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バドミントン コラム 2019年8月3日

団体戦の悔しさ胸に、河村&川本らが男子複4強へ=高校総体バドミントン

バド×レポ by 平野 貴也
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河村翼、川本拓真(埼玉栄/埼玉)4回戦
全国高校総体(インターハイ)バドミントン競技は、3日に個人対抗ダブルスの準々決勝までを行い、男子は河村翼、川本拓真(埼玉栄/埼玉)らが準決勝に進出した。2人は、4回戦で昨年9月に全日本ジュニア選手権(高校2年生以下が出場)の決勝戦で敗れた藤澤佳史、熊谷翔(聖ウルスラ英智/宮城)に雪辱。準々決勝では、春の全国高校選抜大会で準優勝して第2シードに入った小川航汰、樋口稜馬(日章学園/宮崎)も破り、4強進出を果たした。

4回戦は、大きなヤマ場だったが、勢いで上回った。相手は、学校対抗戦で優勝に貢献した藤澤、熊谷組。4人ともU-19日本代表で、ハイレベルなカードで注目された。しかし、河村、川本は一気に試合を押し切った。左利きの川本が果敢にネット前に入り、相手よりも早いタイミングで球を返すと、押し込まれた相手のレシーブを河村が強打。返してきても川本がネット前からたたき落とす、テンポの速いラリーを見せた。第1ゲームを21-18で奪うと、大屋貴司監督に「ファイナルもあるなんて考えるな」と檄を飛ばされた2人は、第2ゲームでいきなり6-1とロケットスタートを切り、終盤にミスで失点が続いたものの、21-16で勝利。ストレートで強敵を破った。
河村翼、川本拓真(埼玉栄/埼玉)4回戦
準々決勝もストレート(21-13、21-17)で勝利。厳しいヤマを勝ち抜いて、ベスト4まで勝ち上がった。大屋監督は「春よりも、川本が前に入るタイミングが早くなり、川本が前でチャンスを作って、河村が(強打を)打つ形が、以前より作れるようになっている。(準決勝以降は、シングルスで世界ジュニア選手権の銀メダルを獲得している)奈良岡功大君たちのペアも残っているし、厳しいと思うけど、今日の出来ならチャンスはあるので、チャレンジしてほしい」と頂点奪取に期待を寄せた。

河村、川本ともに、気持ちの源には、団体戦の雪辱がある。優勝を狙ったが、準々決勝でふたば未来学園(福島)に敗戦。エースダブルスとして勝ち星を挙げられなかった悔しさは、まだ消えていない。河村は「自分たちのせいで団体戦を負けた。気持ちの面で引いてしまっていた。インターハイにかける思いとしては、団体戦が一番だった」と悔しそうな表情を見せ、川本も「自分が(ダブルスとシングルスで)2本落として団体戦を負けた。個人戦でリベンジしたい」と責任を感じていることを明かした。

しかし、試合中には大屋監督から先輩の話をされた。1年生としてスタンドで先輩たちを応援していた2年前、団体戦では負けたが、大林拓真(早稲田大)がシングルスで優勝。河村は「大林さんが最後に勝って、良い形で終わってくれた。格好良いなと思った。自分たちも同じようにできたらと思う」と仲間に歓喜を与えた先輩のイメージを自分たちに重ねた。
河村、川本のほか、春の全国高校選抜大会を優勝している第1シードの奈良岡功大、武藤映樹(浪岡/青森)らもベスト4に勝ち残った。翌4日は、個人対抗シングルスの準々決勝までの試合が行われ、最終日の5日に、個人対抗ダブルスおよびシングルスの準決勝、決勝が行われる。団体戦の悔しさを個人戦で晴らすことができるのか。2人の挑戦は、最終日まで続く。
平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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