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山口真季(KUROBEアクアフェアリーズ)
開幕から早1ヵ月。『大同生命SVリーグ 2025-26 女子』の序盤戦で台風の目となったのが、昨季はレギュラーシーズン12位(15勝29敗)のKUROBEアクアフェアリーズ。
開幕から無傷の6連勝をあげると、その後も着々と勝ち星を積み重ねている(第6節終了時点で8勝4敗の4位)。その中心にいるのが在籍4年目、今やチームの顔ともいえる存在となったミドルブロッカーの山口真季である。
大同生命SVリーグ 2025-26 女子
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第7節 ヴィクトリーナ姫路 vs. KUROBEアクアフェアリーズ(11/22)
11月22日(土)午後1:55 J SPORTSオンデマンドで【限定】LIVE配信
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第7節 ヴィクトリーナ姫路 vs. KUROBEアクアフェアリーズ(11/23)
11月23日(日)午後1:55 J SPORTSオンデマンドでLIVE配信&J SPORTS 4で生中継
2025年度の女子日本代表にも初登録され、今季を前にしてはリーグのオープニングカンファレンスへの登壇のほか、自身のメディア露出が増えた。そのことについて当の本人はやや困惑ぎみにほほえむ。
「いやぁ…こうなってしまったなぁ、と(笑)。代表に選んでいただいてから、多くのメディアに取り上げていただく機会も増えて、周りからの見え方も変わっている分、自分自身もきちんとしなければと意識しています」
かねてから国内において実力派ブロッカーとして評価を受けていたが、やはり昨季の活躍がそこにはある。
山口真季のブロックはKUROBEの大きな武器
SVリーグ初年度の2024-25シーズン、山口は1セットあたりのブロック決定本数0.74本の成績を収めた。これはリーグ2番目、日本人選手の中では昨季トップの数字だった。とはいえ、「個人の成績やリーグ内のランキングはまるで知らなかった」と本人は明かす。
「シーズンの終盤になって、周りから『上位にいるよ』と言われて、私も『え!?』と驚きました。そのときに、リーグでも2、3番目に自分の名前が載っていて、気がついたらそんな位置に…という具合だったので、まったく手応えもなかったんです。
私はシーズン中も自分の成績をそれほど気にしないタイプ。試合ごとに何本ブロックシャットを決めた、などはデータとして見るのですが、トータルで何本決めているなどは気にしていなかったですね」
実直に、目の前のプレーと自身のパフォーマンスに向き合い続けた結果が数字として表れたに過ぎないのだ。けれども、手応えがなかったとは意外にも聞こえる。その理由を山口はこのように語った。
「SVリーグになって、外国籍アタッカーがコート上で増えた分、目の前の高い相手に対して『きついな』と感じる場面は多くありました。高さも技術もある外国籍選手に対して、最終的にあれだけブロックで得点できたことは確かに自信になりました。
ですが、そのなかでも取りこぼしたブロックポイントは、もう数え切れません!けっこうあったと感じているんです。なので、ブロックできたという実感がないのかなと」
この2025-26シーズン、山口はその取りこぼしたブロックシャットを課題として、それらを次こそしっかりと得点につなげることを目標に掲げている。
完成度を高める山口真季のブロック
「ブロックに跳ぶ際のサイドへの寄りの速さは自信を持っているので、今季は最終的な腕の出し方やブロックの完成に取り組んでいます。昨季、ああして自信のあるブロックで結果を出せたことはうれしいですが、自分としてはプレーしていてまだまだだと感じることのほうが多いんです。
それにスタッツを気にしないほうが自分はいいプレーができると思うので…。今季もそれほど気にすることなく、いつもどおりやれたらいいなと思います」
今季の序盤戦を振り返ると、群馬グリーンウイングスをフルセットの末に下した第4節のGAME2では両チーム通して最多6本のブロックポイントをマーク。続く第5節GAME2では敗れたものの、ここでは昨季リーグ女王の大阪マーヴェラスを相手に同じく最多5本のブロックシャットを浴びせている。
本人はまるで気に留めていなくとも、やはりそのブロックは今のKUROBEを代表する武器の一つだ。
文:坂口功将/写真:(C)SV.LEAGUE
坂口 功将
スポーツライター。1988年生まれ、兵庫県西宮市育ち。
「月刊バレーボール」編集部(日本文化出版)で8年間勤めたのち、2023年末に独立。主にバレーボールを取材・執筆し、小学生から大学生、国内外のクラブリーグ、そしてナショナルチームと幅広いカテゴリーを扱う。雑誌、ウェブメディアへの寄稿のほか、バレーボール関連の配信番組への出演やイタリア・セリエAの解説も務める。
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