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野球 コラム 2019年11月13日

【ハイライト動画あり】侍ジャパン、五輪出場を目指すアメリカの周到な準備の前に敗戦。WBSCプレミア12

野球好きコラム by 大島 和人
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プレミア12は11日からスーパーラウンドに入り、日本の試合は12日から東京ドーム開催となる。

日本プロ野球の最強軍団で臨む侍ジャパンは、無敗で12日のアメリカ戦を迎えていた。しかし、この試合はアメリカの底力に苦しめられてしまう。

◆試合結果
米国|0 1 1 0 1 0 1 0 0|4
日本|0 0 0 1 0 1 0 1 0|3

◆侍ジャパンスタメン
1番(中)丸 佳浩(巨人)
2番(二)菊池涼介(広島)
3番(左)近藤健介(日本ハム)
4番(右)鈴木誠也(広島)
5番(指)吉田正尚(オリックス)
6番(一)浅村栄斗(楽天)
7番(遊)坂本勇人(巨人)
8番(捕)甲斐拓也(ソフトバンク)
9番(三)外崎修汰(西武)
  (投)高橋 礼(ソフトバンク)

侍ジャパンの先発・高橋礼はオープニングラウンドのプエルトリコ戦で好投を見せていて、国際試合向きと期待されていた。

だが、アメリカは高めのボールに釣られず、しっかり見極めて対処。下手投げの高橋から2回、3回と得点を挙げて2点のリードを奪う。

また、アメリカは試合の3時間前に予告先発を撤回し、右サイドハンドのペン・マーフィーを先発で登板させていた。

侍ジャパンは前日オーストラリア戦のドゥーシャン・ルジッチに続いて変則派の攻略に苦しみ、3回を零封されてしまう。

侍ジャパンは4回、今大会絶好調の4番・鈴木誠也が2番手のクレイトン・リチャードから3塁打を放って出塁。二死から6番・浅村栄斗がライト前へのタイムリー安打で1点を返す。

しかし、5回に2番手の山岡泰輔が無死から連打を浴び、一死から4番アレク・ボームにライト前のタイムリー安打を打たれる。

打線で一人気を吐いたのは浅村栄斗だ。11月12日生まれで「バースデーゲーム」だった彼は、6回にも二死1塁から中越えのタイムリー2塁打を放つ。リードは再び1点差となった。

ただ、「届きそうで届かない」のがこの日のアメリカだった。7回には一死無走者から20歳のトッププロスペクトでもある3番・ジョーダン・アデルがソロ本塁打を放ち、リードは再び2点差に広がった。

侍ジャパンは今日も終盤の粘りを見せた。まず7回に一死2・3塁のチャンスがあり、ここは途中出場の2番・山田哲人、3番・近藤健介が凡退。

さらに8回は4番・鈴木誠也が無死から2塁打で出塁し、6番・浅村栄斗は一死3塁からレフト前にタイムリー安打。

代走・周東佑京が盗塁、暴投で三塁に進み、11日のオーストラリア戦に続いて「足のプレッシャー」でアメリカバッテリーを追い込んだ。ただし、あと一打が出なかった。

9回裏には2013年からオリックスでプレーするブランドン・ディクソンが登板。最終回の攻撃は、日本をよく知る彼に封じられて試合は決着した。

侍ジャパンは3-4でアメリカに屈し、決勝進出に向けてスーパーラウンドの残り2試合は「もう負けられない状況」となった。

試合後にスコット・ブローシャス監督が明かしたように、アメリカは侍ジャパンをしっかり研究し、投手陣はシンカー系の球種で内野ゴロを打たせる狙いを遂行していた。

メジャーリーガーこそ不在だが、経験豊富なベテランと若手の有望株が融合。優勝、オリンピック出場権獲得といった目的のために「チーム」で戦った彼らがこの試合に関しては一枚上だった。

一方で4番・鈴木誠也は連続試合本塁打が「3」で止まり、打点もなかったが、3打数で長打2本と引き続いて好調だ。

また、稲葉篤紀監督が万遍なく選手に出場機会を与えていることも、今大会の終盤戦や来年の東京オリンピックにつながるだろう。

文:大島和人

2019WBSC世界野球 プレミア12 スーパーラウンド

【ハイライト】日本 vs. アメリカ

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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