【広島好き】ケガから復帰の鈴木誠也が好調。ローテの危機は九里亜蓮が救う

3月21日、カープはマツダスタジアムでオリックス・バファローズとのオープン戦が予定されていましたが、残念ながら雨天中止になりました。

振替試合がないためカープにとっては痛いですが、雨では仕方ありません。オープン戦は残すところ23・24日のヤフオクドームでのホークス戦、25日のマツダスタジアムでのホークス戦の3試合となりました。

今日先発予定だった九里投手と、以降を投げる予定だった投手陣が、オープン戦残り3試合のどこで投げるかが注目されますが、投手陣は開幕前の貴重な登板機会が1試合なくなったことになります。今後登板スケジュールの変更は必至で、二軍での調整登板もありうると思います。

ここまでのオープン戦11試合で、カープは2勝7敗2分で11位と、3連覇を狙うチームとしては、ふさわしくない成績ですが、2連覇した昨季のオープン戦は、17試合を行って4勝11敗2分で同じく11位。

調整を重視するオープン戦の成績が、そのままシーズンの成績に直結するわけではないので、あまり気にすることはないでしょう。

今季のオープン戦を観ていて開幕が楽しみになってくるのが、4番の有力候補である鈴木誠也選手。ここまで3本塁打を打って好調です。

昨年8月の右足首骨折でシーズン後半と、ポストシーズンを出場出来なかっただけに、今季に賭ける誠也選手の思いは相当たるもの。苦しかったリハビリ、キャンプを経てから、オープン戦で徐々にペースを上げて、いよいよ本領を発揮し始めています。

3月3日、佐賀でおこなわれたライオンズ戦。代打での豪快な2ラン本塁打でオープン戦第1号を打つと、3月14日にマツダスタジアムで行われたファイターズ戦では、5番ライトでスタメン出場して、2回にレフトへオープン戦第2号ソロ弾。

そして、3月16日神宮球場でおこなわれたスワローズ戦では、4番ライトでスタメン出場し、3回に2試合連続となる左中間ソロ弾を打ってオープン戦第3号。故郷である関東のカープファンに順調な回復ぶりで喜ばせました。

身体つきもがっしりして、一回り大きくなった印象を受けます。そのバッティングにはこれまで以上にパワーを感じるだけに、今季の活躍が楽しみです。

緒方監督は、4番をまだ明言していませんが、松山竜平選手も好調で、ブラッド・エルドレッド選手、新井貴浩選手もいるだけに、開幕までの鈴木誠也選手のバッティングから目が離せません。

気になるカープの開幕投手ですが、有力候補である野村祐輔投手が、オープン戦3試合に先発してここまで2勝。4失点（自責3）、防御率2.08で順調に来ています。

3月3日、佐賀でのライオンズ戦で先発したときは3回無失点。10日マツダスタジアムで先発したスワローズ戦では4回4失点も、16日の神宮球場スワローズ戦先発では、前回出た課題をしっかりと修正して6回無失点とやり返し、持ち前の修正力健在もアピールしました。

もう一人の開幕投手候補で、昨季の開幕投手だったクリス・ジョンソン投手は14日マツダスタジアムでのファイターズ戦で先発して5回1失点も、初回の立ち上がりなどで課題を残しました。しかし、経験豊富なジョンソン投手だけに、開幕までのマウンドでしっかりと修正してくれるはずです。

30日の開幕戦で、マツダスタジアムのマウンドに立つのは誰か。ここまででは野村投手が一歩出た感はありますが、緒方監督は既に本人に伝えたと明言。それが誰なのか、実に気になるところです。

先発ローテでは、ここにきて心配が出てきました。岡田明丈投手が17日のイーグルス戦で左足に打球を受けてチームを離脱。大瀬良大地投手が18日のイーグルス戦で5回5失点と乱調。

昨季、チーム最多の15勝を挙げた薮田和樹投手も、ここまで結果を残せていません。20日ほっともっと神戸でおこなわれたバファローズ戦での先発で、制球に苦しみ6失点を喫してしまい4回途中降板。4つの三振を奪ったものの被安打5、5四球で負け投手になっています。

前回先発した3月13日マツダスタジアムでのファイターズ戦でも、6奪三振を奪いながら5回5失点（自責3）。6四死球とフォアボールからの失点が多く、ここまで2回の先発機会で続けて負け投手。

オープン戦4試合（先発3）の防御率も5.52で開幕ローテ入りに不安を残しており、ここまでローテの有力候補である3人が不安要素を残しています。岡田投手の回復、大瀬良投手、薮田投手の復調を願うばかりですが、21日に先発予定だった九里投手にとってはチャンスになります。

九里投手が21日に投げていれば、オープン戦初登板初先発でしたが、オープン戦残り3試合で登板があれば、先発ローテの座を掛けた大事なマウンドになります。

昨季の九里投手は先発スタートもシーズン途中で、開幕中継ぎスタートだった後輩・薮田投手と入れ替わる形で中継ぎへ配置転換。薮田投手がその後、先発投手として15勝を挙げているだけに先輩の意地もあるはず。

熱い投球で相手をねじ伏せる九里投手がローテの危機を救う救世主となり、岡田投手がケガから回復し、大瀬良投手と薮田投手が復調すれば、九里投手を加えた分厚い先発投手陣も期待出来ます。

30日のドラゴンズとのセ・リーグ開幕戦までオープン戦あと3試合。熾烈なレギュラー争いと調整、戦術の確認など、この3試合でやることは沢山あります。3連覇を狙うカープの2018年シーズン開幕まで、しっかりと見守っていきましょう！