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野球 コラム 2019年4月30日

【広島好き】カープ、平成最後の「明治神宮野球場」

野球好きコラム by 大井 智保子
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「平成最後の神宮球場でのカープ戦」が終了した。結果は1勝2敗で負け越し。4月17日の逆転勝利から続いていた8連勝はストップし、カープは平成を借金で終えることが決まった。

ただ、この8連勝のおかげで、開幕直後にはなかなか思えなかった「大丈夫、まだ4月だ」という余裕が生まれたのは間違いない。鯉のぼりの季節はまだまだこれから。

この3連戦で唯一の勝利ゲームとなった4月28日の初戦、4回表に菊池涼介がセンターへのヒットで、「通算1000本安打達成」。レフトスタンドでは「また神宮じゃのお」という声が聞こえてきた。

そう、「明治神宮野球場」はヤクルトスワローズのホーム球場ではあるが、何か不思議と「第2のふるさと」のような感覚がある。関東の球場、「東京ドーム」「横浜スタジアム」と比べると断トツでメモリアルな思い出が多いのだ。

わたしにとって1番記憶が濃いのは、平成28年4月26日、新井貴浩の「通算2000本安打達成」だ。

ビジターにも関わらず、新井さんの2000本安打達成をこの目で見ようと赤い鯉人がとにかく大勢集まり、半分以上が赤く、まるでホームゲームのようだった。

2回表に、ブラッド・エルドレッド、鈴木誠也、堂林翔太の3者連続本塁打というお膳立てで会場をさらに盛り上げた。新井さんの記録達成は、その次の回、3回表の打席だった。

涙と笑顔でぐちゃぐちゃになりながら、「新井!!新井!!」と声を枯らしたのは一生忘れられない思い出になった。さらには、同年8月2日に300号本塁打達成したのも、神宮球場であった。

翌年、平成29年7月7日「七夕の奇跡」と言われる試合も、ここだった。3-8で迎えた9回表、新井の逆転3ランホームランを含む3本のホームランで、5点をひっくり返す信じられない逆転勝利を飾ったのだ。

明治神宮野球場は、カープの思い出を語るのに最も欠かせないビジター球場と言えると思う。

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わたしが、「カープ女子神3」と言っていただけるようになったきっかけも、実は神宮球場なのだ。平成26年5月、光文社発行の週刊誌「FLASH」が当時流行し始めていた“カープ女子”を特集。

その中の球場で見つけたカープ女子スナップで「本誌がつかまえた“神3”ここに降臨!」というキャッチフレーズと共に、我々3人の写真が掲載されたのだった。背景にはヤクルトスワローズの選手のポスターが写っていたのを今でも覚えている。

流行語大賞の表彰を受けることになるなんて、この時は夢にも思わなかったし、その後、J SPORTS でコラムを担当させてもらうことも、考えもつかなかった。この神宮球場での1枚の写真で、わたしの人生は大きく変わったのだった。

平成の神宮球場には感謝でいっぱいだ。ありがとう神宮球場。そして、令和の時代にもまたたくさんの記憶に・記録に残る名シーンが生まれるのを心から期待している。

大井 智保子

大井 智保子

年間40試合以上は球場へ観戦に行く、広島県江田島市出身のカープファン(天谷世代)。「カープ女子」という言葉を世に広め、2014年にはユーキャン新語・流行語大賞でトップ10を受賞。"カープ女子神3"と呼ばれる。本業は広告代理店のOLだが、ライターとの二刀流を目指す! Twitterアカウント

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