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野球 コラム 2021年6月18日

大谷翔平かゲレーロJr.か?気の早いア・リーグMVP予想で現地記者が激論

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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異次元の活躍を見せる大谷翔平

二刀流選手として、世界の野球ファンが1世紀以上も目撃できなかった夢物語をフィールド上で具現化させ、ベースボールの本場を沸かせている大谷翔平

そんな二刀流スターが、目下投票で指名打者として首位につけるオールスターで、打者オンリーではないリアル二刀流での出場の可能性が現地メディアの間で取り沙汰されているのは既報の通りだが、今度はシーズンMVP獲得の可能性について、議論が交わされている。

『MLB.com』は現地17日付で「今季アメリカン・リーグでMVPを獲得するのはショウヘイ・オオタニか、あるいはブラディミール・ゲレーロJr.か?」を議題にした討論記事を掲載した。

MVPを争う2人の成績(日本時間6月18日現在)

◆ブラディミール・ゲレーロJr.
・打率.342(2位:トップと3毛差)
・22本塁打(1位:2位の大谷と3本差)
・56打点 (1位:8位大谷と9点差)

◆大谷翔平
・打率.270(38位)
・19本塁打(2位)
・56打点 (8位)
・10盗塁 (7位:トップと7個差)
・3勝1敗(10登板/53.1回)防御率2.70 73奪三振

記事では編集者のアリソン・フッター、主任記者のマイク・フェインサンド、記者兼プロデューサーのサラ・ラングス、エンジェルス担当記者のレット・ボリンガー、そしてブルージェイズ担当記者のキーガン・マセソンが、現時点での本命や、今後の予想について持論を戦わせている。

議論は先ず、司会進行役を務めたフッターによる、「これは史上最も興味深いMVPレース、というのも、1人は“MVP”と叫ぶような出来のシーズンを送っているのに、もう1人がそれに近い打撃をしつつ、オールスター選手のような投球をしていることから、勝てないかもしれない」と発言。

それに続き、「本当にブラディミール・ゲレーロJr.は、ショウヘイ・オオタニが故に、このレースで2位に甘んじるのか?」という問いかけで始まった。

これに対し、フェインサンドは「私はMVPで何度か投票したが、これまでポストシーズン争いに届かなかったチームの選手に投票したことはない」と前置きしつつ、「今季、オオタニがしているのは並外れたことであり、彼が明確な最有力候補でない理由は、私には思いつかない」と返答。

一方、ラングスは「オオタニは、今や歴史的事実の多くでルースを上回るなど、我々がこれまで一度も見たことのないことをしている」とした。

その上で「ゲレーロJr.はシーズンのこの時点では、1955年のアル・ケーライン以降での最年少選手として、打撃三冠でトップに立っている」ことから、「これは私たちにとってもベースボールにとっても素晴らしいことであり、これは(選ぶのが)不可能な選択」とした。

ボリンガーは立場上、やはり大谷推しを明確にしており、「現時点で、ショウヘイ・オオタニはベーブ・ルース以降、我々が100年以上目にしなかったことをやっている」ことから、「ゲレーロJr.は打撃的に異世界のシーズンを送っているが、オオタニが打席とマウンドの両方でやっていることを上回るのは難しいだろう」と述べた。

これに対し、ブルージェイズ担当のマセソンは、「ゲレーロJr.はこれまで打者として(大谷より)秀でており、誰よりも優れているわけだが、この二人の打者としての差は、オオタニが彼のピッチングで埋め合わせられる差だと思う」と大谷有利の見方を示した。

だが、現在のペースを維持できるかどうかについて考えると、「私はゲレーロJr.に傾いている」と述べたのだが、最終的には「もし、オオタニがこのペースを維持するのであれば、いかにゲレーロJr.が攻撃的に最高のシーズンを送ったとしても、オオタニに異を唱えるのは難しい」とした。

そして一同、このマセソンによる、「今後のペース次第」という部分に同意し、フェインサンドは「もし、オオタニの打撃の成績がゲレーロJr.とそこまで差が離れておらず、彼が140イニングを投げて、防御率3.00以下をマークするのであれば、(大谷に)勝つのは難しいと思う」と、具体的な数字で勝敗のラインを示した。

さらにフッターが、「仮にオオタニが投球面で下降しつつ、打撃面ではゲレーロJr.に匹敵するか、あるいは幾つかのカテゴリーで彼を上回った場合は?」と問いかけると、フェインサンドは「もし(打撃の)数字が近いのであれば、ピッチングによりオオタニがゲレーロJr.を上回る」とし、ボリンガーも「もし、打撃の成績が接近しているのであれば、オオタニが勝利を得ると思う」と呼応。

その後、話題は8月10日から12日(現地時間)にかけてアナハイムで行われるエンジェルスvs.ブルージェイズのシリーズで、投手・大谷vs.ゲレーロJr.の直接対決が実現する可能性に移った。

すると、フェインサンドは「私にとってこの会話で最も興奮する部分は、ゲレーロJr.は22歳でオオタニは26歳ということで、我々は彼らが今後も長い間、素晴らしい活躍をするのが見られるんだ」と、MVPレースを繰り広げる2人の年齢について触れ、MLBの明るい未来にこの2人が大きく貢献するであろうことを強調した。

そして最後にフッターが、「シンプルな質問で終わりにしようと思うけれど、もし、シーズンが今日終わるとすると、ア・リーグのMVPはオオタニの手に渡るのか?」と問いかけると、フェインサンドは「イエス。彼から目を離すことはできない。ゲレーロJr.に投票しないことを酷いと感じるだろうけれど、彼は私にとって2番手になる」と答えた。

一方、マセソンも「今日と言うことであれば、イエス」としつつ、「最終的にはオオタニがゲレーロJr.を引き離すのではなく、ゲレーロJr.がオオタニを抜く可能性の方が高いと思う」と、ブルージェイズ担当記者としての義務を果たす形で、現時点では大谷だが最後はゲレーロJr.という立場を取った。

これに対し、ボリンガーは「もし、今日終わるのであれば、答えはイエスになる。オオタニは毎日新しい記録を更新しそうな必見のスターになった。色々な面において彼は自分のプレーで、これ以上ないくらい注目を集めている。本来、1人の選手があんなに投げて、打てるはずはないんだ」と、こちらもやはり担当記者らしい回答を示した。

そして、どちらかを選ぶのは不可能としてきたラングスは、大谷について、「我々はこれまで見たことないものを目の当たりにしている」。

「ベーブ・ルースは時速100マイルで投げなかったし、打球初速115.8マイルのホームランも打たなかった」とした上で、「彼以外を選ぶのは余りにも難しいが、ゲレーロJr.を2位にするのもかなり困難」と返答し、「打撃三冠を獲りつつ、MVPを獲得できなかった最後の選手は1947年のテッド・ウィリアズだった」と、過去の事例を紹介した。

果たしてシーズン終盤にどのような議論が展開することになるのか。無責任な外野としてこうした議論を傍聴するのも、スポーツ観戦の醍醐味の1つである。

J SPORTS編集部

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