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サイ・ヤング賞候補にも挙げられる
目下、最高のパフォーマンスを披露し続け、現地メディアでも今季サイヤング賞の最有力候補に名が挙がっているダルビッシュ有。現地スポーツサイト『ザ・リンガー』は現地28日付で「ユウ・ダルビッシュの再発見が、2020年の復活へと変貌を遂げた」と題した記事を掲載した。
「直近6試合で5勝を挙げ、防御率1.70、そして37回を投げ、44奪三振に対しわずか6四球」としている右腕を「スプリーム、フォーシーム、ハードカッター、スプリット、そして、その他諸々の球種で武装したダルビッシュは、2020年のナショナル・リーグにおいてこれまでのところ最高の投手となっている」と評した。
さらに、ダルビッシュは「今季規定に達した48人の先発投手で与四球率が5番目に低く、投球の全体でストライクの確率が46%と、前述のグループではこれが4番目に高い」ことから、「シカゴでの始めの1年半に悩まされた制球の問題は、雲散霧消した」とした。
記事では、復活の狼煙を上げた昨夏のダルビッシュについて、「2019年7月、ダルビッシュの投じた投球のうち49.3%が速球に分類されたが、月間の速球率が50%を下回ったのは彼のMLBキャリアで初のこと」と言及。
その上で、「ダルビッシュは改良されたカットボールと豊富さの増した変化球を通し、打者をアタックする新しい方法を見つけていたのであり、それにより、彼の結果は際立って向上し始めた」と分析した。
そして、「ダルビッシュは2019年シーズンの終了から2020年の開幕日まで10ヶ月を待たなければならなかったが、この7月、彼は昨夏と同じ鋭さをも持ったままマウンドへ帰ってきた」とした。
さらに記事では、ダルビッシュが『ジ・アスレチック』のシャダエフ・シャルマ記者に語った「速球に自信を持っており、感触が良い」という言葉を引用し、直近のホワイトソックス戦で「フォーシームの空振り率は43.2%で、速球の平均時速は95.8マイル(154キロ)だったが、これは共にキャリアハイだった」と、今季ダルビッシュの投げる速球の威力に言及。
「しかし、スライダーとカットボールでも、キャリアハイの空振り率をたたき出しており、カーブがこれまでよりも速く回転し、より垂直方向へ変化しているのだが、これはあのマジカルだった(完全試合を寸でのところで逃した)2013年シーズンよりも、ということである」。
「ダルビッシュはシャルマに対し、彼は打者が彼の速球についていくことにトラブルを抱えていると感じており、もちろんそれは球速が速くなったことも関連している一方で、球速が打者にとってトラブルとなるのは、変化球の速度と動きとの違いが大きい場合のみだと語っているが、ダルビッシュはその変化球をこれまでにないほど多用しているのである」と、ダルビッシュが快投を続ける要因を結論付けた。
その上で、記事の最終段落は、「ダルビッシュは、20代中頃に彼を世界最高で最もエキサイティングな投手の1人にした唯一無二のスタイルと球種を再発見しており、あるいはそれを越えてさえいるのである」。
そして、「健康、自信、進化する持ち球、順応性あるアプローチ、球速、変化球、その曲がり方、そして球速を変える能力と、これらのコンビネーションがダルビッシュを至高の投手にしているのである」と結ばれている。
J SPORTS 編集部
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