平野佳寿、「ベテランの深み」を期待され、菊池雄星のいるマリナーズへ移籍。

このほどシアトル・マリナーズが、昨季までアリゾナ・ダイアモンドバックスに在籍し、このオフにフリーエージェントとなっていた平野佳寿の獲得を発表した。

『MLB.com』でマリナーズを担当するグレッグ・ジョンズ記者は、現地30日付で同サイトに投稿した記事で、今回のベテラン右腕獲得についてこう述べている。

「マリナーズはこの木曜に、フリーエージェントのリリーバー、ヨシヒサ・ヒラノと1年間のメジャー契約を結ぶことで、ブルペンにベテランの深みを加えた」。

さらに「日本で11年のキャリアを経たヒラノは、過去2年間ダイヤモンドバックスに在籍し、137試合の登板で9勝8敗、防御率3.47、4セーブの記録を残した。

その間、右腕は時速90～92マイル（145～148キロの速球と質の高いスライダーのコンビネーションで119回1/3を投げ、120奪三振を記録している」。

MLBネットワークの関係者であるケン・ローゼンタール氏によると、平野は160万ドル（1億7500万円）の基本給が約束されている。

また、出来高払いのボーナスで、登板試合数と封じた試合数に応じ、最高95万ドル（1億400万円）が支払われることになる。またトレードされる場合、ヒラノには25万ドル（2700万円）が支払われる。

35歳の平野は、確固たるクローザー不在のマリナーズにあって、試合終盤に登板する可能性が高く、チームに残留したマット・マギルやサム・トゥイバイララと並ぶクローザー候補となる。

もう1人のクローザー候補、オースティン・アダムスは、2019年最後の遠征で負ったケガにより右膝を手術。シーズン中盤まで戦列を離れることが決まっている。

「ヨシをチームに迎えることができ、我々は喜んでいます」とマリナーズGMのジェリー・ディポトは述べた。「我々は彼の経験と空振りを誘う能力の組み合わせは、ブルペンに必要としていた安定性をもたらしてくれると確信しています」。

マリナーズは平野がブルペンを強化するとともに、昨季、不安定なルーキーシーズンで苦しんだ、28歳の菊池雄星にとって、良い影響を与えることを期待している。

平野、菊池雄星、そしてエンゼルスの大谷翔平と、今季はアメリカンリーグ西地区の日本人対決がさらなる盛り上がりを見せそうだ。