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野球 コラム 2019年5月30日

【全日本大学野球選手権大会2019】 北海道日本ハムファイターズ・斎藤佑樹 投手インタビュー 「大学野球は最高のエンターテイメント」

野球好きコラム by J SPORTS 編集部
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~鮮やかに蘇る輝きと情熱の記憶~

大学野球最高峰の戦い「第68回全日本大学野球選手権大会(以下、選手権)」が6月10日(月)から16日(日)まで、東京ドームと明治神宮野球場で開催。
今年もJ SPORTSでは全試合生中継&J SPORTSオンデマンドLIVE配信でお届けする。 2007年の第56回大会で1年生として史上初の最高殊勲選手に輝いた斎藤佑樹投手(早稲田大→北海道日本ハムファイターズ)に当時の記憶や大会に出場する選手たちへのエールを聞いた。

フィーバーはひと冬を越えて収まるどころか熱を増した。2007年春の第56回全日本大学野球選手大会。早稲田実高のエースとして前年夏の甲子園を制し日本中を熱狂させた斎藤は、その余韻も冷めやらぬうちに今度は大学球界最高峰の舞台で頂点に立った。
東京六大学野球春季リーグで4勝0敗、防御率1.65の成績を残して優勝に貢献すると、33年ぶりの日本一を目指して全日本大学野球選手権に臨んだ。
大会前の気持ちを「自信がメチャクチャあったというわけではなかったですけど、先輩方が後ろに守っている安心感が絶大で投げやすかったです」と振り返るように、初戦となった2回戦・九州国際大戦は守備陣に助けられた。

J SPORTS 番組情報

斎藤佑樹

普段のリーグ戦とは異なる東京ドームのマウンドに2点リードの9回二死一、三塁の場面で松下建太(元・埼玉西武ライオンズ)からマウンドを受け継ぎ2番手として登板。しかも打席には学生球界屈指のスラッガー・松山竜平(現・広島東洋カープ)が立っていた。
「緊張感もありましたし、打たれた瞬間にかなり焦ったのを覚えています」と今でも記憶にはっきりと残るように、松山の力強く弾き返した打球は左中間のフェンス直撃となる長打となった。だが味方守備陣の見事な中継プレーで同点の走者を本塁で刺し試合終了。冷や汗での初戦突破となった。
準々決勝は須田幸太(前・横浜DeNAベイスターズ/現JFE東日本)らの好投で温存され、準決勝の創価大戦、決勝戦の東海大戦は先発としてマウンドに上がり、それぞれ5回1失点、6回途中まで1失点と試合を作った。 「後ろには松下さんと須田さんが待機してくださっていたので、僕の中では一人一人、1イニングずつという気持ちでした。自分の力がどこまで通用するのかなという気持ちもありましたが、細山田武史さん(前・福岡ソフトバンクホークス/現・トヨタ自動車)のリードのおかげでなんとか切り抜けられたかなと思います」

全日本大学野球選手権 開会式に参加した斎藤佑樹 神宮球場で


あれから12年。
「あっという間に決勝に行って優勝してしまった感じです」と斎藤は感慨深く話す。史上初となる1年生での最高殊勲選手にも「今思えば、僕にとっては上手くいきすぎた大会でした。勢いでしかなかったです」と表現した。  周囲の熱狂にも「当時の僕にとっては当たり前とまでは言わないですけど、“そういうものだ”と思っていたので、野球に一生懸命取り組むだけでした」と冷静に見ていたという。

一方で出場する選手たちへのメッセージを問うとファンの存在を強く意識することの大切さを説いた。
「古いしがらみにとらわれず魅せるプレーをして、“いかに大学野球ファンを増やすか”ということを考えて“これだけ面白いんだぞ!”というものを見せて欲しいですね。僕はそういうことをずっと思っていました。基本的に目立ちたがり屋なので(笑)」

そして「大学野球とは?」とのテーマで色紙を預けると、こう記した。
「最高のエンターテイメント」

「ファンの方の歓声はやっぱり力になりますし、応援合戦は日本の大学野球の唯一無二の文化。それを大いに活用して感謝してプレーして欲しいです」
さらに見どころについても「プロになると、どうしても個人対個人の勝負が注目されがちですが、大学ごとの色が出ますし、すごくハイクオリティのチームプレーが見られることも、プロとはまた違った楽しさだと思います」と熱を込めた。

12年の時を経ても、平成から令和へと元号を変えても、鮮やかに蘇る記憶と情熱は、今も高みに挑み続ける斎藤の原動力のひとつとなっている。 (文・高木遊)

<J SPORTS放送情報>
「第68回 全日本大学野球選手権」
J SPORTS全試合生中継&オンデマンドLIVE配信
6月10日(月) 午前8:55~ 
「大学野球 特集ページ」https://www.jsports.co.jp/baseball/daigaku/
「J SPORTSオンデマンド」https://jod.jsports.co.jp/baseball

J SPORTS編集部

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