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バドミントン コラム 2022年3月24日

バドミントン日本代表のパリ五輪世代が躍進、全英オープンで3種目制覇

バド×レポ by 平野 貴也
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東京五輪を制したチェン・ユーフェイも山口と同世代で、今後もタイトルを争う相手となる。次世代も台頭する中、優勝候補に残り続け、なおかつ、その中でも一段上の有力候補になっていくことが、パリ五輪のメダル獲得の可能性を高めるものになる。山口は「会場や相手に慣れるまでに時間がかかることが多かったので、対応力を上げたい。今回対戦していないトップ選手もいるし、比べて、まだ足りないところもたくさんある。より精度を高め、より自分が楽しいと思えるプレーをできるようにしたい」と課題を挙げていたが、世界選手権に続いて全英を制し、階段を一歩上がった印象だ。

志田/松山は、女子ダブルスの新エース候補

志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)

女子ダブルスで優勝した志田/松山は、東京五輪後に躍進を見せているペアだ。東京五輪の出場権争いでは日本の上位2組に及ばなかったが、その2組が五輪後は負傷などでコンディションが整わない中、実戦経験を積んで急成長を見せている。スーパー1000の優勝は、昨年11月のインドネシアオープンに続いて2度目だ。それでも、まだ世界トップクラスのペアとの対戦成績は下回るものが多いだけに、充実したラインナップの全英で、実績ある相手を破れるかどうかが一つの注目点だった。松山は「キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国)と当たる組み合わせだったので、このペアの研究、サーブ周りの練習をしてきた」と準々決勝を一つのターゲットにしていたことを明かした。世界ランク3位のキム/コンは、東京五輪の銅メダルペア。志田/松山は、過去3戦全敗だったが、研究の甲斐もあってストレートで撃破。第1、2シードがベスト4に残らない波乱の中、壁を乗り越えて頂点まで勝ち上がった。志田は「(前週のドイツオープンを含めて)好きな球を打ってカウンターを受ける場面もあったので、もっと相手を見て冷静にプレー出来れば、もっと上に行けると感じた」と進化のヒントも得ていた。女子ダブルスは、日本が世界トップクラスの選手層を誇る種目。2人は、そのエースとなってパリを目指そうとしている。

日本代表は今後、4月末のアジア選手権や5月の男女団体トマス&ユーバー杯、5~6月の東南アジア3連戦(タイ、インドネシア、マレーシア)を経て、8月に東京で開催される世界選手権を目指す。昨年の東京五輪では、全種目にメダル候補を抱えながら銅メダル1個の獲得に終わり、自国開催で大きなアピールはできなかった。今度は、パリ五輪に向けて実力者がそろっていることを自国で示す機会となる。来年には、五輪レースが始まる。今年の東京で、そして2年後のパリで、今度こそバドミントン日本代表が輝く。2022年最初のビッグイベント全英オープンは、その先頭を走る選手たちの存在が光る大会となった。

文:平野 貴也
平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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