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バドミントンの国際大会「BWFワールドツアーファイナルズ」(中国、広州)は14日に第3日を終えて、決勝トーナメント進出選手が決まった。日本勢は、5種目で全選手がグループリーグを突破。組み合わせ抽選の結果、女子シングルスは、連覇を狙う山口茜(再春館製薬所)と奥原希望(日本ユニシス)が準決勝で対戦することになった。
大会第3日、グループリーグ最終日は動きの多い1日となった。日本勢では、奥原と山口が相手選手の棄権で勝利。山口は、世界ランク1位のタイ・ツーイン(台湾)が相手の難しいサバイバルマッチだったが、ダメージを負わずに次のステージへ進むことができた。また、混合ダブルスの渡辺勇大、東野有紗組(日本ユニシス)は、2連敗のスタートだったが、3日目で初勝利を挙げたことで4組中3組が1勝2敗で並ぶ中、勝利ゲーム数の差によって2位でグループリーグ突破を果たすことができた。
また、奥原の相手だったチェン・ユーフェイ(中国)、山口と対戦したタイ・ツーイン(台湾)だけでなく、男子ダブルス世界ランク1位のマーカス・フェルナンディ・ギデオン、ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ組(インドネシア)も棄権。大会前に出場権を得ていた女子シングルスの世界女王キャロリーナ・マリン(スペイン)やヘ・ビンジャオ(中国)が欠場していたこともあり、シーズンの最後でモチベーションやコンディションの問題を抱えながら戦う大会であることがあらためて表面化した。
コンディションのキープなど、勝ち抜くために多くの要素が必要となる大会だが、各種目とも残り2日となった。女子ダブルスは、グループリーグの同組勢が準決勝で対戦することになり、全勝で1位通過した橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)と松本麻佑、永原和可那組(北都銀行)は、ともに雪辱を期す危険な相手との再戦になった。ただし、両ペアが勝てば、決勝で日本勢対決が実現する。男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)は、ソン・ワンホ(韓国)と対戦。男子ダブルスの遠藤大由、渡辺勇大組(日本ユニシス)は、インドネシアペアの棄権によって順位が繰り上がったデンマークペアと対戦。混合ダブルスの渡辺、東野組は、グループリーグでも敗れて対戦成績が1勝6敗と分が悪い天敵、ワン・イーリュ・ファン・ドンピン組(中国)と対戦する。
近年、日本勢が好調なのは明らかだが、参加した全選手が決勝トーナメントに進出するのは驚異的。準決勝での日本勢対決が実現し、女子シングルスでは日本勢の決勝進出が決定済みだが、何種目で最終日まで戦えるか。15日の準決勝が注目される。
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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