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VC長野トライデンツ
6月27日から29日に「TACHIHI BEACH」(東京都立川市)で開催された「ジャパンビーチバレーボールツアー2025 第4戦 立川立飛大会」。
大会には普段、インドアでプレーするSVリーグ、Vリーグ男子の選手たちもペアを組んでビーチバレーに参戦を果たした。その中、リーグ勢で最高となる最終13位の成績を残したのが、SVリーグのVC長野トライデンツから参加した藤原奨太/飯田孝雅ペアだった。
実は、この大会は通常のビーチバレーとは異なる「Crown of the Beach」という複数のチームによって同時に争われる特殊なルールが採用されていた。
そのため、「このルールだったら、どこが勝ってもおかしくないな、と感じていました。ですが、サイドアウトが大事なのはインドアと一緒。運の要素も強かったですが、とにかくサイドアウトを頑張ろうという気持ちでした」と藤原。
大会初日にはSVリーグやVリーグ、それに大学生をまじえた「アクティオエキシビションマッチ」にまずは出場。その際に藤原がサービスエースを奪う場面も多かったことから、サーブ役は藤原に。ペアの飯田がブロックに跳ぶ役に就く戦術で戦った。
もっともビーチバレー自体はVC長野としても週に1回ペースで、練習の一貫として取り入れていた。長野県内の山にあるサンドコートでトレーニングを行い、その最後に試合形式でビーチバレーを実施。
今回の大会には川村慎二監督から参加を促され、「やりたいです」と意欲的な藤原がペアとして声をかけたのが、チーム在籍2季目の飯田だった。
飯田孝雅(左)と藤原奨太
「ビーチバレーで試合に出ることは、まるで想像していなかったのですが、いざ出場するとなると楽しみな気持ちでした」と飯田。主にブロック役としてビーチバレーの試合に臨むと、そこではインドアとの違いに悪戦苦闘した。
「相手のアタックよりも先にブロックに跳んでしまう。それを見て、相手は打ち分けてきました。止めることができても、たまたまで。最後までどういうふうに打ってくるのかが分かりづらくて、プロの選手は引き出しが多いなと感じました」(飯田)。
難しさを感じていたのは藤原も同じだった。「風が強くてサーブの落差が大きくなったり、1本目のパスでボールを(自分たちに)返してきたり、と予想してないことが起きると対応できませんでした」と苦笑い。
けれども、「難しかったからこそ、とてもいい経験になったと思います。率直に楽しかったですから」とうれしそうに語った。
夏、そしてビーチバレーシーズン本格化に際して、インドアから戦いの舞台を移したVC長野。7月1日には、「大同生命SV.LEAGUE(SVリーグ)」2025-26シーズンのスケジュールも発表され、ここからはインドアへの準備を進めていく。
藤原奨太
「毎シーズン、メンバーが変わっても、VC長野がやるべきことは変わりません。そのなかでも昨シーズンはサーブとブロックで、ずば抜けた外国籍選手がいたチームが上位にいたので、自分たちもサーブとブロックを磨いて頑張っていきたいです」(藤原)。
「トライデンツ自体が全体的に若いチームですから、自分を含めて若さを十分に発揮したい。昨シーズンの開幕節で、ジェイテクトSTINGS愛知から勝利を挙げたときのように、勢いに乗って戦いたいです」(飯田)。
昨シーズンはSTINGS愛知やウルフドッグス名古屋といった上位勢からの勝ち星もあり、全体では9位(10チーム中)ながらチームとしては、トップカテゴリーにおいては過去最多となる10勝を結果的にマークした。
来たる2025-26シーズン、次は主戦場で、自分たちの最高成績を更新する戦いに臨む。
文/写真:坂口功将
坂口 功将
スポーツライター。1988年生まれ、兵庫県西宮市育ち。
「月刊バレーボール」編集部(日本文化出版)で8年間勤めたのち、2023年末に独立。主にバレーボールを取材・執筆し、小学生から大学生、国内外のクラブリーグ、そしてナショナルチームと幅広いカテゴリーを扱う。雑誌、ウェブメディアへの寄稿のほか、バレーボール関連の配信番組への出演やイタリア・セリエAの解説も務める。
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