【広島好き】ペースを上げてきた打線、不安を残す投手陣

カープは、3月25日（日）マツダスタジアムに福岡ソフトバンクホークスを迎えて開幕前最後のオープン戦を行います。この試合を今回もJ SPORTS 1で完全生中継します。

オープン戦も残すところあと1試合。3連覇を狙うカープは開幕前に野手と投手の仕上がりに明暗が分かれてきています。

打線では、タナキクマルが徐々にペースを上げて来ました。23日と24日のヤフオクドームでのホークス戦で、24日の試合に田中広輔選手が3安打猛打賞。

2番を打つ菊池涼介選手は、23日の試合でタイムリー1本を含む2塁打2本で2安打マルチ1打点。翌日の試合でもマルチ安打をマークして、30日の開幕に向けてしっかりと照準を合わせてきています。

3番の丸佳浩選手は、23日の初回にタイムリーヒット、4回の先頭でもヒットを打ってマルチ安打。翌24日には3回2死満塁の好機で初球スライダーを見事捉えた満塁ホームランで、好調な仕上がりぶりをみせてくれました。

この試合の7回、先頭での代打でアレハンドロ・メヒア選手がライトへオープン戦第4号となる本塁打を打って猛アピール。開幕一軍へ望みを残しました。

ヤフオクドームでのホークス戦では、スタメンも開幕を見据えた本番モードになっていました。田中、菊池、丸、鈴木、松山、安部、7番をファーストでメヒア、會澤、そしてDH使わずに9番に投手を入れました。

翌日のスタメンでは7番に、ファーストでエルドレッド選手を入れた超攻撃的なスタメンを組んでいます。

7番でエルドレッド選手は、まさに恐怖の7番。相手投手にとってはかなりのプレッシャーになるはずです。そのエルドレッド選手は1安打。代打で本塁打を打ったメヒア選手を含めて、開幕戦で打順がどう変わるか、注目したいと思います。

好調な仕上がりをみせる打線のなかで、新井貴浩選手が左ふくらはぎの怪我で無念の開幕一軍ならず。チームの精神的な支柱であるベテランを欠くのは痛いですが、戻ってくるまでは、ファーストを守れるエルドレッド、メヒア、左の松山らが代役候補となります。

新井選手の開幕直前の離脱の加えて、ローテを担う先発投手陣は多くの不安を残しています。

まず、開幕投手が有力視される野村祐輔投手が開幕戦1週間前の23日に先発。ここまでオープン戦3試合に先発して2勝をマーク。順調に来てきていたはずでしたが、まさかの6回5失点と乱調な内容。

しかし、収穫もあったようで、開幕までの1週間の調整で、持ち前の修正力を発揮してくれることに期待したいです。

開幕3戦目が予想される大瀬良大地投手は、今回のマツダスタジアムでのホークス戦に先発します。前回先発した18日のイーグルス戦では5回5失点で結果を残せませんでした。開幕前最後の先発マウンドを良い内容でしっかりと終えておきたいところです。

岡田明丈投手は17日のイーグルス戦で左足に打球を受けて現在別メニューで調整中。開幕前、二軍での登板が予定されています。

昨年チーム最多15勝を挙げた薮田和樹投手は、オープン戦2度の先発機会で三振を多く奪う投球も、四死球から崩れてしまい5四球で4回途中降板6失点。6四死球で5回5失点（自責3）と2試合続けて結果を出せていません。

ここまで先発ローテが開幕前に不安を残すのは例年にはなかったことですが、24日にヤフオクドームで先発したクリス・ジョンソン投手が6回1失点の好投で、結果を残してくれたのは希望です。

ジョンソン投手は5回まで、四球こそあったもののここぞで空振り三振を奪うピッチングで、5回まで被安打わずかに1本。唯一のピンチといえた6回2死満塁も、粘りのピッチングで無失点に抑えてみせました。

前回14日のマツダスタジアムでのファイターズ戦先発では5回1失点も、初回の立ち上がりなどで課題を残していましたが、予想される開幕2戦目に照準を合わせ、開幕前の最終登板でしっかりと合わせてきたのは流石です。

24日の試合でカープは、3回の丸選手の満塁ホームラン、7回のメヒア選手の代打ソロホームランで5－1、4点差でリードしていましたが、7回裏に投げたジェイ・ジャクソン投手がまさかの5失点で逆転負け。勝利の方程式を担うセットアッパーも不安を残す形となってしまいました。

マツダスタジアムでのホークス戦で再度登板があるかもしれませんが、先発する大瀬良投手と共にしっかりとした内容で開幕前最後の登板を締めくくって欲しいです。

打線が開幕に向けていい仕上がりをみせてきているだけに、今季も打高投低になりそうな気配になってきました。

3連覇を狙うカープのオープン戦最後の試合、いい形で30日の開幕戦を迎えられるよう、沢山の良い内容、結果が出ることを期待しましょう。