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バレーボール コラム 2025年10月18日

【SVリーグ 男子開幕まであと6日!】東京グレートベアーズ、世界のトップ選手が加わり飛躍を目指すシーズン

SVリーグコラム by 田中 夕子
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東京グレートベアーズ

女子に続いて10月24日(金)に「大同生命SVリーグ 2025-26 男子」が開幕する。

開幕を前に、各チームのエキシビジョンマッチや新体制発表会が開催される中、昨シーズンと同様に多くのサポーターの前で、ホームアリーナの代々木第二体育館で新体制発表会を実施したのが東京グレートベアーズだ。

大同生命SVリーグ 2025-26 男子

今シーズンは外国籍選手の出場枠も増え、男女各クラブにまさにビッグネームと呼ぶべき外国籍選手が続々加わった。

東京グレートベアーズも、まさにその象徴とも言うべき補強をしたクラブで、2020年から24年までウルフドッグス名古屋でプレーした、ポーランド代表のバルトシュ・クレク。

スロベニア代表のミドルブロッカーで「バレーボール ネーションズリーグ」で、ベストミドルブロッカーに選出されたヤン・コザメルニク。アルゼンチン代表のアウトサイドヒッターのルチアーノ・ヴィセンティンという、まさに世界のトップで戦う選手たちが新たに加入した。

10月8日に行われた新体制発表でも、今季、グレートベアーズの主将とし4年目のシーズンを迎える古賀太一郎主将も「まさに世界のトップ・オブ・ザ・トップと言うべき選手たちが、チームのプロジェクトに参加して、加入を決めてくれたことに心から感謝している」と喜びを口にした。

大同生命SVリーグ 2025-26

発表会に続いての取材会でも、コザメルニクとヴィセンティンもともに快く取材に応じ、日本の魅力や東京グレートベアーズに対する印象を述べる中、印象的だったのがコザメルニクの「日本でプレーすることに対して、何を求めるか」という問いに対しての答えだった。

12歳の時に初来日した、というコザメルニクは、「日本でプレーすることが夢だった」と笑みを浮かべ、こう言った。

「SVリーグができる前は、外国籍選手が日本のリーグでプレーできる数が限られていたので、その選手の功績をたたえる“証明”でした。でも、SVリーグになり、リーグ自体が進化してレベルも高くなった。

だからこそ私もその中でプレーがしたかったし、リーグの成長と共に日本代表選手も成長し、過去5年間を見ても素晴らしい成績を収め、非常に進化している。その中でプレーすることは、私にとっても必要なことでした」

古賀の言葉にもあるように、世界屈指のミドルブロッカー。まさにそのポジション名を体現するように、ブロックにおいては世界トップの1人でもある。自身も「ブロックで貢献したい」と語るとともに、近年のバレーボールの変化に触れ、それこそが日本を選んだ理由の1つであることも明かした。

「SVリーグ、日本のバレーは非常にスピードに長けています。ブロックもアタックも、その中では点を取るのが非常に難しい、苦境とも言うべき環境ではありますが、そこでプレーすることがプレーの安定性や忍耐力が鍛えられる。

これまでのバレーボールはフィジカルが大切な要素でしたが、世界選手権を見てもわかるように、近年は世界のトップチームもスピードにシフトし、スピードを意識したプレーをしています。これからさらに成長するための環境が、ここにあると思ったので、私は日本を、SVリーグのグレートベアーズを選びました」

コザメルニクだけでなく、アルゼンチン代表として世界選手権に出場したヴィセンティンも同様に、日本でプレーする理由は明確だった。

「日本のリーグは毎年、毎シーズン、過去数年で成長しているリーグです。そして東京グレートベアーズというクラブは高い目標を持っている。それが最も大事なことでした。私もその中で1人の選手としても、リーグ全体、クラブとしても成長していければと思い日本を選びました」

現在25歳。母国のアルゼンチンだけでなく、ポーランド、トルコなど世界の強豪リーグ、クラブでプレーした経験を持つが、その中でも「日本はトップクラスに位置する」と述べ、「いつか自分がキャリアを終える時に違う大陸、リーグ、そのすべてでタイトル戦に臨んだということを成し遂げるのが夢」と笑う。

欧州リーグとは異なり、日本では連戦が基本となるが、それも「不安はない」と理由も交えて明かした。

「私の人生においてベストフレンドでもある(ルチアーノ)パロンスキーが昨シーズン日本製鉄堺ブレイザーズでプレーしました。彼が日本のリーグについて、多くのことを教えてくれた。ネーションズリーグでも2日、3日連続プレーをした経験があるので、心配していません。

これまでアルゼンチンのシステムを基準としてプレーしてきたので、スピードを求めるグレートベアーズでプレーすることは非常に新鮮であり、たくさんの学ぶことがある。とても楽しみです」

選手に先立ち、訪れたサポーターの前で東京グレートベアーズの久保田健司代表は今季掲げる3つの目標を高らかに宣言した。

ホームでの「1万人プロジェクト」の達成。そして、シーズン全体を通してホームゲームでトータル12万人を目指すこと。加えて、レギュラーラウンドでは4位以内に入り、チャンピオンシップをホームゲーム、東京で戦う――。

各クラブがさまざまな趣向を凝らし、来場者数を増やしていく中、その一歩先を行くべくクラブの挑戦。紛れもなく世界のトップを知る新戦力とともに迎える開幕戦は10月25日(土)。

アウェイの「このはなアリーナ」で東レアローズ静岡と対戦し、ホームの開幕戦は11月7日(金)に代々木第二体育館で、VC長野トライデンツを迎え撃つ。今年もワクワクする戦いが次々見られることになりそうだ。

文:田中夕子/写真提供: TOKYO GREAT BEARS

◆SVリーグ 男子開幕戦

◆10月24日(金)
・午後7:10 大阪ブルテオン vs. サントリーサンバーズ大阪

田中夕子

田中 夕子

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、月刊トレーニングジャーナル編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。WEB媒体、スポーツ専門誌を中心に寄稿し、著書に「日本男子バレー 勇者たちの奇跡」(文藝春秋)、「高校バレーは頭脳が9割」(日本文化出版)。「夢を泳ぐ」「頂を目指して」(徳間書店)、「絆があれば何度でもやり直せる」、凡事徹底 前橋育英高校野球部で教え続けていること」(カンゼン)など、指導者、アスリートの著書では構成を担当

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