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野球 コラム 2020年9月29日

筒香嘉智と山口俊の直接対決はあるか?ワイルドカード展望:レイズvs.ブルージェイズ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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新型コロナウイルス感染拡大で開幕が遅れた2020年のMLBは、60試合に短縮されたレギュラーシーズンが現地28日に終幕を迎え、ポストシーズン進出の16チームが出揃った。

今回は日本時間9月30日(水)午前6:00に開幕するワイルドカードシリーズ、レイズvs.ブルージェイズの展望をお届けする。

筒香のレイズはア・リーグ第1シード

40勝20敗でアメリカン・リーグ東地区を制覇し、第1シードとなったレイズが本拠地トロピカーナ・フィールドに、東地区3位で第8シードのブルージェイズを迎えるこのカードは、ワイルドカードシリーズで唯一、日本人選手による直接対決の可能性があるシリーズとなる。

レギュラーシーズンでは同地区でしのぎを削る相手だが、ポストシーズンで対戦したことはなく、プレーオフのフォーマットが変則的な部分も含め、お互いに未知の領域での対決となる。

なお、今季のレギュラーシーズンでは、レイズが6勝4敗と勝ち越しているものの、得点自体は48対44でブルージェイズが上回っており、両軍のシードの開きがそのままシリーズの勝敗予想に直結し難い状況であると言える。それだけに、レイズが地の利を得たことの意味は大きい。

そんな両者の対戦では、先発ローテンションの順番が大きなカギを握ることになりそうだ。ブルージェイズは既にベテラン右腕のマット・シューメーカーが初戦で先発することを明らかにしており、エースのリュ・ヒョンジン(5勝2敗、防御率2.69)は第2戦で先発マウンドに上がることが決まっている。

一方、レイズはエースのブレイク・スネル(4勝2敗、防御率3.24)が初戦で先発し、第2戦はタイラー・グラスノウが相手エースとの投げ合いに臨むこととなる。

『MLB.com』がこのカードのプレービュー記事で「レイズはピッチングで築かれているチームであり、ブルージェイズを相手に、正にその部分を頼りとすることになる」と論じている通り、ア・リーグ2位の防御率を誇るレイズは投手陣に強みを持っている。

それは、このシリーズでも大きな優位性をもたらす可能性が高いものの、打撃力はリーグ中位程度であり、前出の記事では「レイズは今季、メジャートップの608三振を記録しており、ポストシーズン中は三振がさらに事態を悪化させる」と三振の多さを懸念している。

仮にレイズが初戦を落とした場合、第2戦は抜群の安定感とポストシーズンの経験が豊富なリュ・ヒョンジンとの対戦を迎えることとなり、戦況はかなり剣呑なものとなる。

従って、ブルージェイズの先発ローテンションのオーダーが明らかになったことで、レイズはスネルの先発する初戦の位置付けが、“勝ちたいゲーム”から“勝たなければならないゲーム”になったのである。

なお、『MLB.com』は勝敗予想記事のなかで、「選手層の厚いピッチングスタッフと近年のプレーオフでの経験値に勝るレイズが本命」としつつ、「簡単に負けないトロントが相手であるため、勝負は第3戦までもつれるだろう」と勝敗の行方を占っている。

両チームが1勝1敗で並んだ場合、レイズはチャーリー・モートン、そしてブルージェイズは今季途中加入のタイワン・ウォーカーが第3戦の先発マウンドに上がることが予想される。

接戦が予想されるなか、今季必ずしも思惑通りのメジャーデビューとはならなかった筒香嘉智山口俊には、今こそ存在感を発揮して欲しいところだ。

J SPORTS編集部

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