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野球 コラム 2020年3月11日

山口俊、日本と異なるボールへの順応を進める

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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日本人選手がメジャーリーグで活躍する上で、本人の資質と共に、環境やボールの違いにいち早く順応することが、最重要事項の1つであることは言うまでもない。

まして、これが投手となると異なるボールへの適応は成功への生命線となってくるわけだが、今季からブルージェイズのユニフォームを着てメジャーに挑む山口俊は、この日米の違いに対し、確かにアジャストできているようである。

『MLB.com』は現地10日付で、ボールの握りと把握という言葉を掛けたヘッドラインの記事を掲載し、メジャーへの調整が順調に進んでいる山口について、次のように伝えている。

『野球は調整のゲームであり、シュン・ヤマグチはこの春に継続してそれを行っている。

母国の日本でプロとして14シーズンを送り、オフシーズンに2年635万ドル(6.7億円)でブルージェイズに入団した32歳の右腕は、メジャーリーグ最初のシーズンへ向け、足早に準備を進めるなか、成長曲線を一足飛びに伸ばす方法を見つけなければならなかった』。

「日本とアメリカの野球にはかなり多くの違いがあるんだ」と言うのは、2016年に日本のパシフィックリーグでプレーしたトロントのリリーバー、アンソニー・バスだ。

「先ず、何はさておき、ボールが違うんだ。(日本では)ボールはアルミ箔に包まれていて、既に粘着性があるんだよ」。

「日本のフィールドの大部分は人工芝で多くは屋内スタジアムだから、そこも違いだね。そしてプレースタイルも違う。

向こうでは四球を選ぶか、あるいはゴロを転がしたり、足の速さを活かしたりして、あらゆる手段を駆使して出塁を試みるんだ。向こうの打者の多くはかなり俊足だから、彼らは出塁しようと試みるんだ」。

トロントの先発ローテーション5人目の候補であり、キャンプ後はリリーバーに回る可能性もある山口は、彼がメジャーで使用することになるボールに精通するべく、スプリング・トレーニングでの毎日を過ごしてきた。

しかし、彼は新たな場所へ移動し、初めて気候の違いを経験することになっても自身の修練は続くことを認めた。

「調整を行っていて、日に日に良くなっています」と右腕は櫻井悠人通訳を介して述べた。

「それに、これはアメリカの何処で、どのような気候で投げるか次第でもあります。ですので、試合で投げ続け(戦術を)見出す必要があります。というのも、明らかにボールがどう動くのかに影響しますから」。

山口にとって最大の焦点はグリップであり、彼は今も日本で得ていたスピンを模索し続けている。

火曜にトロントが4−2で勝利したジョージ・M・スタインブレナー・フィールドでの試合でヤンキースと対戦したヤマグチは、3回にわたる投球で進歩を見せ、2安打2奪三振1四球とし、失点をカイル・ヒガシオカの本塁打による1点に抑えた。

「全ては(彼が)ボールに慣れる」とブルージェイズのチャーリー・モントーヨ監督は述べた。

「これは通る道なんだ。ボールに慣れる唯一の手段は打者と対戦することであり、彼は大丈夫だよ。今日は速球の球離れが格段に良くなったから、あれは素晴らしかった。

今日の彼はとても良い感じに見えた。彼は高めの速球でミスをしたね。あれは彼の狙っていた高さではなかったので、それで本塁打を許したが、それ以外では、今日の彼は良かった」。

なお、記事によると山口は打たせて獲る投手であることを自認しており、ボールが変わってもそれに順応することにより、自らの投球哲学を変えることはないと語っている。

ベテラン右腕はメジャーデビューへ向け、着実に武装を整えているようである。

J SPORTS編集部

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