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まるっとアンサー
大同生命SVリーグ情報番組『まるっとバレーボール』に出演くださった元日本代表選手の豪華ゲスト陣に、視聴者からの質問に答えていただくコーナー『まるっとアンサー』。今回は第10回です。
J SPORTS オンデマンド番組情報
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まるっとバレーボール ~大同生命SVリーグ情報番組~ #22
J SPORTSオンデマンドで配信中
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まるっとバレーボール ~大同生命SVリーグ情報番組~ #23
4月14日(火)午後10:00 J SPORTSオンデマンドで配信開始
◆今回の質問:サーブを上手く打つコツや練習方法を教えてください。
【山本隆弘さん&狩野舞子さんの回答】
・山本隆弘さん:2004年に日本人バレーボール選手として初のプロ契約。08年北京五輪でチームを牽引
・狩野舞子さん:イタリアやトルコの2大海外リーグで活躍後、2012年ロンドン五輪で銅メダルを獲得
山本さん:サーブのコツは、まずボールを上げる時に、上を見て打たない。目線を前方に向けたまま打つことです。首を上下に動かさない。ジャンプサーブの時も同じです。ボールも前方に出すので、コートの奥も見える。その状態で打つようにするんです。
狩野さん:やはりトス次第ですからね。ブレのないトスを投げるためには、なるべくボールが手から離れる時間が短い方がいいと思います。
ジャンプサーブは難しいけど、例えばジャンプフローターやフローター系のサーブであれば、短くポンと上げて打てば一番ブレが少なくなります。人それぞれ、やりやすさなどあると思いますが、私はそう意識して打っていました。
山本さん:ちなみに、プロのサーブがネットにかかるのは、基本的に白帯スレスレを狙って打っているからです。感覚のズレが起きた時でもあります。例えば、東京体育館のような大きな会場の後に、小学校の体育館でプレーしたら、ネットがすごく近く感じてしまってボールが越えないということがあります。
狩野さん:確かに、サイズ感の差はズレに繋がりますね。空間認識が狂うのだと思います。いずれにしてもトスが重要なので、サーブ練習が出来ない時もトスだけは練習するくらいです。
山本さん:私はキャリア終盤、理想的なトスをあげられなくなったことが理由で引退を決断しました。肩が痛くて、指先だけのトスになるので、どうしても綺麗に上げられなかった。
それでも最後、リリーフサーバーとして出場することがあったので、何とか修正しました。どうしたかというと、先発の選手は通常、ストレッチとウォーミングアップをしてサーブ練習するので身体もよく動きますよね。でも、途中投入されるリリーフサーバーはそうした準備が十分にできません。
だから、あえて全く何もしない状態でサーブ練習をしました。そうやって身体が十分に動かない状態で練習すれば、うまくトスが上がろうが上がるまいが、サーブを入れる術が得られると考えたからです。おかげで、あるセミファイナルでリリーフサーバーをずっと打っていたのですが、28本打ってミスは1本もありませんでした。
狩野さん:めちゃくちゃすごい……私もその練習しておけば良かった!
【大山加奈さん&福澤達哉さんの回答】
・大山加奈さん:小中高全ての年代で全国制覇を経験。2004年アテネ五輪でも活躍
・福澤達哉さん:2008年に最年少で北京五輪に出場。ブラジルやフランスなど海外でも活躍
大山さん:トスの話が出たので、それ以外の話をしますね。私は両目と鼻をアルファベットの「T」に見立てて、これが斜めにならずに打ちましょうと指導しています。
基本として、真っ直ぐの「T」を作り、足のつま先は打つ方向に向いた状態で、サーブを打つと力がしっかりボールに乗ります。上のレベルになれば、あえて「T」を斜めにして打つこともありますが、まずは力が逃げてしまわないよう、基礎ができてから応用するのが良いと思います。
福澤さん:それにサーブは唯一の個人技なので、最もメンタルが影響するプレーでもあります。よく言われることですが、メンタルコントロールができるルーティンを作ると良いと思います。
サーブは審判のホイッスルが鳴って、8秒間以内に打たなければなりません。なのでエンドラインに立ってボールを受け取った瞬間から、すべてをリセットしてサーブだけに集中することが求められます。直前に良いプレーがあった時も、悪いプレーがあった時も関係なく、無になってサーブに集中する状態が作れることが大事になるんです。
例えば、ボールをもらったら「ここで何回ついて、次にくるくる回して……」といったルーティンをしてからサーブを打つ。そうすると、1つ1つの動作の流れのなかで、余計な情報が入ってこなくなって、サーブを打つことだけに専念しやすくなります。
やはり人間なので、試合内容に一喜一憂します。でも「ここで1点取られたら…」って思いながら、打つと大体ミスをするんですね。
大山さん:雑念が入ってきた状態ですよね。マインドフルネスが出来ていないみたいな。
これは「ミスしないようにしなきゃ」って考えた時点で、「ミス」って脳に思い込ませているので、それでミスのイメージが湧いて身体もその通りに動いてしまうんです。
「ミス」という言葉に引っ張られることはあるので、「ミスするなよ」って声を掛けるのも良くないと思います。
福澤さん:悪循環になるよね。一周して再び自分の番になった時も、「さっきミスしたからな」と思って入ると、ミスするものです。
一方、逆のイメージでも良くない。「上手に打つ」の「上手に」が要らないんです。正解は「いつも通り打つ」。だから、「ここで1本取ってやろう」「うまく打ってやろう」って考えると、余裕がある時は意外とできることもありますが、余裕がない時にそうしようとすると、力みや無理なプレー、いつもと違う動きに繋がります。
サーブが良いトップ選手を見てみるとわかると思います。彼らはどれほど直前でハッスルしていようと、サーブの瞬間になると独特の空気感を纏わせてますから。どんな時も、いつも通りに打てる選手が最も良いサーバーです。
大山さん:これが難しいんですけれどね。
文/構成:松山ようこ
松山 ようこ
翻訳者/ライター/インタビュアー。主にスポーツやエンタメ分野にて実績多数。野球はプロ野球からMLB、他にもマイナースポーツからオリンピック大会まで、国内外の競技場や大会での現地取材を数多く経験するスポーツ好き。アスリートはじめ、一般人から著名人まで幅広くインタビューし、日本語と英語ともに記事やコラムにする。訳書『ピッチングニンジャの投手論』『ベイダータイム』。 ※『ピッチングニンジャの投手論 PitchingNinja's analysis of Japanese MLB Aces』 ※『VADER TIME ベイダータイム: 皇帝戦士の真実 』
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