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バドミントン世界選手権(スイス、バーゼル)は現地時間25日に最終日を迎え、男子シングルス決勝戦は、桃田賢斗(NTT東日本)が2-0で世界ランク9位のアンダース・アントンセン(デンマーク)を破り、日本男子初の連覇を飾った。男子ダブルス決勝戦に臨んだ保木卓朗、小林優吾(トナミ運輸)は、世界ランク2位のインドネシアペアに1-2で惜しくも敗れたが、銀メダルを獲得した。最終日の男子種目の様子を伝える。
男子シングルス
桃田が圧勝で連覇を飾った。決勝戦も序盤は様子を見ながら試合を展開。しかし、第1ゲームの最初のインターバルを過ぎると、桃田の球回しにアントンセンが付いていけず、一方的な展開になった。前日の準決勝の疲労を隠せないアントンセンは、左の脇腹付近を抑えるような仕草を見せるなど安定せず、攻撃面でミスショットを連発した。
桃田は、盤石の試合運びで隙を見せず、最後は相手のスマッシュをダイビングレシーブでカウンター。シャトルが相手コートに落ちるのを見届けると、突っ伏したままガッツポーズをして喜びを噛み締めた。
桃田は「昨年はディフェンス主体のプレーで優勝できたが、その後、アグレッシブに攻めていくことをテーマにしてきた。より早く、より前に、というプレーができた分、ディフェンスでもプレッシャーを与えることができ、優勝の要因になったと思う」と進化の手応えを語った。
男子ダブルス
初めて決勝戦に進んだ保木、小林は、過去2度の優勝を誇るベテランのモハメド・アッサン、ヘンドラ・セティアワン(インドネシア)と対戦。7月のインドネシアオープンでファイナルゲームの末に敗れた格上の相手だが、この日も互角に渡り合った。
拮抗した展開となった第1ゲームの終盤、20-19とゲームポイントを握ったが、相手のスマッシュを返し切れずに追いつかれ、最後は保木がサーブレシーブでプッシュした球がバックアウトになり、23-25で先取を許した。しかし、第2ゲーム目は、相手が途中から様子を見るようになり、21-9とあっさり取り返すことに成功。またもファイナル勝負となったが、サーブ周りで相手に優位を奪われ、ミスの数でも負け、15-21で力尽きた。
保木は「トータルで見たら、勝負所だったかなと感じている」と悔しがった。しかし、世界ランク4位の園田啓悟/嘉村健士(トナミ運輸)、同5位の遠藤大由/渡辺勇大(日本ユニシス)を追う立場から、五輪レースに大きな影響を与えるポイントを獲得したことは、大きな収穫。小林は「今回は良かったですが、満足せず、2組に付いていく、追い越すという気持ちで頑張りたい」と継続した活躍につなげる意気込みを示した。
写真・文:平野貴也
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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