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野球 コラム 2019年6月13日

明治大学、エース・森下暢仁が圧巻の完封、東洋大学を降し準決勝進出。全日本大学野球選手権

野球好きコラム by 明大スポーツ新聞部
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福井工業大学にコールド勝ちし3回戦に進んだ明治大学。準決勝を賭け戦った相手は、戦国東都を制した東洋大学(東都大学連盟)。プロも注目する絶対的エース・村上頌樹を有し、この試合も先発。

このエース対決となった試合は、明大のエース・森下暢仁主将(政経4=大分商)が完封を果たし、3-0で勝利した。

試合の流れを引き寄せる得点となった。投手戦が予想される中、絶対に先制点を取りたい明大。

「ゲームの流れに早く乗っていけたのが一番良かった」(善波達也監督)と初回から連投となった村上(東洋大)を攻める。

一死から丸山和郁外野手(商2=前橋育英)が四球で出塁すると、今大会2個目の盗塁を成功させ、好機を生み出す。

ここで打席には、昨日の試合で1本塁打を含む、3安打4打点の活躍を見せた北本一樹内野手(文4=二松学舎大付)。その男がこの試合でも存在感を放った。

写真:好調な打撃をを見せる北本

追い込まれるも甘く入った球をフェンス前まで運び、先制の適時2塁打。「チャンスで回ってきた方が気持ち的に上がる」と頼れる4番が欲しかった先制点をチームにもたらした。

先制点をもらった森下は初回から球威ある直球と緩い変化球をコーナーに投げ分け、東洋大打線を封じ込める。3回まで毎回、安打や死球で走者を塁に出すも落ち着いた投球を披露。

2回一死1塁の場面では、打者の外角低めをつくも、やや強めの投ゴロに。一度は打球を弾くも、すぐさま2塁に送球し、併殺に抑えた。もらったリードを簡単には無駄にしない、エースらしい投球で序盤から中盤への流れをつくった。

3回に相手のバッテリーミスで1点を追加し、5回の攻撃。二死から内山が内野安打で出塁。ここで北本が「変化球だったら打とうと思っていた」と初球のスライダーを振り抜き、2本目の中越え適時二塁打。1点を追加した。

昨日の試合では初球の直球を狙い、本塁打にした北本。「(自分が)昨日ホームランを打ったのが真っ直ぐだったので、それを(相手が)見てたら真っ直ぐはこないだろう」。

相手バッテリーの配球を読むことができ、それを見事に打ち返す打者としての技量。その北本の打者としての才能が今大会で存分に発揮されている。

全日本大学野球選手権ハイライト

準々決勝 明治大学vs.東洋大学 ハイライト【全日本大学野球選手権2019】

3点は明大のエースには十分すぎる援護だった。この日、東洋大打線に対して7安打を放たれながらも完封という結果を残した森下。

奪った三振は4つとリーグ戦と比較すると、少ないように見えるが、光ったのは丁寧な投球。毎回のように走者に抱えたが、ゴロを誘う投球で2つの併殺を奪った。

それを実行できたのも「セットが強くなったのが、こういうピッチングにつながっていると思う」(善波達也監督)とクイックが早くなったこと、けん制での間合いがうまくなったことを要因として指揮官は上げた。

写真:完封勝利を収め清々しい顔の森下

振り返れば球数はわずか108球。「流れを与えないピッチングはできた」(森下)と出した走者以上に省エネ投球でホームベースを踏ませなかった。また、完封できたのは手堅い守備があってこそ。

難しいゴロを難なくさばく添田真海内野手(法4=作新学院)の攻守、9回の二死2塁から左前安打を放たれるも、陶山勇軌外野手(商2=常総学院)が好返球。

「打たれた瞬間は、やってしまった」(森下)とエースもこの試合で唯一焦った場面も、バックが盛り立て勝利を手にした。

ここからが勝負だ。本日で4強が出そろい、次戦の相手は東京農業大学北海道オホーツク(北海道学生連盟)。

1、2回戦は接戦をモノにし、3回戦はコールド勝ちとトーナメントの山を駆け上がってきた相手で勢いもある。

38年ぶりの全日本制覇まであと2つ。総力戦で日本一をつかみとる。

文/写真:丸山拓郎(明大スポーツ)

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明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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