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バドミントン世界選手権が19日にスイス・バーゼルで開幕し、女子シングルスの高橋沙也加(日本ユニシス)、大堀彩(トナミ運輸)らが快勝で2回戦進出を決めた。混合ダブルスも保木卓朗/永原和可那(トナミ運輸/北都銀行)が初戦を突破。大会初日に試合を行った女子および混合種目の様子を伝える。
世界ランク15位の高橋沙也加(日本ユニシス)は、2-0(21-10、21-13)で世界ランク23位のクリスティー・ギルモア(スコットランド)を破って2回戦に進出した。「前半は動きが硬かったけど、後半は良いプレーができた」と話したとおり、第1ゲーム中盤の10-8から連続6得点で一気に引き離した後は、危なげのない試合運びを見せた。世界選手権の出場は、リオデジャネイロ五輪のレース中だった2015年以来4年ぶり4度目。同年10月に右ひざじん帯を負傷して、レースを戦い抜けなかった無念から、東京五輪への挑戦を目指して復帰してきた高橋は「ケガをする前とは気持ちや考え方が違う。今までなら点数を離されると無理に攻めてしまったが、今は3、4点離されても追いつける、どうにかなるというプラス思考」と話し、攻撃力相手に攻め合いを挑むことなく試合のペースをコントロール。しっかりと勝ち切った。
世界ランク24位の大堀彩(トナミ運輸)は、日本勢4番手で繰り上げ出場。「チャンスを無駄にしないように」と臨んだ大会の初戦は、2-0(21-11、21-9)で26位のチュン・ガンイ(香港)に快勝した。「東京での直前合宿で良い調整ができて、現地入りしてからもコンディションがいつもより良いと感じていました。今日もコンディションが悪かったら簡単には勝てない相手だった」と好調をアピールした。
なお、山口茜(再春館製薬所)、奥原希望(太陽ホールディングス)は初戦シードのため、20日に行われる2回戦から出場する。
世界ランク22位の保木卓朗/永原和可那(トナミ運輸/北都銀行)は、日本勢の先陣を切って登場。スコットランドのペアにストレート(21-13、21-17)で勝利。第1ゲームは、中盤以降に相手を突き放して先取。第2ゲームは最後まで相手の粘りにあったが、最後は保木が相手を振り回す球さばきを見せて、マッチポイントを制した。保木は「後半に自分たちの形を出せて良かった。初戦がミックスだと男子ダブルスの初戦で緊張せずに入れる」と白星スタートの勢いを本業種目に生かす構えを見せた。永原も女子ダブルスが本業だが「結果としてはベスト8が目標だけど、最近はなかなか1回戦も突破できていない。次の相手も格上なので(先を見ずに)次を突破していければ」と混合ダブルスでも勝利を重ねる意欲を示した。
世界ランク32位の権藤公平/栗原文音(トナミ運輸/日本ユニシス)は、初戦で台湾のペアに敗れた。第1ゲームは8-18から強烈な追い上げを見せたが、18-21で届かず。第2ゲームは、相手の強打に押し切られて11-21。0-2のストレート負けを喫した。権藤は「スマッシュに緩急をつけて、ドロップやハーフスマッシュを使う練習の成果は出た。1試合を通してパフォーマンスを出せるようにしたい」と一定の手応えを得た様子だったが、前衛でミスが出た栗原は「前日の練習でも上手くいっていたけど、コートに入ると弱気になって何が何だか分からない状態になり、悔しい試合だった」と悔し涙を流した。
なお、第3シードの渡辺勇大/東野有紗(ともに日本ユニシス)は、初戦シードのため、翌20日の2回戦から出場する。金子祐樹/松友美佐紀(ともに日本ユニシス)の1回戦も翌20日に行われ、UAEのペアと対戦する。
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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