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バドミントン世界選手権(スイス、バーゼル)は、20日に第2日を行い、男子シングルスで2連覇を狙う桃田賢斗(NTT東日本)らが2回戦を突破した。混合ダブルスで日本勢初のメダル獲得を狙う渡辺勇大、東野有紗(日本ユニシス)も、初戦で世界ランク17位のインドネシアペアを2-0で下し、3回戦進出を決めた。同日試合を行った男子および混合種目の日本選手の様子を伝える。
男子シングルス
桃田は、世界ランク87位のスペイン人選手と対戦し、2-0(21-10、21-7)で圧勝した。まったく危なげのない試合運びで34分と短い時間でフィニッシュ。初戦を終えたときに相手をコート奥に追いやるショットが少し甘かったと話していた桃田は「1ゲーム目にリードしたときにクリアを少し多めに打ってみたけど、まだ押せるなという感じ。もう少し押していけたら」と話したように、次の試合に向けた収穫も得た様子。順当な勝ち上がりを見せた。
一方、大激戦となったのが、西本拳太(トナミ運輸)の試合。直前のタイオープンで2016年リオデジャネイロ五輪金メダルのチェン・ロン(中国)を破っている世界ランク28位のワン・ツーウェイ(台湾)を相手に、第1ゲームは先行していたが、追いつかれて大苦戦。攻め切って25-23で制したが、第2ゲームはペースをつかめずに13-21とあっさり奪い返された。勝負となったファイナルゲームの最後は、ストレートのドロップショットを決めて21-16で振り切った。
「だいぶ疲れた。疲れていないと言いたいけど、こんな試合は久々。でも、試合をやっているときは、まだ出来ると思ってやっていたし、気力で上回ることができた」
男子ダブルス
この日試合を行ったのは、井上拓斗/金子祐樹(日本ユニシス)。第1ゲームは、終盤まで18-17と競ったが、最後は抜け出して21-18で先取。第2ゲームは、ペースを握って21-11。ストレートで勝利した。高い打点から打ち込むショットがよく決まっていた金子は「ミックスダブルスの試合からあまり時間が空かず、良いイメージを持ってできた」と手ごたえを話した。1ゲーム目で少し興奮し過ぎたが、2ゲームは周りが見えたという金子は「一昨年がベスト16、昨年が8。あと一歩でメダルが取れなかった。今年はメダルを取れるように頑張りたい」と2回戦以降に目を向けた。
混合ダブルス
世界ランク3位の渡辺勇大/東野有紗(日本ユニシス)は、世界ランク17位のインドネシアペアと対戦。第2ゲームを奪われ、ファイナルゲームに持ち込まれた接戦を勝ち切った。東野は「少し緊張する場面はあったけど、すごく楽しみにしていた大会なので、初戦を突破できて良かった」と安堵の表情。渡辺は「相手もすごく上手くて速いペアで、少し連続得点を与え過ぎた印象」と反省点を挙げた。
世界ランク22位の保木卓朗/永原和可那(トナミ運輸/北都銀行)は、世界ランク11位のマレーシアペアに大逆転勝利。第1ゲームを奪われ、第2ゲームも相手のマッチポイントを迎えたが、粘り切って逆転。ファイナルゲームを制した。保木は「相手にマッチポイントを取られてからの逆転。一度負けたようなものなので、次は吹っ切れていける」と勢いを生かす姿勢を示した。
世界ランク30位の金子祐樹/松友美佐紀(日本ユニシス)は、ヨルダンのペアにストレート(21-14、21-6)で快勝。金子は「相手はミックス(がメイン)の選手だったので、探り探りの入りだったけど、徐々に良い形を作れた」と手ごたえを話し、試合中に笑顔を多く見せながらプレーしていた松友も「楽しかった。(メインである女子ダブルスの前に)初戦をミックスで1回できて良かった」と試合を振り返った。
文/写真:平野 貴也
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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