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野球 コラム 2019年7月12日

最も長く、最も過酷な予選を勝ち抜いた7チーム。都市対抗野球チーム紹介:東海代表

野球好きコラム by 大島 和人
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7月13日に開幕する第90回都市対抗野球大会に向けて各チームの紹介、注目選手の紹介を行っていく。今回は東海の代表となった7チームを紹介する。

東海第2次予選は都市対抗予選の中でも最も長く、最も過酷なトーナメントだ。今大会は名門・西濃運輸が2連敗で早々に消えている。

第1代表決定トーナメントの出場は16チームで、4連勝できればすんなりと決定が決まる。

一方で「敗者復活」のトーナメントが6つあり、第7代表のJR東海は「4勝3敗」で最後の椅子をつかんだ。出場枠が一つ増えた影響もあり、予選はのべ19日という本大会以上の長丁場だった。

◆ヤマハ(東海第1代表)

第1代表は3年ぶり40回目の出場となるヤマハだ。予選では秋田商、青山学院大時代から大器として知られた24歳の大型右腕・近藤卓也がブレイク。

第1代表決定戦も含む2試合に先発し、14イニングで自責点3と好投した。身長187センチと大型で、最速150キロを超す本格派だ。

他にも明治大から入社して2年目の右腕・水野匡貴、ブラジル代表歴もある右腕・フェリペ・ナテル、変則派左腕・九谷青孝と好投手が揃う。また、西濃運輸から堀田晃、小久保気の両右腕を補強し、万全の体制といっていい。

打線も実績のある選手を豊富に擁しているが、注目は横浜DeNAベイスターズから入社した網谷圭将。185センチ・90キロの大型外野手で、まだ21歳と若く、予選では打率.364を記録している。

◆東邦ガス(東海第2代表)

第2代表は3年連続13回目の出場となる東邦ガスだ。投手陣は33歳のベテラン右腕・小椋健太が柱となる。昨年は東海地区の社会人ベストナインに選ばれるなど、30歳を過ぎてなお成長の跡が見られる本格派だ。

加えて東海予選では駒澤大から入社した新人右腕・辻本宙夢が大活躍。171センチと小柄で、球威も平凡だが変化球のキレが抜群だ。実戦的で「気づくと抑えている」タイプでもある。

打線は入社3年目の柴田圭輝が出場4試合で打率.692、5打点と大爆発。元SKE48で、現在はフリーアナウンサーの柴田阿弥さんを姉に持つ変わり種選手でもある。

◆Honda鈴鹿(東海第3代表)

第3代表は4年連続24回目の出場となるHonda鈴鹿。エース瀧中瞭太は2次予選の4試合に先発して2完投、防御率0.55と素晴らしい投球を見せた。

最速150キロ以上を記録する本格派右腕だが、入社後は効率的なフォームや投球術も身に着けた。

ツーシームなど「細かい変化球」を駆使し、より実戦的なスタイルに脱皮した感がある。入社3年目を迎えて、ドラフト候補としても名前が浮上するだろう。

打線は4年目の畔上翔が打率.389と奮闘。日大三高、法政大、Honda鈴鹿でいずれも主将を務めているエリートだ。

健大高崎高出身の22歳・柘植世那も18打数8安打4打点と結果を残している。柘植は高卒直後から社会人で実戦経験を積んでおり、守備も含めて評価の高い捕手だ。

瀧中も含めて「大卒3年目」に逸材が多い編成だが、東海予選では3年目の野手陣が苦しんだ。松本桃太郎は11打数1安打、金子凌也は6打数ノーヒットと不発に終わり、本大会での復調が待たれる。

◆三菱自動車岡崎(東海第4代表)

第4代表は2年ぶり11回目の出場となる三菱自動車岡崎だ。エースの仲井洋平は7試合中3試合に先発し、26イニングを自責点0で投げ切った。

元々は球威で押す右腕だったが、29歳の今は制球力や観察力を活かした熟練の投球を見せる。

また投手陣ではジェイプロジェクトの右腕・白崎塁が補強されている。オリックスバファローズの白崎浩之、Jリーグ、コンサドーレ札幌の荒野拓馬が従兄弟というアスリート一家の出身だ。

野手陣は山野辺翔(現・埼玉西武)がプロ入りしたものの、頼もしい新戦力が加わっている。東北福祉大出身のショート中野拓夢は守備力が光る逸材だ。

◆トヨタ自動車(東海第5代表)

第5代表は、5年連続21回目の出場となるトヨタ自動車。社会人球界でもトップレベルの人材を擁するチームだが、第1代表決定トーナメントでは東邦ガス、第3代表決定トーナメントでHonda鈴鹿に敗れる苦しい勝ち上がりだった。

投手陣は35歳を迎えるレジェンド右腕・佐竹功年は健在だが、若手への切り替えが進められている。

亜細亜大から入社して2年目の嘉陽宗一郎は187センチと体格に恵まれた本格派右腕で、予選は13イニングで16奪三振を奪っている。

大卒1年目のため今秋のドラフトはないが、名城大出身の新人・栗林良吏は150キロ超の速球をコンスタントに投げ込み、スライダーの切れもある最注目の右腕だ。

本大会では東海理化のドラフト候補右腕・立野和明も補強されていて、「ドラフトマニア」は、彼の登板を待ち望んでいることだろう。

野手陣も明治大出身の外野手・逢澤峻介、亜細亜大出身の外野手・高橋優といった新人が先発で起用されている。

ただ、東海予選で一番結果を出したのが中軸で起用されるショートの樺澤健。29歳の彼が32打数16安打と大当たりで、打の立役者になった。

◆王子(東海第6代表)

第6代表は2年連続17回目の出場となる王子だ。エース近藤均が7試合のうち4試合に先発し、3完投と大車輪の活躍を見せた。

かつてはドラフト候補として名前の挙がった右腕だが、29歳となってプロは難しい年齢となった。また球速も入社直後に比べると落ちている。

ただし、今の彼は味わいのある技巧派となり「これぞ社会人のエース」という投球を見せてくれる。力みのないスリークォーター気味のフォームから、緩急と小さな変化で打ち取る技は必見だ。

打線は伊礼翼、神鳥猛流の3番4番が4、割超の打率を記録。神鳥は184センチ・90キロと恵まれた体格を持つ左打者で、4番の貫禄を身に着けつつある。

◆JR東海(東海第7代表)

第7代表は2年連続29回目の出場となるJR東海だ。東海予選では31歳のエース戸田公星が防御率5点台と苦しんだ。

救世主となったのは26歳の左腕・喜久川大輔。彼が5試合に登板し、防御率0.47とチームを救う好投を見せている。もう「若手」ではないが、その成長ぶりを本大会でも確かめたい。

打線は左アキレス腱を傷めて東海予選を欠場した元中日ドラゴンズの中田亮二が、本大会で復帰する予定。175センチ・100キロの体格と巧打で人気者の「ぶーちゃん」に期待したい。

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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