初代女王は総合力の大阪マーヴェラスか、攻撃力のNECレッドロケッツ川崎か。SVリーグ女子 ファイナルのみどころ

SVリーグ 女子ファイナル

「大同生命SV.LEAGUE（SVリーグ）」女子のチャンピオンシップファイナルは、5月3日（金）から5日（日）にかけて有明アリーナで行われる（5日の第3戦は1勝1敗で並んだ場合のみ開催）。

クォーターファイナルからセミファイナルにかけて、下位シードが上位シードを倒すアップセットは一度も起こらず、結果的にレギュラーシーズンの上位2チームである、大阪マーヴェラスと、NECレッドロケッツ川崎が順当に勝ち進み、激突することとなった。

レギュラーシーズン優勝の大阪MVは、デンソーエアリービーズと対戦したセミファイナル第1戦で、レギュラーシーズンを含め、今季初となるストレート負けを喫するも、第2戦以降は見事な立て直しを見せ、持ち前の総合力の高さを遺憾無く発揮。2試合連続の完勝でファイナルへと駒を進めた。

一方、NEC川崎は、SAGA久光スプリングスとのセミファイナルでは、第1戦で先勝しするも、第2戦をストレートで落とす。しかし、第3戦では持ち味の攻撃的な試合運びで相手を圧倒し、ストレートで難敵を撃破。会心の勝利で、川崎からそう遠くない、有明行きのチケットを手にした。

この2チームはレギュラーシーズンでは4度対戦し、大阪MVが3勝1敗と勝ち越している。直近では、今月上旬にレギュラーシーズン最終の第22節で対戦しており、位置付け的に今回はそのリターンマッチとなる。

なお、その第22節でこの2チームは好勝負を繰り広げており、GAME1ではNEC川崎がセットカウント2-1とリードするも、そこから大阪MVが2セット連続してデュースにもつれ込んだ接戦を連取して勝利を飾ると、GAME2では大阪MVがセットカウント0-1から3セットを連取して勝利を挙げている。

このファイナルを強いて言うなら、攻守の総合力で秀でた大阪MVが優位ということになるだろう。攻撃面では、抜群の安定感を維持するリセ ファンヘッケに加え、勝利したセミファイナル2試合では、林琴奈と田中瑞稀も素晴らしいパフォーマンスを披露した。

また、蓑輪幸も要所で得点を決める印象的なプレーでチームを活性化させるなど、その陣容は充実しており、リーグ屈指のクオリティを誇るサーブレシーブを含め、粘り強く堅固なディフェンスはもちろん健在である。

対するNEC川崎は、攻撃で相手を押し切れるかが勝利への生命線となるだろう。今季大阪MVに唯一勝利したゲームはフルセットマッチであり、前述した紙一重の差で勝利を逃した第22節のGAME1もフルセットマッチだった。

このファイナルも同様に、僅差の鍔迫り合いとなるなか、最終的な局面で決め切る決定力が、SVリーグ初代女王へ必要とされる残り2勝を挙げる上で必須となる。

そうなると、エース佐藤淑乃の好調維持が絶対条件となるのは言うまでもないことだが、コート中央から如何に効果的に得点を決めるかが鍵を握ることになりそうだ。

『有明頂上決戦』では、高いアタック決定率でチームに流れをもたらす島村春世、そして巧みなサーブでもチームに得点機をもたらす山田二千華という、2人のミドルブロッカーのパフォーマンスに注目したい。

【ファイナル試合日程】

◆5月2日（金）
・午後6:40　大阪マーヴェラスvs.NECレッドロケッツ川崎

◆5月3日（土）
・午後5:40　大阪マーヴェラスvs.NECレッドロケッツ川崎

◆5月4日（日）
・午後3:10　大阪マーヴェラスvs.NECレッドロケッツ川崎