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ロサンゼルス・ドジャースが、ポストシーズン一番乗りを果たしたのは既報の通りである。
これに先立ち、球団は前田健太を先発ローテンションからブルペンへ移動させるなど、すでにポストシーズンの戦い方を見据えた配置転換を実行し始めている。
昨年もそうであったように、ポストシーズンに入ると前田が中継ぎ投手として起用されるのは定番化しており、今季はすでにブルペンからのロングリリーフで結果も出している。
さて、この前田を巡る動きについて、『CBSスポーツ』は現地10日付の電子版に掲載した記事の中で、あるいは経費削減も球団側の目的の1つとなっているのではないかとの論調で伝えている。
記事では、「マエダは今季、先発ローテンションの中堅選手として、十分過ぎる成績を残している」と前田を今季の数字から客観的に評価。
そして「マエダの配置転換は(年俸+出来高払いの契約を結んでいる)彼の給料に影響を与える」とした上で、「マエダをブルペンに配置した決定には、疑わしい側面がある」とした。その上で、今季の前田の給料形態を次のように説明している。
「コッツ・コントラクトによると、今季マエダには先発試合数が25試合、30試合、そして32試合に達すると、その度に150万ドルが支払われることになっている。
さらに彼には、投球回数90回以降、10回毎に25万ドルが支払われる。現時点で、彼は2019年に26試合で先発し、146回を投げている。
仮に彼が先発の座を維持し続けていたとしたら、彼の先発試合数は30試合を超え、彼の平均から換算すると、投球回数は170回近くまで行ったであろう。
言い換えると、その数字を残すことで、マエダにはさらに200万ドルの給料が支払われていたのである」。
前田がブルペンへ移動となったのは前述の通りであり、フリオ・ウリアスの先発ローテーション復帰と、前田のポストシーズン中の起用法がその理由となっている。
だが、記事ではウリアスが早々にブルペンへ戻される予定であり、プレーオフでは、短期リリーフとして起用するはずの前田が、ロングリリーフをしていることは理に適っていないとした。
「もし、ドジャースが9月にマエダをロングリリーフとして起用したいのであれば、なぜ単に彼を先発ローテンションに残しておかないのかという疑問が生じる。
これは彼の先発試合数が30試合以上に達してボーナスを支払うのを避けるためではないのか?」と疑問を呈している。
その上で、記事は次のように続く。「もちろん、これら全てが偶然である可能性もある。
ドジャースには質の高い先発投手が大勢存在し、この多数のなかではマエダが最弱であるという仮説を立てることはできるし、ウリアスもこの中から弾かれたとなると、なおさらである。
また、今季マエダは既にこれまでの2シーズンより多く投げており、ドジャースがシーズン終盤での彼の疲労を考慮し、コンディションの維持と準備を兼ねてブルペンへ移動させたということも考えられる。
さらに、ドジャースがマエダの給料を切り詰めたいのであれば、球団側は彼の先発試合数を25試合未満にすることも可能だった。
それに、リリーフとして彼の投球回数が増えれば、先発ローテンションに留めた場合ほどではないにしろ、どのみちお金は掛かるのである」。 真相はどうあれ、なんとも世知辛い話だが、実と利が伴った選手起用ではあるのだろう。
J SPORTS 編集部
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