【広島好き】浅草、花やしきが赤く染まった夜。

東京は浅草。雷門をくぐり、浅草寺の煙を抜ける先には日本最古の遊園地。乗り物が全て止まった浅草花やしきにはジェロの「海雪」が鳴り響いていた。

18時50分、閉館したここに再び息が吹き返る。いつも通りにスワンやメリーゴーランドは回り始め、コースターがゴトゴトと音をたてた。普段と違うところ、それはお客が全員真っ赤だというところだけ。

“2018年度カープファン倶楽部「最高のコイの見つけ方。」会員限定イベント第4弾、浅草花やしきをカープファンで貸切！『最高の花やしきのすごし方。』”が開催されたのだ。

一部の乗り物乗り放題、ドリンク飲み放題、そして焼鳥、かつサンド、クレープといったフードが準備された。

イベント限定グッズのTシャツ、そして昨年の優勝の日にブラッド・エルドレッドが鈴木誠也をおんぶした写真のクリアファイルのプレゼント。全て無料、抽選で当たった300名のためだけのスペシャルナイターだ。

焼鳥とかつサンドを頬張り、腹ごしらえをしていると、スキマスイッチの「全力少年」が耳に入ってくる。「あれ…さっきは海雪、今度は全力少年か。もしや…！？」。

しばらくBGMに集中していると、わたしのもしやは確信に変わった。Mebiusの「#33」が流れ始めたからだ！カラオケにも入っていないこの曲が、たまたま流れるわけがない。しかも花やしきで。

館内のBGMは選手の登場曲、そしてプロレスラー内藤哲也氏の登場曲になっていた。ビジターである東京では聞くことのできない選手の登場曲を意外な形で楽しむことができ、ますます心が躍る。

流行りのEDMではなく「それ行けカープ」でもなく、自然とカープを感じさせるなんとも細やかなサービス。

メインイベントは、「花やしき座」でのお笑いライブだった。ワタナベエンターテインメントからはアンガールズのお二人、そしてよしもとクリエイティブ・エージェンシーからはロザンのお二人。

どちらも広島でレギュラー番組を持つ非常に有名なカープ芸人。真っ赤なカープファンだけの前でコントと漫才を披露し座を盛り上げた。

広島東洋カープから直々の仕事は初めてということで、出る側も気合いが入るステージだったようだ。オリジナルにカープな要素を増やしてのネタたちは最後まで笑い声でいっぱいであった。

ネタのあとは、抽選でのプレゼントタイム。何と會澤翼・田中広輔・丸佳浩・鈴木誠也・松山竜平5選手のヘルメット！もちろん使用済みという豪華さだ。

「やはり、丸のものは他よりも大きいですね」といじりながら、神ってる300名の中の更に神ってる神オブ神5人の頭にヘルメットが渡された。

丸選手が当たった神田さんは、「言葉が出ません！！！丸選手、ケガ明けなので無理しないでがんばってください！」と敬礼ポーズ。

會澤選手が当たったくるみさんは、大阪からこのために東京へ来たそうで、「来れただけでもラッキーなのに！さらにヘルメットまで当たるなんてーー！！本当にはるばる来て良かったですー！」と大興奮。

27のヘルメットの裏には護摩業のシールが貼ってあった。彼の好打撃の要因の1つかもしれない。

楽しい時間は早いもので、あっという間にイベント時間は終わってしまったのだが、最後もサプライズ。お見送りのスラィリーが登場だ。

スラィリーとハイタッチし、貴重な夜を思い返しながら家路へと。最後まで「なんで花やしきなんだろう？」という疑問に答えが出ることはなかった。