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「シダマツ」擁する再春館製薬所、全勝で王座奪還なるか
バドミントン国内リーグの最高峰、S/Jリーグは2月22日に横浜BUNTAIで男女の決勝戦を行う。リーグは、男女ともにSとJの2ブロックに6チームずつ分かれて総当たり1回戦を行い、各ブロック上位2位がTOP4トーナメントに進む形式。第1ダブルス、シングルス、第2シングルスの3マッチで2勝を争う。21日には準決勝が行われ、決勝のカードは、女子が「再春館製薬所vsヨネックス」(10時開始)、男子が「トナミ運輸vsBIPROGY」(14時開始)となった。リーグ王者を決める横浜決戦の見どころを紹介する。
J SPORTS オンデマンド番組情報
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バドミントン S/Jリーグ 2024 TOP4トーナメント 男女決勝 女子 ヨネックス vs. 再春館製薬所 / 男子 トナミ運輸 vs. BIPROGY
配信期間 : 2025年2月22日午前9:55 ~
「シダマツ」擁する再春館製薬所、全勝で王座奪還なるか
女子は、王座奪還を目指す再春館製薬所が安定した強さを見せている。ブロック戦は、女子で唯一の全勝。準決勝でも、パリ五輪銅メダルの志田千陽/松山奈未が第1ダブルスで圧勝して流れを作った。1月は、松山が休養を取り、志田は別の選手とペアを組んで試合に出ていたため、2人がペアでプレーするのは、この大会が25年の初戦。決勝に向け、志田は「去年は自分たちが、ここ(決勝)で負けて、チームを負けに持って行ってしまった。今年はリベンジする意味でも挑戦したいし、今年初めてのシダマツ(ペア)としての試合を、良い形でスタートしたい」と決勝戦でもエースダブルスの役割を果たす意気込みを語った。
シングルスは、21年と22年に世界選手権を連覇したエースの山口茜が、12月の全日本総合選手権を右ふくらはぎの痛みのために棄権してから復帰していないが、準決勝では郡司莉子が勝利。試合のペースを奪い返す力強い試合運びを見た池田雄一監督は「(山口に)行けと言えば、行ってくれると思うけど、どこかで若手が緊張感のあるところで(役目を果たさないと)と思っていた。郡司が、信頼して出せるところまで成長してくれた。以前は団体戦が苦手で、プレッシャーに押しつぶされるようなところがあったけど(23年に繰り返した)ケガから戻って、自分自身と向き合って精神的な部分で成長した」と次世代エース候補の台頭に自信を示した。決勝も王道のストレート勝利を狙うだろう。
24年ぶりの戴冠を目指すヨネックス、正面突破で雪辱狙う
24年ぶりの戴冠を目指すヨネックス
対するヨネックスは、正面突破を狙う可能性が高そうだ。必ず3戦を行うブロック戦では、ペアを組み替えたり、第2ダブルスに主軸を起用したりと様々な手を打ってきたが、準決勝では、ダブルスの主力である櫻本絢子と保原彩夏をペアで第1ダブルスに投入。世界ランク5位の中西貴映/岩永鈴を撃破して波に乗り、前回女王BIPROGYを2-0で破った。決勝で対戦する再春館製薬所には、ブロック戦で1-2と敗れているが、嘉村健士監督は「今まで、どの相手にも一つ(エース)ダブルスがあって、そこに勝てなかった。今回、エースダブルスに勝ち切ったことがチームの勝利につながった。自分たちにも、何か覚醒すれば(相手エースを)食える選手がたくさんいる。相手から見れば一番怖いはず」ときん差の実力で相手にプレッシャーがかかる状態に勝機を見出していた。主将としてチームをけん引する櫻本は、準決勝の途中で両足のけいれんに襲われたが、意地の勝利。2日連続出場にも前向きな姿勢を見せた。第1ダブルスからエース勝負となる可能性が大きい。ヨネックスが優勝すれば、若手選手がまだ生まれていなかった2001年の日本リーグ以来24年ぶりの戴冠。歴史を動かす雪辱戦にできるか。大きな挑戦に臨む。
主将の保木がけん引するトナミ運輸、大林をダブルス起用で総力戦
主将の保木がけん引するトナミ運輸
一方、男子の決勝戦は、オーダー予想が難しい。昨季、S/Jリーグ発足以降初めてタイトルを逃したトナミ運輸は、エースの「ホキコバ」ペアが起用できない。小林優吾が24年11月の中国マスターズでひざを痛めて離脱しているからだ。ただ、小林とペアを組んでいる保木卓朗は「チームのエースとして、誰と組んでも勝てることを示したいし、その姿から後輩に学んでほしい。一人でも、ペアをバラバラにしても、ホキコバは、誰と組んでも強いとアピールできたらいい」と一人でもチームのけん引役を担う覚悟を示した。準決勝では、目崎駿太郎と組んで第1ダブルスに出場。日立情報通信エンジニアリングの日本代表ペアである霜上雄一/野村拓海を破り、チームの勝利に大きく貢献した。
シングルスで高橋洸士が勝って2-0で試合が終了したため実施されなかった第2ダブルスには、金子真大のパートナーに、本来はシングルスが主戦場の大林拓真を抜てきしていた。保木と組んだ目崎のパートナーである西田陽耶も負傷を抱えているが、ブロック戦でダブルスに出場した大田隼也、藤沢佳史ではなく大林を起用したのは、驚きだった。安村康介監督は「若手も使いたいが、ここでは、何が今のベストなのかを考えたい。相手もビックリしたと思うけど、大林はシングルスもダブルスも両方できる。負傷者の状況を考えて、リーグが始まる段階からダブルス起用の可能性もあると伝えていた。(以前に)国体でもダブルスをやっている」とさい配の狙いを説明した。決勝でも、第1ダブルスは保木/目崎が務めると思われるが、第2ダブルスに同じオーダーを組むのか、注目されるところだ。
積年の思いをぶつけるBIPROGY、9年ぶりの戴冠なるか
9年ぶりの戴冠目指すBIPROGY
BIPROGYは、積年の思いをぶつける決勝戦になる。前回の優勝は、旧社名の日本ユニシスだった2015年の日本リーグ。9年ぶりの戴冠を目指す。こちらも、ブロック戦でエースダブルスとして4戦全勝の活躍を見せた岡村洋輝/三橋健也を組み替えるなど、準決勝では新たなオーダーを組んでいた。第1ダブルスで岡村と組んだのは、今季のリーグ初出場となった渡辺勇大。混合複で五輪2大会連続銅メダルの実力は、圧倒的だった。冷静でミスのない試合運びを見せた。ペアとしての練習は、ほとんどできていないまま起用されたが、どちらも前後両方の役をこなせる強みを生かして主導権を掌握。NTT東日本の日本代表ペアである緑川大輝/山下恭平を相手に2-0で勝利し、渡辺は「相手に流れを渡さなかった。向こうに連続得点を与えず、1本で止めようと声をかけていた」と手ごたえを語った。
シングルスは、負傷明けの渡邉航貴が元世界王者の桃田賢斗に敗れたが、第2ダブルスで新人の熊谷翔と来季加入内定の西大輝(龍谷大)の日本代表ペアが、粘る相手を振り切って2-1で決勝に駒を進めた。熊谷と西は、今季の新人賞対象選手。若手も戦力になっており、充実のラインナップで戦うことができている。早川賢一監督は「今は、優勝を経験したことのない選手が多い。この2年、優勝を狙えるメンバーがそろいつつも、ほかのチームに負けてすごく悔しかった。チーム一丸で優勝するんだとイメージしてきた。ようやく決勝にたどり着いた。明日、優勝できるようにオーダーを考えたい」と待ちわびたチーム復権のチャンスをつかみに行く姿勢を示した。指揮官は、短期決戦のTOP4では、既存の組み合わせにこだわらず、その日最も強いペアが出場するべきだとも話した。いかなるオーダーが組まれるのか、どちらが勝負を制するのか。最後まで気の抜けない大激戦となりそうだ。
文:平野貴也
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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