速球の球速は6回と7回に突出して速くなった」と述べたとのこと。

一方、地元紙『シアトルタイムズ』は、同日付で電子版に掲載した試合のラップアップ記事の中で、「キクチはマリナーズにソリッドな7イニングをもたらした」とし、初回に1失点したことから、「彼は完全に支配的ではなかったが、それに近い内容だった」と、この日の左腕のパフォーマンスについて振り返った。

さらに、記事では菊池について「木曜のサヨナラ勝ちでブルペンが極度に疲弊するなか、キクチは今季多用されている多くの投手にとって、喉から手が出るほど欲しかった小休止を与えた」と、7回までしっかり投げ切ったことを評価した。

また、記事では「キクチは直近の9先発で、最低6回以上投げて3失点以下のクオリティスタートを8回達成しており、その期間は57回を投げ、防御率2.53、61奪三振17四球とし、相手打者の打率をわずか.173に抑えている」と具体的な数字で、このところ好調を持続させている左腕について伝えている。

この好調の要因について、サービス監督は「詰まる所、制球と言うことになるね。ユウセイは素晴らしいものを持っているし、刺激的な速球も持っている。カットボールは、彼を勢い付けるような球種だね。彼はストライクが必要で、少し勢いを失っていると、カットボールに頼るようになる」。

「一貫性や投球のクオリティ、そして再現性が高いので、一時的なもので終わることはなく、彼が調子づいて、好調を感じ取り始めると、こちらも、向こうはこの男を打つことはできないという自信が沸いてくるんだ。そして、それは彼も知っているんだよ」と述べたとのこと。

前述したように、現地メディアも触れているが、この連続するクオリティスタートの先に待っているのがオールスター出場だとすると、我々は日本の同じ高校を卒業した2人の選手が、同一のオールスター戦でプレーするという快挙達成を目の当たりにすることになる。