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野球 コラム 2021年3月30日

日本人投手の活躍は?AKI猪瀬さんが語る2021年メジャーリーグのみどころ~日本人選手 編~

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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新型コロナの影響で、60試合に短縮されたメジャーリーグの2020シーズン。ダルビッシュ有、前田健太が、各リーグのサイ・ヤング賞の投票でともに2位に入る活躍を見せた。2021年は例年通り162試合が行われる予定だ。二刀流復活を目指す大谷翔平に、今年年から参戦する有原航平、澤村拓一について、解説でおなじみのAKI猪瀬さんに語ってもらった。

「絶対的エース」を求められるダルビッシュ有

新天地のサンディエゴ・パドレスにトレードで移籍をしましたが、ダルビッシュ投手に求められているのは「絶対的エース」、そういうピッチングを披露することです。

パドレスはブレイク・スネルを大型トレードで獲得し、現時点での5人の先発ローテーションは、ドジャースに匹敵するメンバーが揃っていると言われています。

その中での「絶対的エース」になること。練習方法などを若手投手たちにどれだけ波及させるかも求められています。つまり、フィールドの中でも外でも、エースとしての仕事ぶりが要求されているのです。

ダルビッシュ有

ワールドシリーズに出場しているが、勝ったことのないパドレス。サンディエゴの街にチャンピオンフラッグをもたらしてくれるかどうか、それぐらい高いハードルが設定されています。ダルビッシュ投手の近年の充実を見ると、その用意されている高いハードルを越えることができるのでは、と期待しています。

昨年同様の活躍をフルシーズンで期待される前田健太

ダルビッシュ投手同様に、ミネソタ・ツインズのエースとしての仕事が期待されています。エースですから、中4日で30登板以上、シーズンを通して投げ続けていくということが求められています。

ロサンゼルス・ドジャース時代よりは、アメリカに行く直前の広島東洋カープでの「エース・マエケン」のイメージです。去年のように60試合のショートシーズンではなく、162試合の長丁場の中、エースとして登板間隔を守って投げることができるのか、そこが期待されています。

ただ、162試合で中4日、30先発だと、どうしてもいい時期、悪い時期がはっきりしてきます。そのために重要なのは、悪い時期をいかに短くできるか。それを考えるとミネソタという街は開幕時点でも、シーズン終盤でも気候的に非常に厳しい土地柄になってきます。

去年は7月からシーズンが始まったことを考えると、寒い持期はポストシーズンを含めて、少ししかなかったですが、今シーズンは4月あたりまで、気温が低い中で投げていかないといけない。そのあたりの体調、フィジカルのコンディションの調整能力が非常に試されます。

シーズンを通して、寒い、暑い、寒い、暑いといったことを繰り返すのは、ツインズに移籍して初めてになるので、ミネソタの環境や風土にどれだけアジャストできるか。これが鍵になる気がします。

前田健太

同じような観点で見ると、ダルビッシュ投手は暑すぎるテキサスでプレーをしていましたし、寒いシカゴでもプレーをしている。今回移籍したサンディエゴは年間を通して温暖な地域なので、環境面で見るとダルビッシュ投手にとってプラス要素しかない。昨年やその前のシーズン後半戦のようなピッチングを継続できる可能性があると思います。

大谷翔平、二刀流は完全復活する

ロサンゼルス・エンジェルスのジョー・マドン監督も、ペリー・ミナシアンGMも、まずはピッチャーとして、しっかりとした成績を残してほしい。その次に野手、DH大谷と考えているので、二刀流が完全復活、大成功だと評価されるには先発ピッチャーとして、どのぐらいの成績を残せるかにかかっていると思います。

肘などフィジカルの問題さえなければ、二刀流完全復活になると思います。そして、以前のマイク・ソーシア監督の時のように、先発した翌日は出ないというスケジュールとは違って、マドン監督は先発しても、フィジカルに問題がなければ次の日からいきなり、DHで起用するパターンもあります。

ですから、今年の二刀流完全復活は初期の二刀流ではなくて、さらなる進化した二刀流になると思います。ただ、身体をビルドアップしていますので、大きくなっていく身体をうまくコントロールしてくれればいいなと思います。

また、今年二刀流がうまくいかなかったら、いずれかに専念させられるというような報道もありますが、それはないと思います。エンジェルスとは年俸調停を回避して、2年契約を結んだので、少なくとも今季がだめだったからといって、来季どちらかに専念することはないでしょう。

大谷翔平

本人がギブアップするまでは二刀流。もし、エンジェルスから出るようなことになると、いろいろな判断をしなければいけない時期が来るのかもしれませんが、エンジェルスのユニフォームを着ている限りは二刀流だと思います。

有原航平、メジャーにアジャストする1年

現時点で、先発ローテーションが5人いる中で、恐らく3番手にFIXされていると思います。テキサス・レンジャーズ体が今年勝たなくてもいいという再建モードに入っているので、有原投手はチームの勝ち負けではなくて、貪欲にメジャー1年目として、いろいろなことにトライしていくことが必要でしょう。

有原航平

現時点ではチームのためとか、勝利のためにという考えをレンジャーズは求めていないと思います。地区優勝を狙うチームに入る1年目とは全く違うので、ノンプレッシャーの中、いろいろなことを試行錯誤しながらできるでしょう。1年目はスムースにメジャーの野球にアジャストすることが大切だと思います。

澤村拓一、メジャーでの可能性を感じる多くの理由

ボストン・レッドソックスに入団した澤村拓一投手は、もう少し年俸総額が上がってもいいような契約内容でしたが、入ったチームとしてはベストの選択をしたと思います。
まず、ボストン・レッドソックスは広島東洋カープで活躍したライアン・ブレイジアや生え抜きのマット・バーンズなどがいますが、ブルペンピッチャーの中でクローザーを任しきれる選手がいません。

ヤンキースから獲ったアダム・オッタビーノは力があるのですが、フルタイムのクローザーとなると、?(クエッションマーク)がつきますので、自分の力を十分証明できれば上原浩治投手のような、名門レッドソックスのクローザーとしてプレーできるチャンスがあるかもしれません。

また、日本時代の澤村投手の投球内容から見ると、どんどん投げ込んでくるタイプだと思います。メジャーでは、力対力の勝負を素直にできる環境になるので、プラス要素だと思います。

日本の場合、制球力がないピッチャーには、待球作戦でカウントが悪くなるまで待つという戦術もありますが、メジャーの場合はコントロールが悪いピッチャーだから、カウントをディープに持っていこう。ボールをじっくり見ていこうという価値観があまりありません。

澤村拓一

来たボールをどんどん打っていく。ファーストストライクから打てると思ったらどんどん振ってくるのがMLBの文化。そのため、ピンポイントのコントロールは、さほどリリーフピッチャーには求められていません。強いボールが投げられるかどうかという点で考えると、僕は澤村投手はボストンでハマると思っています。

J SPORTS編集部

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