ベスト8を賭けてホンダ勢の2チームが登場。ENEOSは大会通算101勝目を目指す。都市対抗野球　11月28日（土）のみどころ

ホンダ勢2チームがベスト8を目指す

第91回都市対抗野球大会は、28日（土）に大会7日目を迎え、2回戦の3試合を行う。

◆ホンダ鈴鹿（鈴鹿市）vs. NTT西日本（大阪市）

10時開始予定の第1試合はホンダ鈴鹿（鈴鹿市）とNTT西日本（大阪市）の対戦だ。

ホンダ鈴鹿は23日の初戦で強豪・日本生命を退けた。打線では東海2次予選で好調だった貞光広登は、3番・三塁手で起用されて、2安打1打点を記録。西武入りした柘植世那に変わって先発マスクを被る長壱成も、9番打者ながら4打数3安打と結果を出している。

投手陣は若手の好投手が多い。初戦は変則右スリークォーターの井村勇介、154キロを記録した本格派・八木玲於と若手がつなぎ、西濃運輸からの補強選手・堀田晃が締めた。他にも左腕・森田駿哉、ドラフト候補の右腕・松本竜也と注目選手が揃う。

NTT西日本は23日の1回戦にベテラン右腕・浜崎浩大が好投し、東芝を6-0で下している。1回戦で登板していない投手にも右腕・大江克哉、左腕・宅和健太郎といった150キロ級の実力者がおり、投手陣のやりくりに不安はない。

初戦で鮮烈な活躍を見せたのが4番・西川雄大。日本製鉄広畑から補強された24歳で、180センチ・98キロの右打者だ。本塁打と走者一掃の二塁打を放ち、4打数2安打4打点を記録している。

◆ENEOS（横浜市）vs. ホンダ（狭山市）

14時開始予定の第2試合はENEOS（横浜市）とホンダ（狭山市）の対戦。

ENEOSは23日の1回戦で、東邦ガスから6-0と快勝を飾っている。初戦は右腕・柏原史陽が先発し、東北楽天ドラフト3位指名の左腕・藤井聖が締める継投だった。

大活躍を見せたのが3番セカンドの小豆澤誠。西関東2次予選も打率.538を記録してラッキーボーイとなっていたが、東邦ガス戦はダメ押しの2点タイムリーと好守でヒーローになった。上武大学から入社して3年目で、170センチ70キロの小兵だが、長打力も秘めている。

ホンダは24日の1回戦で大阪ガスに12-5と圧勝している。1番・吉田叡生が3打点、2番・津田翔希が2打点、3番・井上彰吾が2打点、4番・佐藤竜彦が3打点と、特に上位打線は大爆発だった。大阪ガスの投手陣が自滅気味に四死球を献上した流れはあったにせよ、打線の好調ぶりが光る。

朝山広憲、小野大夏といった若手に東京ドームのマウンドを経験させたことも1回戦の収穫。いわゆる分かりやすい「エース」はいないチームで、継投でENEOSの強力打線と向き合うことになるだろう。

◆鷺宮製作所（東京都）vs. 西部ガス（福岡市）

18時開始予定の第3試合は鷺宮製作所（東京都）と西部ガス（福岡市）の対戦。

鷺宮製作所も24日の1回戦で右腕・平川亮太、左腕・野口亮太の継投によりジェイプロジェクト打線を1失点に封じている。打線は初戦に7番三塁手で起用された木田大貴が3打数2安打1打点と好調で、補強選手の責任を果たした。予選のラッキーボーイだった8番・セカンドの佐野快斗も4打数2安打を記録。打線は上位から下位までに切れ目がない。

西部ガスは24日の1回戦で日本製紙石巻から3-1の逆転勝利を挙げている。先発した右サイドの村田健。リリーフで登場した高椋俊平は全国レベルの実力を証明する好投を見せた。

初戦で目についたのは、守備の小さなミスや隙を突く果敢な走塁。7回の逆転劇は内野ゴロ、内野安打で二塁から生還させる快走塁を連発した結果だった。

文：大島和人